六甲全山縦走路、とりつきの須磨浦公園駅から横尾山まで

六甲全山縦走路、とりつきの須磨浦公園駅から横尾山まで

六甲山系は神戸市の北に位置する低山群で関西では抜群の人気を誇る登山コースの一つ。タイガースの応援歌「六甲おろし」でもその名前を聞くけど、六甲が登山愛好家に人気なのはやっぱり加藤文太郎の功績が大きいよね。

六甲全山縦走路案内図
六甲全山縦走路案内図

本州の端っこに住んでると加藤文太郎の名前はあまり聞かないと思うけど、新田次郎の「孤高の人」という小説のタイトルは耳にしたことがあるはず。

加藤文太郎は「孤高の人」のモデルで大正から昭和にかけて活躍した登山家。パーティ登山が常識だった時代に「単独行」を慣行した「孤高の人」で、休みの日に100㎞歩いて翌日は普通に仕事(神戸の三菱内燃機製作所)に出てたという逸話がある超人的な健脚家。
そんな加藤が歩いた道をたどってみたいと思うのはハイカーにとってごく自然な流れと思う。
それが六甲全山縦走路。

僕はそこまで加藤に思い入れがあるわけじゃないのでまずは全縦の取りつき須磨アルプスに行ってみました。初めてだし気持ちが良かったので記事はダラダラと長いよ。
ごめんねー

須磨浦公園駅(すまうらこうえんえき)

今日のスタートは山陽電車の須磨浦公園駅(すまうらこうえんえき)。山口だと電車で登山口に行くなんてことはないのでまずは新鮮な感じ。

須磨浦公園駅
須磨浦公園駅

しょっぱなから良い感じの須磨浦公園駅。山頂に公園があるらしいよ。

文太郎の歩いたスタート地点は塩屋がらしいんだけど、六甲全山縦走路というと須磨浦公園スタートでいいみたい。理由は知らない。けど、僕には土地勘がないので慣例に従うしかない。

鉢伏山入口(ちかみち)
鉢伏山入口(ちかみち)

まずは鉢伏山。駅から西に坂をあがり鉄橋を渡ると「鉢伏山頂/ちかみち」と書かれた階段があった。これでいいかな。いいはず。

後から知ることになるけど須磨浦公園は山頂公園になってて、鉢伏山の山頂近くまでロープウェイで上がることができるんだってさ。でもここはやっぱ歩かなきゃ。

鉢伏山(はちぶせやま)

ロープウェイ鉢伏山上駅看板
ロープウェイ鉢伏山上駅看板

ロープウェイ鉢伏山上駅。先ほどの登リ口から山頂駅までは延々階段が続く。日陰はそこそこあるんだけれども、心拍も上がってなければ足もこなれてない状態での階段上りがこの日”二番目”にきつかった。
一番は横尾山の直登階段なんだけどこれは後から出てきます。

ロープウェイ山頂駅から明石海峡大橋と淡路島
ロープウェイ山頂駅から明石海峡大橋と淡路島
神戸空港も見える
神戸空港も見える

ロープウェイ山頂駅からは明石海峡大橋と淡路島、反対側には神戸空港が見えた。素晴らしい景色にワーオ!と言いたいけれどもこの先ずっと同じ景色を見ることになるのでだんだん感動は薄れていくのでした。

とりあえず直進
とりあえず直進

ずっと階段で疲れたのでほっと一息つきたい。ロープウェイ山頂駅から先はほぼ平坦な道で日陰も多い。歩きやすい。ロープウェイを使ってればもっと楽勝な…いやいいんんだけど。

この日陰の道、鉢伏山に向かうならどこかで左に曲がらなければいけなかったようなんだけどテンポよく歩いているうちに通り過ぎてしまった。

今日は短い距離しか歩くつもりはないしせっかくなので小山の一つも取りこぼしたくない。
三叉路から戻ることにしました。

鉢伏山山頂
鉢伏山山頂

土の階段を3分も登れば鉢伏山山頂。奥に公園があるけど、公園はまあいいや。

旗振山(はたふりやま)

鉢伏山を降りて元の道を数百mも歩けば旗振山(はたふりやま)。米の価格の伝令を旗でやったから旗振山だっけ?適当な記憶なんだけどね。

旗振茶屋と通信鉄塔
旗振茶屋と通信鉄塔

伝令の逸話がある山に、いまだに通信鉄塔があるのが面白い。

それにしてもここ六甲縦走路は人気だけに自販機とか茶屋とかいっぱいあるんだなあ。道を知ってると知らないとじゃ大違い。里でコーヒーと麦茶を500mlづつ買ったんだけど無駄だった。

旗振山から明石海峡大橋
旗振山から明石海峡大橋

この時はまだ飽きてなかったので明石海峡大橋を撮影。

実はここ2カ月のうちに淡路島には3回渡ったので、明石海峡大橋そのものには感慨がなかったりします。あーでもこの角度から観るのは初めてなのかな。

鉄拐山(てっかいさん)

