日本民俗学の始祖にして「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげる先生も憧れたという妖怪研究の第一人者、柳田國男の生家の手前には妖怪だらけの辻川山公園があります。
水面に飛び出す河童で有名な辻川山公園が面白かった。
妖怪推しの福崎町
民俗学の大家、柳田國男先生の生家をかかえる福崎町は地域振興に妖怪を推しています。
全国妖怪造形コンテスト作品
以下は2014年から2018年まで福崎町で開催された全国妖怪造形コンテストで最優秀作品賞に輝いた作品。
辻川山公園に設置されています。

第1回全国妖怪造形コンテスト一般の部最優秀作品「天狗の森の妖翁」青く光る目、大きな鼻、太い眉に蓄えられたひげ、ぶっとい手足の爺さんというデフォルメがたまんない。翼も格好いい。

第3回全国妖怪造形コンテスト一般の部最優秀作品「招き鵺」顔はサル、胴体はタヌキ、手足はトラ、尾はヘビという鵺(ぬえ)。夜見るとちびるわ。

第2回全国妖怪造形コンテスト一般の部最優秀作品「森に吹く風」ちょいとインド風味。ひざ元に子豚ちゃん、肩にフクロウの山の神。近寄っていく河童が可愛い。

第5回 全国妖怪造形コンテスト一般の部最優秀作品「輪廻の輪」深夜の山中で神楽の囃子をしているというやまばやし。カエルたちもめっちゃ楽しそう。
妖怪ベンチ
福崎町には上のようなガチな作品からもう少しゆるキャラ的なものもあります。町内のあちこちに妖怪ベンチなるものが置いてあるそうで

辻川山公園近くでみつけた2つを載せておきます。

油を舐めるのはろくろ首だけどこいつは天草の油瓶を下げた妖怪らしく、Wikiを見ても怖いのかどうかよく分かりませんw
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B9%E3%81%99%E3%81%BE%E3%81%97

岩手県に伝わる幸運の妖怪ざしきわらし。公園向かいのもちむぎのやかたで寝ていました。可愛いねえ。
そうそう。姫路に戻る途中に地図の左下No14の山姥(やまんば)も見ました。写真は残していませんがギャルが見たら激おこぷんぷん丸かもwww
なんたって辻川山公園の河童
辻川山公園のメインイベントは30分間隔で池から現れる河童の河次郎。
河童の河太郎と河次郎の物語を少々。

川に遊びに来た子供たちから尻子玉を抜いていた河童の河太郎と河次郎。
やがて子供たちは誰も川に遊びに来なくなってしまいました。
二匹は柳田國男先生に謝ろうとこの公園にやってきましたが
なかなか先生には会えません。
兄の河太郎は池の畔で弟の河次郎は池の中で先生を待ち続けましたが
やはり先生には会えず
いつしか頭の皿が乾き河太郎は動けなくなってしまいました。

弟の河次郎は今も池で先生をまっていてたまに姿を現すのでした。

30分に1度だけ3回姿を現す河次郎に橋の上はカメラの行列。子供よりも大人受けしてる感じかな。
30分間隔でしか河童が見られないのは滞在時間を稼げるうまい手です。
次点は逆さ天狗
もう一つ面白いのが一段あがった公園の逆さ天狗。
ここも小話を。

いたずら者の天狗が柳田國男先生の家に忍び込むと「だれじゃー」とすぐにみつかりました。
天狗が「お腹がすいて・・・」と嘘をつくと柳田國男先生は「それではこれを食べなさい」ともちむぎどらやきを出してくれたのです。
感激した天狗は柳田國男先生の生家のそばに小屋を建てましたとさ。

この天狗、小屋の扉がギギィーと音を立てた後「わしも写真を撮ってくれぃ」と言い小屋から滑り出てきます。手にはもちむぎどらやき。
なんだかとてもマーケティング臭がする(笑)けどいたずら者の天狗に可愛げがあるのでスルーしよう。
妖怪推しの辻川山公園の締め
大人も子供も楽しんでる辻川山公園、駐車場も満杯に近いし地域振興としては大成功の部類ですねーここ。

まあなんつーか妖怪相手にあれこれ言うのも粋じゃないし大人も童心に返って楽しめば良いってことよね。
ま、なかなかそれができない山爺なのでした。
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