せっかくの夏休みなのにコロナのせいで家でゴロゴロなんてもったいないですね。日本のお父さん、お母さん、この夏はお子さんたちを連れて山口県の山を登ってみるなんてのはいかがでしょう。
この記事ではお子さんの夏休みの自由研究にもピッタリな、ファミリー登山向けの山口県の山を5つご紹介しています。
題して、山口県の山を歩きまくり百名山を7割達成している僕がファミリー登山を全力で応援!家族みんなでこの夏をアツく楽しもう!
子供と登る山口県の山5選
本記事では、山口県の山の中から大人でも子供でも比較的容易に登れる初級の山、歩きやすい山を中心にピックアップしました。
ほとんどが低山ですが、低山と言えど見どころ満載の山ばかりです。それではランキング形式で発表いたします。
ダララララララララ・ジャン!
栄光の第1位は萩市の笠山です。
第1位.萩市の笠山
笠山は標高112mの超低山、日本一小さな活火山としても有名な山です。笠山を遠くから見ると、なだらかな丘の上にお椀が乗ったような形をしていますが、これは別々の時代の噴火で、緩い溶岩の上に固い溶岩が積み重なったものです。この山の形が市女笠に似ていることから「笠山」と名付けられたという話がありまして、昔の人の感覚はするどいなあと感じます。
夏休みの自由研究パターン ・笠山の形と成り立ちを知った ・太古の昔に流れ出た溶岩を触った ・山登りの冒険感にワクワクした ・日本一小さな活火山の火口を見た ・地球ってすげぇ
夏休みの自由研究はこのパターンで完成です。中を抜かしても大丈夫ですが、現地で色々感じてみましょう。笠山の登山パターンをいくつか提案してみます。
全部行くー笠山登山パターン1
笠山は萩市街地から車で30分程度です。数kmの散歩と登山を楽しみたければ、明神池の有料駐車場に車を置いて半島を右回りに笠山遊歩道を歩くのがお薦めです。この遊歩道では海に流れ出た溶岩の跡を見ることができます。
冒険コースー笠山登山パターン2
登山だけを楽しみたければ、半島の先のつばきの館まで行きましょう。椿の群生林は美しく、噴石で作られた階段や壁の間を縫って山頂へと向かう道は冒険感がいっぱいです。
山頂だけ楽しむー笠山登山パターン3
火口を見るだけなら山頂近くの駐車場まで車で上がることができます。火口へは山頂付近の階段を登り降りするだけでOK。また山頂には日本海を見渡す展望台があり萩六島の景色も楽しめます。萩六島も溶岩台地での形成です。
椿の群生林から山頂へと向かう道がやや悪いのですが、笠山単体で見どころがいっぱいだということとワクワクする冒険感があるところから、萩の笠山をランキング1位としました。
笠山に関する詳細な記事はこちらです。自由研究に使ってもいいですよ。
第2位.美祢市の龍護峰
龍護峰は秋吉台国定公園の南西に位置する標高426mの山で秋吉台の最高峰です。426mというと高い山に感じるかもしれませんが、登山口となる秋吉台家族旅行村の標高が約200mですから、実際の登りは200mちょいしかありません。
しかも秋吉台特有のなだらかな丘は傾斜も緩やかで、山頂へと続く道もハイキング用にしっかりと作られていますので、大人にも子供にも優しい山と言えます。
そして龍護峰の魅力はなんといっても山頂から見る雄大な景色です。延々と続くカルスト台地、どこまでも歩いて行けそうな道。幼いころにこの絶景を心に刻むのは、お子様にとって素晴らしい体験になるに違いありません。「でっかい人間になるで賞」ということでランキング2位に推しました。
さて、夏休みの自由研究の面から言うと実は龍護峰の登山だけでは足りません。あらかじめカルスト台地の形成過程を学んだり、秋芳洞に入ってみたり、美祢市化石館に寄ってみたりしましょう。
「軽く学んで現地に行く。度肝を抜かれる。心が動く。一緒に喜ぶ。また調べたくなる。」これがネイチャーゲームの基本です。お子さんと一緒に楽しみましょう。
楽しい夏休みにするために龍護峰を登るときの注意点をいくつか挙げておきます。秋吉台の丘には日影がないので、事前に十分な日焼け対策を行い、また十分な水を持って入るようにしてください。丘に入れば山頂まで休憩ポイントはありません。石灰岩は尖っているので座らないよう、また手や足を切らないように気を付けて下さい。
龍護峰に関する詳細な記事はこちらです。
