先々週、宮島の弥山を登ってきたのですが、今週は岩国の弥山を登ってきました。岩国市の弥山は阿品地区にあるので阿品弥山と呼ばれてるようです。
世界遺産じゃないほうの弥山も味のある山でしたよ。
阿品弥山は味な山
阿品弥山は別名「阿字名山」とも呼ばれているようです。変なタイトルをつけると検索がややこしくなっちゃうかな 。それじゃ最初に弥山登山口までの行き方をご紹介。
阿品弥山への行き方
まず岩国インターを降りたら右。最初のデイリーヤマザキを左に曲がって59号線に乗っかります。
写真は59号と111号との分岐です。美和に続く毎度おなじみの道は実は111号でして、この分岐を左に進むのが59号です。
59号は道が狭くなりますので徐行を。
ひたすら直進していますと右手に「弥山4㎞」と書かれた看板が出てきます。実はこれが県道59号線ですが、無視して直進してください。さらに細くなった道を進むと、岩国市高感度地震観測施設が出てきます。
ちょっとした広場があるので車はここに停めさせてもらいましょう。
阿品弥山登山
阿品弥山は岩が面白い、道も冒険感がいっぱい、山頂も良い感じと、味のある山でした。
今回は升井君の案内ということで、僕は全く地図を見ていないままのハイキングです。なので高感度地震観測施設からどっちに行って良いのか分かりません。
升井君に聞いてみましょう。
立石:登山口どこ?
升井:分かんないっす
立石:おいw
観測施設近くの鳥居にご挨拶をして、傍を見ると「阿品弥山」と書かれた看板がありました。ここから登るのかなあ。まあ、間違っててもいいやと入山。
※ 今、Googleマップを見たら「阿品弥山登山口鳥居」って名前が載ってました。
鳥居をくぐると即急登開始。ウォームアップなしなのでいきなり腿にきますが、趣のある石段が良い感じ。この道は参道なのでしょう、道端に仏様の掘られた丁石が置かれていました。
仏様を見つけると頭を下げるのは当然ですが、一丁目で「ワーオ!イッチョメ、イッチョメ」と囃したせいで、最後まで志村けんさんから抜け出せなくなり…全仏さまに楽しんでいただきました。
五丁目を過ぎたあたりで雨粒が腿を濡らし始め、七丁目には本降りに。丁石横の木陰でしばし雨宿りをしました。さて、まだ入ったばかり。ここから登るか下るか。
Yahoo!天気予報で雨雲の動きを見てみると、雲は15分程度で流れていきそうです。通り雨か。その後は晴れそうだし大丈夫だろうということで登りを継続することに。
阿品弥山は岩山に土が軽くかぶさった感じの山で、ところどころ岩がむき出しになっています。
これらの岩、色味的には花崗岩っぽいのですが割れ方に方向性があります。節理?片理?風化? 何だか分かりませんが、この割れの方向が横を向いていたり、縦を向いていたり、切り替えがあったりと見ていて飽きません。味があるなあ。
ここまで参道と思わしき道を上がってきましたが、十一丁目は広場になっていて、四角く敷石らしき跡がありました。中宮跡なのかな?
