全国八百万玄武岩ファンの皆さんこんにちは。雨降りの今日は玄武岩ファンの聖地、兵庫県豊岡市の玄武洞までドライブしてきました。
玄武洞
みなさんご存じのように火山岩の一つ玄武岩はこの兵庫県豊岡市の玄武洞の名から命名されています。
玄武洞公園
姫路から豊岡へは播但道・北近畿道を乗り継いでざっと2時間。カーナビに目的地を入れるなら玄武洞公園で豊岡市街からは5㎞と近いところにあります。
玄武洞公園にお土産物屋さんが併設されていたので、さっそくパンフレットを拝借。
・壮大で美しい柱状節理
・玄武岩命名の地
・世界的大発見の地
と書かれています。
「世界的大発見の地」とは磁極が時代によって逆転していることを松山博士が玄武洞の石から発見し松山逆磁極期として世界にその名を知らしめたことを指しています。磁極の逆転とはポールシフトかなと思ったのですが、宇宙線の大気への進入が増加し云々でよくわかりません。
その他はまあ知ってることだろうと読み飛ばして玄武洞公園に向かいます。
お土産物屋さんの道向かいが玄武洞公園で階段を登った先に受付がありした。入園料は500円。
この入園券、柱状節理の断面に似せて六角形と洒落てますね。観光地の入場券なんて家に帰ると捨ててしまうものですが、こいつは厚紙で作ってあるのでコースターとして使えます。
六角形を見ながらお酒が飲めるなかなか良いサービスです。
玄武洞公園でびっくりしたこと3選
さて、玄武洞の写真に入る前に現地に行って驚いたことを先にまとめておきます。
玄武洞初心者にはびっくりのオンパレードですよ。
①玄武洞は想像より黒くなかった!
ガラス質(SiO2)の少ないサラサラの溶岩だからこそ柱状節理ができるわけで、漆黒の柱が並びまくってる姿を想像していたのですが、玄武洞は表面が風化して白っぽい柱の集まりでした。まあ一本一本の柱が分かりやすくて良かったけどね。
②玄武洞の玄武は四神の玄武からきてた!
玄武岩は玄武洞から命名されているわけですが、では玄武洞の玄武は何からきているかというと、方位神の玄武でした。柱状節理の断面は六角形ですが、この六角がいくつも並んでるのが亀の甲に見えるので玄武の名がついたんですって。(玄武は北を司る神獣で亀と蛇がミックスした姿です)
③玄武洞公園には他の四神もいた!
玄武洞があまりにも有名なので大きいのが1つだけあるものと考えていたのですが、玄武に加え、青龍、白虎、朱雀と四神がそろい踏みでした。中でも青龍洞が大迫力で僕的にはお薦めです。
それじゃ行きましょう。
玄武洞
まずは階段上って正面の玄武洞から。
これが玄武洞。思ったよりも白いでしょ。
それと玄武洞の穴。天然記念物なのでこれを今まで天然の穴と信じて疑っていませんでしたが、江戸時代に採石場として開発されたものだそうですよ。現地に行かないと分からないものだなあ。
玄武洞がこの規模感なら他の洞はもっと小さいんだろうと写真を撮りまくります。
なんたって憧れの初玄武洞ですから。
玄武洞から青龍洞への移動中に見つけた「玄武洞の溶岩を作った火山」の看板。スコリア丘が描いてありますが、スコリア丘はネバネバ溶岩じゃないとできないんじゃないの。これ説明に必要なのかな。あーもしかして原形を残していない火山って神鍋高原あたりのことを指してるのか。鍋って名前がいかにもスコリア丘だし。
青龍洞
次は青龍洞。期待せずにきた青龍洞があまりにも素晴らしく二度見しました。
玄武洞よりも大きく美しい青龍洞。こちらも国の天然記念物に指定されています。
羽を広げて飛び立つような姿があまりに美しい。いやお前、朱雀だろ。
白虎洞
玄武洞の前まで戻って反対の道を進む途中にあるのが白虎洞。
かなり小ぶりですが柱状節理がはっきりと見てとれます。
崩れ始めているらしく近寄ることはできませんでした。
虎ロープの白虎洞ってか、うっさいわ
朱雀洞
朱雀洞は北と南があります。
こちらもかなり小ぶり。
北はそこそこのサイズですが、青龍洞を見た後に「これが朱雀です」と言われてもピンときません。
回り方を間違えたか。
柱状節理って冷え固まった後に地殻変動であっち向いたりこっち向いたりしたのかと思ったら、そもそも冷え固まるときの方向の違いだったみたいです。
ちょっと納得いかないところはあるのですが先生様が言うのなら間違いないのでしょう。
資料館
入口にある資料館に寄ったのでその記録も付けておきます。
ガラス質(SiO2)が少ないとサラサラの溶岩で色も黒っぽいことが描いてあります。逆にガラス質が多いとネバネバの溶岩で色は白っぽくなります。
ここ玄武洞の玄武岩はサラサラのやつです。なので黒をイメージしていたのですが、、、
イメージでは一番下くらいが玄武岩であって欲しいのですが、これ全部玄武岩です。下側は急速冷却したもので気泡が空いてます。海に落ちた溶岩の軽石を想像すると分かりやすいですね。
玄武洞と公園の歴史は置いといて、そもそも柱状節理ってなにって話をしていませんでした。
柱状節理ってなに
火山から流れ出たサラサラの溶岩流がとどまり、表面が固まり始めた時に中心同士が均等に引っ張り合うと表面が六角に割れ、そのヒビに空気や雨が入り縦方向に侵食した結果、柱状の節理ができると僕は理解しています。
本当かどうかは知らんけどね。六角形は自然界で最も安定した形らしいのでなんとなく正しく聞こえるでしょ。
山口県には柱状節理の上を歩ける畳ヶ淵なんてのもあります。
よろしければ地磁気の調査にでもおいでください。
蟹でも食べに行くか!
香美町の香住ガニ
玄武洞に行ったらついでに寄りたいところをご紹介。
縦方向の信号機を見ると豊岡市が豪雪地帯であることが分かります。
豊岡市から西へ27㎞、香美町の香住漁港は香住ガニが有名。玄武洞から海に降りた城崎温泉も古式ゆかしき温泉街で雰囲気が良いのですが、どうせなら原典に当たりたいもの。
香住ガニは9月に漁が解禁されるので雪のない時期でも食べることができます。気候の良い時期に玄武洞と蟹を一気に堪能できるなんて最高じゃないですか。
香住ガニ(ベニズワイ)は冬の味覚の王様松葉ガニ(ズワイガニのオス)と比べると風味淡く肉の弾力にも欠けますが、よく言えばさっぱりとした味わいでお値段もそこそこお安く楽しめます。
今回寄らせてもらったのはニシトモ横の煉瓦亭さん。付け合わせのお刺身、海苔の佃煮、きんぴら、茶碗蒸しも美味かったので11月に再訪予定です。
兵庫県の北側って最高じゃないか!