ひょんなことから関わることになった金山登山道開発。今日は県と市の視察があるということで、まちづくり協議会のみなさんに混ぜてもらって一緒に金山に登ってきました。
前回記事からしばらくして、大歳まちづくり協議会の事務局長さんから連絡をいただきまして
事:視察は12月21日に決まったよ!
立:いっすねー。行きます!
とウキウキしてたのですが、いやまさか12月21日がこんな雨になるとは。でもまあこれを逃すと翌日からは雪マークですし、各ご担当もお忙しいことでしょうし、雨天決行です。
今日の参加者はまちづくり協議会関係者が6名、県のご担当が2名、市のご担当が1名、そして僕。
登山道を作るのってめっちゃ楽しそうじゃないですか。やまぐち森林づくり県民税はどういう過程を踏んで申請するのかも見てみたいし。僕の場合、ただそういう楽しそうという理由だけで今回の視察に参加しております。
会社まで休んでwww
金山入りまーす
それでは大人数で金山にレッツラゴー!
前記事にも書きましたが、金山登山道(仮称)は朝田墳墓群から入ります。朝田墳墓群は国の史跡に指定されているので立派な階段がすでにできています。
みんな傘をさしてるけど大丈夫かな。
朝田墳墓群の一番上に金山登山道(仮称)の入口があります。ピンクテープが1本ぶら下がっているので、山やってる人には入口は明らかです。
文部省が建ててくれた史跡境界をよけて奥へと進みましょう。
金山登山道(仮称)に入ってすぐの林はもう開けています。ここは道が馬の背になってて気持ちがいいんですよ。この道を開いてくださったまちづくり協議会の中には元山岳会の方や里山ネットワークの方もいらしたりしてとても心強い。
こうしたおじちゃん方と下山後に「電ノコ貸しちゃろか」というところまでコミュニケートできました。僕の周りはプライベートで電ノコ持ってる人ばっかりですw
ちょいガレとちょい山腹を回ったらその先は溝の直登。視察ということで、何人か後方でゆっくりされていましたので先頭集団に移りました。
この溝の中段あたりに休憩所というとか東屋を建築したら良さそうな広場があるんですよ。
ここね、中段を刈り取ったら立派な展望所ができるんじゃないかと僕は密かに思ってるんです。下段も刈り取れば維新公園方向に向けて開けた場所になるんじゃないかなってね。
前回・今回と登ってみて、普段山歩きをしてる人にとっては金山は既に十分な登山道ができてると思ったんです。この林の先はちょっとした急登もありますし、一般の方を引き込むハイキングコースにするなら、中腹に展望所を作る!この一択だと思うんです。
その先の山頂を目指すかどうかは個人の判断になりますが、そもそも中腹まで来る人が増えないことには、頂上まで行く人が皆無になっちゃう。せっかく道を作るのにそれはもったいないなーと。
こういう倒木なんかを除去するための資金や機材購入に森林づくり県民税が充てられることになるんだと思います。ただこういうひも付きのお金ってのは、交付額の何割はどういう作業に充てなきゃいけないとか、来年度はもう予算が固まっているので大きい額を申請するのなら再来年度になるとか、そういう大人の事情とか縛りがあるんです。
当然のことなんですけど。わりと面倒。
金山唯一の難所は岩がむき出しになって土が乗ってるところ。ちょっと急登で雨が降ってると滑ります。
金山唯一の難所を越えれば偽ピークはすぐ近く。そして偽ピークからこの休憩所までは傾斜もゆるくすぐに到着します。この日は雨で景色がありませんが、晴れていればここからはナフコや大歳駅が見えます。もちろんナフコ側からも写真の白旗が見えます。
ここで県のご担当から来年・再来年の予算のお話と、今後の申請のための手続きのお話がありました。いずれも至極真っ当なお話でしたが、僕には交付までが遠いなあ、額も少ないなあと感じました。(あくまで個人的な感想です)
行政(森林づくり県民税を狙うならこの場合の行政は県になりますが)は予算ありきなので、仮に今回の要望を容れてくれたとしても、見積もって予算を配分してというステップが必要で、やっぱすぐには動けないんですよね。なのでこうした話は市議会に持っていったりクラウドファンディングに頼ったりするほうが実は早いのかもしれません。
休憩所から金山山頂までは約2分です。綺麗に刈られた山頂でしょう? 実は金山山頂の地権者さんがたまたままちづくり協議会の事務局長さんのお知り合いだったそうで、早々に快諾をいただいたのでこうやって綺麗に刈り取ることができたそうです。山って持ち主が分散してるんで、なかなか許可をもらうのが大変みたいです。
そういえば、まちづくり協議会のメンバーの一人に大歳交流センターのセンター長さんもいらっしゃいまして、この方、行政サイドなんですが、めっちゃやる気でした!すでに登山道をトレースして地権者の調査に入っているそうで、この先は地域の窓口としてみなの要望の取りまとめをしてくださるそうです。流れとしては、地域での要望とりまとめ→市で精査・積算→県に申請と進んでいくようなので、いっちょ頼むぜセンター長!