この広場から十七丁目あたりまでは直登が続きます。この間の道が、危なくない程度の岩登りがあったりして冒険感があっていいんですよ。これも阿品弥山の味。
岩を登ると書きましたが、升井君がやってるのは危なくないのに危ないフリです。なんか格好よく撮ってもらいたかったみたいです 笑
あ、書いてるうちに思い出しましたが、この山の中腹あたりは木霊の響きがすごく良いです。
十七丁目に到着しました。いったん横移動に入ったので山頂が近くなってきた気がして「そろそろかねー」なんて升井君と話しをしていた覚えがあります。
阿品弥山の丁石は実際には十九個です。最後の丁石を見てからも少し歩きますから、ざっと二十丁(≒109m x 20)歩くと考えておけば大丈夫です。
角を曲がったところで山頂に立派なお寺さんが見えてきました。
阿品弥山山頂
山頂には阿品弥山(長楽寺)様と赤瀧神社様、日宛神社様がいらっしゃいました。なるほど阿品弥山は霊峰だったのかと納得し三社参り。いえ、現場だと徐々に気がついて行くんですけどね。
山門をくぐると正面に立派なお寺さんがお出迎えです。お寺の大棟鬼瓦や正面の梁にある寺紋を見ていると、本堂前に進み出た升井君がパンパーンと二礼二拍一礼でお参りを始めました。
立石:いや、お前、お寺さんだぞw
升井:鳥居あったし、鈴ありますよ。
立石:それ銅鑼だし、後ろに鐘もあるよ。
本堂横に据えられた看板を見てみると、守護神は勝軍地蔵菩薩、ご本尊は弥山大権現至聖護国善神となっています。むー。菩薩に神となると確かに微妙やね。でも宗派が禅宗(黄檗派、おお!黄檗派って萩の東光寺で見たぞ)になってるからやっぱお寺さんでしょ。
さらに看板を読むと開基は吉川広家公とのこと。さっき見覚えのある寺紋だななんて思ってたんですが、あれ吉川家の家紋ですね。
※ 蛇の目の周りに丸八つは吉川九曜紋というそうです
岩国阿品弥山本部の境内にはテーブルが据えてありまして、ここに座ってお茶を飲むと、運が開けたり健康になったりするんだそうです。升井君がここで写真をたくさん撮ってくれたのですが、その度にお茶を飲まされて腹が膨れました。
ま、満足です。そろそろ行きます。
本堂横に登山道の看板がありました。今、登ってきたのが赤点線で、左の柏木山までは「歩いて30~40分」と書いてありますね。
左上の矢印に沿って進みます。
本堂裏には県道59号線の支線が通っていました。やっぱ車で上がれないとこれだけ綺麗に寺社を保てませんよね。
支線を渡った先には、弥山本宮と書かれた赤瀧神社様。ここの拝殿横に置かれた木彫りの狛犬は超可愛い。石の狛犬は牙狼-GARO-みたいで格好いいです。
ちなみにこちらの神社様にはトイレもありました。いろいろ安心です。
赤瀧神社様の鳥居をくぐると正面に日宛神社様。あれ、日宛神社様の写真が残ってないのはなぜだ。確かに写したはずなのに。まいっか。日宛神社様には簡易の展望台があったので登っておきました。
柏木山へ
日宛神社様の右横から柏木山へと続く山道に入っていけます。
ここからはサクサク行きましょう。
柏木山は思ったより遠く、またずっと稜線が続くものと思っていたら3~4回上り下りがありました。
割と頂上っぽく思える偽ピーク(多分途中で城山という山を越えていたりする)が来るので、いつになったら着くのよーなんて思ってました。
30分ではとてもたどり着きませんでしたもの。
柏木山山頂
やっと柏木山山頂に到着。
柏木山(518.36m)の三角点は二等。冠字選点番号は高二9、基準点名は行波村だそうです。
毎度おなじみ山頂での一芸ですが、今回は柏木山。柏木由紀ちゃんに敬意を表してヘビーローテーションを踊ってみました。
どう?
杭名から弥山、県道59号を下山
柏木山からの下山ですが、ピストンじゃ面白くないので鞍部から杭名に進んでみます。
たしかに杭名は弥山と全然方向が違うのですが、どこかで折り返せば往路の分岐点に合流できるはず。それにピストンなんて面白くないモーンというただそれだけの理由で、1㎞くらい無駄に歩きましたw
弥山からは舗装路で降りました。岩の多い登山道は朝の雨で滑りやすくなっているかもしれません。それに同じ道歩いても面白くないモーンという、またそれだけの理由で舗装路へ。
しかしこれが長くて遠い。
やっと降りてきました。ここは登山前に車で通った岩国市高感度地震観測施設に行く手前の分岐です。
舗装路を下るのはやっぱ面白くなかったのですが「いや、これもきっと危険を避けるための猿田彦様のお導き」と納得することにしました。
バカばっかりやってますが意外に信心深い僕らです。
みせんの水
車まで戻ってきたので、みせんの水にも行ってみましょう。
みせんの水は赤矢印の方向に向かって歩いて、右の坂を少し上ったところにあります。ぶっちゃけ30秒じゃたどり着きません。しかも坂の上がロータリーになってて、水が出てるところが道から見えないのよ。ずっこいなあw
みせんの水。僕は流れ出る水にタオルを浸して頭や腕を拭っただけですが、升井君はがっつり飲んでました。大丈夫かなあ。
升井君の頭からなにかの芽が生えてこないか心配です。
阿品弥山・柏木山ルート
例によってあてにならないルート図です。詳細は本文をどうぞってところなのですが、阿品弥山は岩が面白い、道も冒険感がいっぱい、山頂も良い感じと、本当に味のある山でした。
阿品弥山は天気の良い日にまた行きたいなあ。