旗振山から鉄拐山まではやや下り550m。これまたあっという間に到着。

鉄拐山(てっかいさん)の登リ口
鉄拐山(てっかいさん)の登リ口

この登リ口から鉄拐山山頂までは約100mで、この木止めの階段が続くんだけど、近くを散歩されてるみなさんは鉄拐山をスルーをされてる様子。

あれ?面白くないのかな? でもお上りさんは登るよ。だってめったに来れないもん。

鉄拐山山頂
鉄拐山山頂

鉄拐山山頂はそれほど広くなく、丸っとハゲてて見晴らし最高。
日陰がないので肌はジリジリ焼けるけど海風が通って気持ちいい。
ここは汗を楽しむところやね。

カップルと神戸空港
カップルと神戸空港

僕の前にいた美男美女のカップルさんはここから海方向に降りていった。
誰もいなくなったのでコーヒーを飲んで煙草を一服。
もしかしたら邪魔だったのかな。
冷汗がしたたる。

次の山はあっちだなー
次の山はあっちだなー

「次の山はあっちだなー」と山上に白く見えるのがおらが茶屋だろうと目論見を付けて出発。
※ 団地の向こうが栂尾山です

おらが茶屋

ウバメカシの林道
ウバメカシの林道

鉄拐山を降りるとウバメカシの林道が続く。谷の横に散歩道のような奇麗な道があるんだけど、折角なので少し外れて上を歩いてみた。
そのほうが上げ下げが面白い。

途中「ウバメカシは備長炭の材料」との看板を見て焼き鳥を思い出しましてねえ、短距離の時は朝飯を抜いてくるんでやたらと腹が減ってきました。
これはかなりやばい。

おらが茶屋
おらが茶屋

ウバメカシの林道が終わるとコンクリの階段を降り現代風に整備された公園が出てきた。
ちょっとした東屋もありその先には2階建ての建物。
あれがおらが茶屋だな!

おらが茶屋は屋上に上がれると聞いてます。
〇〇と煙は高いところが好き。もちろん屋上に上がります。

神戸空港方向を見る
神戸空港方向を見る

神戸空港がだんだん近づいてきてる気がするねー

明石海峡大橋方向
明石海峡大橋方向

明石海峡大橋は、あ、もう大丈夫です💦
端っこの山の頂きに写ってるのは旗振山の電波塔かな。

神戸西区方向かなー
神戸西区方向かなー

最後の写真は神戸西区方向かなー。違うかなー。とりあえず姫路の方向を向いて撮った写真かもしれない。おらが茶屋の屋上は360度景色が開けています。

あとね、おらが茶屋の2階はレストランになっててさっきの焼き鳥の連想からめっちゃ腹が減ってきたんでモーニングを食べようかなーと思ったんだけど、もうちょい頑張ってみることにした。
なんかね無駄にギリギリ耐えるのが楽しいの。

そんなわけでおらが茶屋の1階まで降りて、トイレを借りて、再スタートです。

狭い階段を降ります
狭い階段を降ります

おらが茶屋からはこの狭い階段を降りて、団地を抜け、向こうに見える栂尾山(とがおさん)に向かいます。

栂尾山(とがおさん)

栂尾山の前にまずは高倉台団地。街の機能を備えた高倉台団地。郵便局から銀行から派出所からスーパーや商店街まである高倉台団地。電車で登山口に向かうのも新鮮だったけど、山歩きに来て団地を横切るってのもめっちゃ新鮮だったな。
普通に街の機能を備えてるからちろんジュースだって買えちゃうの。

高倉台団地
高倉台団地

その高倉台団地を抜けた先、いきなり始まる栂尾山の直登がきつかった。
これ今日一番の難所。だって延々階段なんだもの。

栂尾山の直登は階段が続く
栂尾山の直登は階段が続く

で、この階段を登りきると山の雰囲気が変わって岩が多くなります。

岩が増えてきた
岩が増えてきた

山っぽくなってきたー!と思ったらほどなく栂尾山山頂に到着。なんていうかほぼ階段いじめみたいな山だったな。

栂尾山山頂には木組みの展望台があったのでとりあえず登ってみました。
いじめにあったので展望台の写真は割愛しますw

横尾山(よこおやま)

栂尾山からがっつり下って登りなおすと横尾山。横尾山の山頂は狭くて日影もないけれども立派な三角点がありました。

がっつり下って
がっつり下って
登りなおしたら横尾山
登りなおしたら横尾山

栂尾山の直前で前後した方としばらくお話し。聞くと学生時代から北とか中央アルプスとかやられてた方のようで、この3連休で全縦を目指すそうです。
歩はゆっくりだけど格好いいぜおいちゃん。

「お先にどうぞ」と言われたのでエールを交わして、いよいよ待望の須磨アルプスへ!

長くなったので今日はここまで。
次はいよいよ須磨アルプス
1枚だけ先行公開

これが須磨アルプスだー!
これが須磨アルプスだー!

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