娘が「厳島神社に行きたーい」というので今年の初詣は安芸の宮島・厳島神社へ。
宮島口の駐車場は大渋滞
山口市から広島県廿日市市までは山陽道でざっと100㎞
大野ICで降りて2号線でもよし渋滞を避けて高速下を東へ進んでもよしフェリー乗り場のある宮島口へ
ところが広島と言わず多くの方が車で宮島口を目指してくるもんだから駐車場の空きがない
全くない。
待っていても切りがないので「先行き」と女房と娘を駅で降ろし駐車場の空きを待つことに。
1時間遅れて一人宮島に上陸。
宮島も大混雑
宮島に渡りフェリーを降りLINEで「どこー?」と入れると
娘から「まだ土産物屋さんあたり」と返ってきた
うん。厳島神社までずーっと土産物屋だけどね。
聞くと厳島神社に入るための列に並んでいるという
フェーリー乗り場近くにその「厳島神社に入るための列」の最後尾があった
鹿を見ながら人の列を遡っていくと「日本三景」の石碑の先で「とーさん」と声をかけられた
おお、まだここか。この先一度左によって、商店街の入口あたりから鳥居をくぐって、狛犬抜けて、いったん海上の大鳥居に近づいて、左に五重塔を見てから、やっと厳島神社だぞ、ずいぶん気の長い話だ。
などとは言わずに後ろの方に頭を下げて列に入る
娘は写真を撮りに行ったり揚げもみじ饅頭を買いに行ったりと自由に動く
楽しんでるようなのでまいっか
厳島神社
厳島(宮島)はもともと神の棲む島とされ、木の一本も切ってはならん!岩の一つも傷つけてはならん!ということで海上に宮を建築したと聞く
厳島神社の開祖は忘れたが、現在のような海上建築を行ったのは安芸守となった平清盛で、その後も毛利により手厚く保護されてきた寺社、今は美しき世界遺産。
ちょいと脱線するが、世界遺産に登録されると新しい建屋を建てることができなくなるので観光地としての発展が難しくなる。なんだけれども、宮島は上手に厳島神社のみを登録し(実際に世界遺産として登録された区域は社殿を中心とする嚴島神社と前面の海及び背後の弥山原始林を含む森林区域431.2ヘクタール)フェリー乗り場から土産物屋が建つ人の導線部は登録地から外してある。
なので土産物屋やホテルに限らずコンビニもスタバもある。
広島人は商売上手やな。
話を戻して見事な社殿の建築を行った平清盛。東国の人は平氏と言えば平将門もしくは鎌倉幕府を開いた源氏に肩入れするのではないかと思うが、山口県人の僕は平清盛が嫌いにはなれない。
一つには西国の発展に寄与した人だから。ここ厳島もそうだが瀬戸内航路を確立し博多止まりだった日宋貿易を都の近くにまで持っていったことがすごいし、神戸を国際港として開いたのも平清盛だったはず。孫のために福原(神戸市中央区あたりの)遷都も計画したしな。
もう一つ平清盛を憎めない理由は山口県民としてはどうしても壇ノ浦で入水した安徳天皇に肩入れしてしまうから。安徳天皇は平清盛のお孫ちゃん。平家物語の「海の中にも都はございます」なんて科白は涙なしでは読めないし、天叢雲剣(草薙剣)の逸話も時代を遡ると面白い。
話を広げすぎたか。
初詣が終わり厳島神社を出ると娘が今年の干支のしゃもじを買ってくれていた。
今更ながらなんで宮島のお土産はしゃもじなんだ?
一般的なしゃもじの形は弁天さんの琵琶で、この形の発祥の地が宮島と言われているからです
厳島神社を出た正面にある大願寺さんは日本三大弁財天の随一と言われるお寺。
そう言えば兵庫の天下台山でも弁天さんと言えば厳島と聞いた。
そういうことだったのか。
よし。娘に元気もしゃもじももらったし
今年も驕らず諸行無常に立ち向かおう
そんな誓いを立てる新年なのでありました
2025/1/2 新年の誓い