あ、そういえば金山近辺の字が「大平」(だったかな記憶があいまいですが)と教えてくれたのもセンター長でした。それでここの三角点の基準点名は平祖なんだねーなんて思った記憶があります。
実行部隊も実務部隊もやる気まんまんのいい写真。今はとにかく入口から山頂までの登山道を整備することにフォーカスされているんですが、10年、20年と人が歩く道になるようにいくつか提言させてください。僕がイメージしてるのはどちらかというと散歩道とか遊歩道です。
【金山登山道が盛り上がるための提言】
- 下にもあらためて書きますが、維新公園陸上競技場のスタンドから最も近くに見える金山の中腹には展望台があるといいな。そこにオレンジの旗が揚がれば盛り上がること必至。レノファファンの方も「あれなに?」って足を運んでいただける道になるはずです。維新公園に向けて開けた展望台はマストです。
- 日ごろから山を歩く人の観点で言えば、金山登山道はすでに十分な道な気がします。ただピストンでは寂しいので複数ルートがあるとよいかなと。もっと簡単に上がれる回り道とか。複数ルートがあると何度も登るようになりますし。ついでに言うと別ルートで降りた先に食べ物屋さんやコンビニがあると地域経済も回るのになって思います。
- やまぐち森林づくり県民税の投入についていうと、予算に限りがありますし制約もかなりありそうです。今回の視察で県のご担当も苦しい立場から前向きなご意見をいただきましたが、市のご担当はそれよりももっと好感触をいただきました。森林税とは別に市議会に働きかけてみるのもいいかもしれません。
- 県や市といった行政の動きが鈍ければクラウドファンディングも視野に入れると良いと思います。CAMPFIREなんかが有名ですがYAMAPにもあります。返礼品を考える必要がありますがそれも地域内で作るようにすればいっそう地域経済も回ります。
- 中腹まで人が来てくれるようになったら山頂までどうやって人を運ぶかが大事です。幸いに大歳には朝田神社、吉敷には赤田神社という有名な神社がありますので、金山の山頂に分霊していただいて祠を勧請するのはどうでしょうか。鳥居でも良いかな。全国的に高齢化に伴い中山間地域では山から祠を下すことが多いようですが、山口市内ならではこそ、今こそ里山に祠を立てましょう。
- 山頂を切り開いて市内のどこからでも見えるようになるのが前提ですが、山頂に国旗・県旗・レノファの旗が上がっていたら面白いですね。旗の立つ山は人気になります。行ってみようと話題にもなります。今のところ山頂は開発が容易ということですから、掲揚台を造るのも面白いかもしれません。
- 僕は、若い・熱い・面白好きなレノファファンを今回の件に巻き込むのが金山登山道を盛り上げる一番の策だと思います。自分で作った道は思い入れもひとしおですし。税金やクラファンで入ってくるお金はボランティア作業の保険とかお茶とかお弁当に充ててあげるといいんだけどなー。森林税じゃなくてボランティア関連の予算ならもっと充てられるんじゃないかな。
レノファファンのお話を出したので最後にもう一節。
春すぎて 夏来にけらしオレンジの 旗ひるがえる 天の金山!
百人一首、新古今和歌集、万葉集にも納められてる持統天皇(持統天皇は山口にもその足跡があり縁のあるお方)の有名な一句
春すぎて 夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ 天の香具山
「春すぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山」これ高校時代に古典で習った方も多いと思います。この句を詠むとみなさん同じ日本の原風景を思い浮かべると思うんですよ。
春が過ぎて夏が来た。盆地を囲む緑の山あいに白い布が翻っている。山の後ろには青い空。晴天の正午前後。ただただ青い空。
思い浮かびましたか。じゃあもう一句。
春すぎて 夏来にけらしオレンジの 旗ひるがえる 天の金山
日曜日のお昼の試合。維新公園競技場スタンドから見える、山々にたなびくオレンジの旗。盆地という山口の、維新公園という立地の、地理的特性を利用した応援。
山に登った人は旗を立てたらあとはピクニック。お弁当を広げて日向ぼっこもでも昼寝でもいい。相手チームはびびるよ。DAZNにも中継される。青い空、緑の山、オレンジの旗、遠くから聞こえる声援。
いいなあ。旗を貸してくれたら僕一人でも行くよ。でも、僕じゃなくても、誰でも登れる金山がそんな風になったら素敵じゃない?
そんな想像しちゃうんだよね。せっかく道を整備するならみんなに親しまれる道にしなきゃね。
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まちづくり協議会のおじさんたちは突然現れた僕にもめっちゃウエルカムでした。なので僕は金山登山道開発に協力をしたいと思ってます。けど、僕個人の力なんて知れてるし、若い力を貸してもらえると嬉しいなあ。リアルタイムに登山道づくりなんてなかなか参加できるもんじゃないし、きっと楽しいよ。いっちょやってみっかーって方、大歳交流センターか立石のTwitterまでご連絡ください。
これ20年先まで語れる話になるよ。