第3位.下関市の吉母富士
下関には竜王山、四王司山、鬼ヶ城と今回ランクインしていてもおかしくない山がたくさんあります。どれも道が整備されていて歩きやすくお薦めできる山なのですが、あえて下関からは吉母富士を選びました。その理由は立地です。
皆さんは本州最西端に行かれたことはあるでしょうか。本州最西端!なんて甘美な響き!吉母富士(小倉ヶ辻)は、その本州最西端、毘沙ノ鼻展望公園の手前にあります。吉母富士は、毘沙ノ鼻展望公園に向かう一本道の途中に駐車場が用意されていまして、そこから登っていけます。
吉母富士の標高は306mとちょっとお高めです。山頂まで急な階段が続き、これまでご紹介した山より足元が良いとは言えませんが、日本海に向かって開けた山頂からの景色は登りのつらさを忘れさせてくれます。下りは山頂から奥へ。ちょっとした冒険気分も味わえます。
ちなみにですが、下関観光コンベンション協会に申請すると『本州最西端の地「毘沙ノ鼻」到達証明書』がもらえます。毘沙ノ鼻展望公園の写真や吉母富士を登った感想に、本州最西端到達証明書を付けて提出すれば夏休みの自由研究は完了ですね。
毘沙ノ鼻展望公園からは海越しに下関、九州、長門が見渡せます。綺麗なところなので岬だけでも行く価値ありです。
吉母富士に関する詳細な記事はこちらです。
第4位.岩国市の城山(横山)
県東部の低山でお薦めといえば岩国城をいただく城山(横山)です。あえて城山(横山)と書くのは、実は岩国には城山という名前の山が4つくらいあるからです。
駐車は錦帯橋の河原がお薦め。定番ではありますが錦帯橋越しに写る岩国城の絵は場所を説明する必要もありませんもん。
また、岩国と言えば吉川公ですね。錦帯橋を渡って吉香公園を散策したあとは、岩国城まで歩いて上がってもよしロープウェイで上がってもよしです。
僕はロープウェイ、全然アリだと思ってます。最近はロープウェイに乗るチャンスもなかなかありませんから思い出になります。
城山(横山)の麓は歴史ある町で、武士が住むだの町人が住むだのと町名の付け方にもルールがあったりしてなかなかややこしいのです。
夏休みの自由研究は、地の方のお話しを聞き取って一次情報としてまとめると、他にはない価値あるものになりそうな気がしますよ。
建て替えとは言え岩国城には山口県唯一の天守閣があります。最上階からの眺めは最高。これも登る価値ありです。
城山(横山) に関する詳細な記事はこちらです。
第5位.萩市の指月山
萩市から2つ目の入賞、第5位は指月山です。指月山は萩城の奥にある143mの低山で、登山口も萩城内にあります。指月山の魅力は萩城とセットなので、前もって萩城の歴史を調べてから現地に行くのがお薦め。
お堀や石垣くらいしか残っていない萩城跡を散策後に指月山に登ると、思いのほか詰丸(山城)跡が残っていて驚くことになります。特に山頂手前の白壁や石垣は天空のダンジョンを思わせるたたずまいで、ここが一番のお気に入りポイントになるはずです。
山頂は広く、ベンチのある公園になっていますが、周りを囲む林の隙間が少ないため萩の街を望むのは期待薄。また指月山山頂へ向かう道は森に囲まれていますので虫が苦手な方は避けたほうが良いかも。
夏休みの自由研究は毛利の歴史へと広がりますが、やや複雑なので高学年向けになります。下山後は萩の城下町を散策してアイスクリームなんかを食べるのが夏っぽくて良いですね。
指月山に関する詳細な記事はこちらです。
子供と登る山口県の山5選まとめ
今回は「夏休みの自由研究にもピッタリ!子供と登る山口県の山5選」と題して、萩の笠山、美祢の龍護峰、下関の吉母富士、岩国の城山 、萩の指月山をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
選者としては、今回ご紹介した山はいずれも低山で、比較的登りがゆるく、道も良い、まさにファミリー登山向けの山であったと自負しております。
また、生成や立地、歴史に特徴のある山を厳選しましたので、下調べと現地の写真とお子さんなりの思い出をまとめるだけで夏休みの自由研究は一丁上がりになるはずです。
どうぞ、お父さん、お母さんも、お子さんと一緒に調べ、一緒に歩いて、一緒に汗をかいて、一緒に笑ってください。
家族みんなでこの夏をアツく楽しみましょう。