火の山地区の観光施設の再編で火の山ロープウェイが消えるって!?

火の山地区の観光施設の再編で火の山ロープウェイが消えるって!?

2024年3月16日追記
下の新聞記事からは読み取れませんでしたが火の山ロープウェイは2024年がラストイヤーとのこと。詳細はリンク先にてご確認ください。

【内容】
火の山ロープウェイの令和6年の運行が3月15日(金曜日)から始まります。昭和33年の運行以来、多くの方に親しまれ愛されてきた現在のロープウェイは今年の運行をもちまして終了します。ラストイヤーに多くの方のご乗車をお待ちしております。
【運航期間】
令和6年3月15日(金曜日)~ 令和6年11月10日(日曜日)

(記者発表資料)令和6年 火の山ロープウェイ運行について

火の山地区の観光施設の再編で火の山ロープウェイが消えるって!?

下関市の火の山再開発の記事
下関市の火の山再開発の記事

今朝の読売新聞に下関市の火の山再開発の話が載っていました。要約すると以下になります。

下関市は火の山地区の観光施設の再編整備をスタートする。来年度中に、山頂に展望デッキやアスレチック施設・山麓にキャンプ場をそれぞれ完成させ、老朽化したロープウエーは2027年3月までにゴンドラリフトに刷新する。

2023/5/25 読売新聞の記事を要約

読売新聞ではゴンドラリフトとなっていましたが、他の新聞を読むとパルスゴンドラになっています。パルスゴンドラは固定循環式のゴンドラで周期的に減速または停止させることができるタイプのもの。
そっかー。観光施設の刷新でロープウェイが世代交代するんだねー。

僕は山口市の人間なので火の山にそれほどの思い入れがあるわけじゃありませんが、何度か乗ったことのある索道が消えてしまうのは少し寂しく感じます。
よし。現役のうちに乗りに行こう。

火の山ロープウェイ

火の山ロープウェイ壇ノ浦駅
火の山ロープウェイ壇ノ浦駅

思い立ったが吉日と早速やってまいりました火の山ロープウェイ、壇ノ浦駅。この昭和の香りただよう建屋がなんともいい感じじゃありませんか。

壇之浦駅2階フロア
壇之浦駅2階フロア

2階フロアもレトロ感満載です。切符売り場のおばちゃんに「新聞記事で火の山ロープウェイが消えるって聞いたんで思い出に乗りに来たよ」と告げると

「来年から工事だから」
「モダンになるよモダンに」
「あたし達もリニューアルだねえ」

なんて言葉に詰まるようなセリフをさらっとおっしゃいます。うまい返しができなくて愛想笑いでチケットを購入しました。

チケットは片道310円なり
チケットは片道310円なり

今日は火の山ついでに霊鷲山を回ってくるつもりなのでチケットは片道で310円也。運航は下駅も上駅も毎時00分、20分、40分に出発というシンプルなものなのでゴンドラはさほど待たずにやってきました。

火の山ロープウェイのゴンドラ
火の山ロープウェイのゴンドラ

搭乗のアナウンスがかかり、チケットの半券をもいでもらって駅構内に入りました。

ロープウェイは上下の複線らしく1号機のゴンドラには「まんじゅ」の名前が書いてあります。下関にある有名な島の名前ですね。だとすれば2号機は「かんじゅ」に違いありません。

壇ノ浦駅構内
壇ノ浦駅構内

ゴンドラに着目してたので気が付きませんでしたが、「まんじゅ」に乗り込んで壇の浦駅の構内を振り返ってみると壇ノ浦の合戦の絵がありました。ふぐの絵もシュールで良いです。

ゴンドラの中も計器がいっぱい
ゴンドラの中は計器がいっぱい

何に使うのかわからないけどゴンドラの中は計器がいっぱいと見回していると、定刻になりいよいよ出発です。

目の前に関門大橋
目の前に関門大橋

発車とともに壇ノ浦駅はぐんぐん小さくなり、高度が上がるとまずは関門大橋が目の前に現れました。関門海峡の向こうには門司も見えます。

山口県人にとっては見慣れた景色ですがここからが面白い。火の山ロープウェイは生ガイド付きなんです。先ほど見た計器の一つはマイクなんです。

火の山ロープウェイは生ガイド付き!
火の山ロープウェイは生ガイド付き!

ロープウェイに乗ってる時間は3分少々ですが、その間にガイドさんから下関や火の山の歴史、景色や地名についてガイドをいただけます。バスガイドじゃなくてゴンドラガイドよwww
このレトロ感もいいじゃない。

2027年4月からの循環式ゴンドラは自動音声ガイドになると思います。だって循環式のゴンドラにガイドさんが一日乗り続けるなんてことは考えにくいもんね。きっと味気ない道中になるよなあ。

火の山ロープウェイで「かんじゅ」とすれ違う
火の山ロープウェイで「かんじゅ」とすれ違う

策道の途中で下りの「かんじゅ」とすれ違いました。僕はこういうすれ違いで思わず手を振っちゃうんです。

下山時は策道の下を降りたのですがその時にもロープウェイを見上げて手を振ったんですね。そしたらガイドさんが気付いて手を振り返してくれまして。ああ、山とか観光とかってこういうのが良いなあと思いました。

火の山駅

火の山駅に到着
火の山駅に到着

そうこうしてる内に山上の火の山駅に到着。

誰も駅なんかに興味ないかもしれませんが、今回は火の山ロープウェイで撮った写真はすべて載せておくことにします。このロープウェイは建屋も含めてなくなる可能性があるし、数年経てばこれが歴史にもなるかもしれないから。

横の階段を登っていき
横の階段を登っていき
火の山駅の切符売り場を過ぎ
火の山駅の切符売り場を過ぎ
火の山駅の(トイレ横)エントランスを通って
火の山駅の(トイレ横)エントランスを通って
山頂駅の裏へ(山側から見た火の山駅)
山頂駅の裏へ(山側から見た火の山駅)

1958年開業の火の山ロープウェイですからさすがに老朽した感は隠せないですね。
建物の中に入ってみましょう。

火の山駅の構造
火の山駅の構造

火の山駅は2階建てで屋上が展望所になっています。2Fの表記はなしです。駅を降りたときに2階の窓が見えますが一般客は入ることができないということは制御室(管制室)なんでしょう。

1F待合室
1F待合室の椅子がバラバラなのも味がある

今回は下関市の火の山ロープウェイがなくなるという新聞記事を読んで火の山に行ってきました。
きっと皆さんにも見覚えのある懐かしい景色がたくさんあったのではないかと思います。

屋上から彦島方向
屋上から彦島方向

久々に訪問した火の山ロープウェイは駅もゴンドラもガイドさんも郷愁を誘うもので、現行が動いてるうちに行けて良かったなあと今あらためて感じています。

屋上から巌流島方向
屋上から巌流島方向

そんなことを言うと若い人から懐古趣味かよ!と笑われるかもしれません。でも火の山ロープウェイに少しでも思い出があるなら今年中に行っておいたほうが良いよ。
だって工事が始まれば二度と見ることはできないんですから。

柵から下をのぞき込んでみた
火の山駅の屋根

今年はドライブの行き先に困ったら火の山。デートに火の山、観光に火の山。
今しか見られない景色をしっかりと目に焼き付けておきましょう。

引き続きハイキングに興味のある方は次の記事をどうぞ

       雑記 日日是好日前後記事