北山から地獄台へ、なにが起きるか分からない秋吉台そぞろ歩きです。
地獄台では素敵な女性と出会いました。なので今回のタイトルは「秋吉台で出会った花」です。
では早速。
秋吉台 長者ヶ森~北山~地獄台
長者ヶ森駐車場から北山へ
長者ヶ森駐車場からカルストロードの向こうへは高架をくぐります。
高架をくぐるとすぐに長者ヶ森と北山・冠山の分かれ道。
ぐるっと回って帰ってくるつもりなのでどちらでも良いのですが、長者ヶ森はさっき行ったので、右の北山・冠山方向に進むことにしました。
軽自動車がギリギリ通れる幅ではありますが、このあたりの道も舗装されています。軽装のハイカー向けの道です。
途中、北山と冠山の分岐点がありますが、最初に頭に入れたコース図では北山に登ってからでも冠山への分岐は別にあったので、まずは北山へ。
さっくり北山に到着です。
秋吉台は緩くて広い丘というイメージです。
お子さん連れでハイキングというご家族もたくさんいらっしゃいました。この時期にぴったりの場所です。
北山頂上
さっき登った長者ヶ峯が間近に見えます。なだらかな丘が美しい。
北山にはちゃんと看板がありました。
ここから少し下ったところから秋吉台青少年自然の家が見えるのですが、これがまた綺麗に見えるんですよ。
秋吉台青少年自然の家には行ったことないので、一度行ってみないとなあ。
※ あれ?学生の頃に行ったっけ?
北山からの下山は登りと異なる道を選びました。北山を回り込んで降りていく道なのですがそこは舗装されていないんです。やっぱ未舗装の方が山に来た感があって良いですね。
そしてこの道から右手に見える山が楽しそう。なんていう山だろうと思って見ていました。
北山から地獄台へ
登りの途中で見つけた冠山への分岐にやってきました。さっき気になった山(この時点では名前を知らない)は冠山方向にあります。
これ、見てしまった以上は行くしかないですよね。なんたってそぞろ歩きですから。
相変わらず舗装はしてあるのですが、左右に石灰岩がせり出し、秋吉台らしさが増してきました。
これですよ、これ。
この分かれ道の道標を見て「へー、さっきの山、地獄台っていうんだ」と、ここでやっと山の名前がわかりました。
迷わず右に進みます。
見たいものを見る。行きたいところに行く。これが休日の過ごし方ってもんでしょう。
道に轍は残っていますが、やっと舗装がなくなりました。景色も秋吉台らしい風景に変わっていきます。
求めていたのはこれです。
秋吉台はトレッキングコースが複雑に絡み合っています。逆に言えば、道がある限りどこからでも帰れる安心感があるってこと。
この分かれ道2には大きな石碑があったのですが、お食事をしておられるご夫婦がいらっしゃったので撮影をしませんでした。
帰りにまた撮ればいいやと考えていたのですが、帰りはこの道を通りませんでした(笑)
適当です。あっはっは。
手前の丘からドリーネを避けていったん左に降り、写真の山を登っていきます。
ぱっと見緩く見えるのですが、この先は道が細くなり、むき出しの石灰岩に足を取られたり、なかなかワイルドになってゆきます。
いいじゃないっすか。ワクワクしてきますね。
上る途中に360度風景を撮った動画です。あー秋吉台ってこうだよねって感じでお気に入りです。
地獄台手前まで登ってきました。
坂の途中はススキなんてなかったのですが、登って台地状になっているところにはクマザサやススキ、その他諸々の草花が生えていました。
皆が通って踏まれているので地獄台頂上への道は一応あるのですが、左右から草がはみ出して足元を覆い隠しています。
帰ろうかなあとも思ったのですが、せっかくここまで来たのであればピークハントしたい思いが強い。そりゃそうだ。
進むことにしました。
でも頂上に向けて道が険しくなるんです。
っていうか足元をよく見ないと道が見えません(笑)
胸まで草がかかるところもありましたので、長そで長ズボンは必須です。
地獄台頂上
地獄台頂上付近は、藪がひどくてどこが頂上か分かんないです。見渡すとあっちが高いようなこっちが高いような。道もあるようなないような。兎に角、藪を漕いで歩き回りました。
あちこち歩いた後にGPSを見たらどこかで頂上を踏んでいたので、とりあえず写真のあれを頂上と定めることにします。
地獄台の頂上には看板も三角点もありません。たぶん。
地獄台から良悟松へ
地獄台の頂上から藪を漕いで、冠山と良悟松の分岐まで降りてきました。
頂上でGPSを見たときにコースを確認したので、ここはまだ歩いていない良悟松方向をチョイスします。
来た道を引き返すよりも知らない道のほうが楽しいんですもん。
下りは足元を慎重に。こけない、ケガしない、何としても無事に家に帰る。いつもそんな気持ちで歩きます。それでも草が足に絡むことがありますが。
ふと立ち止まって視線を上げると、この世界に僕一人きりしかいないんじゃないかと錯覚を覚えさせる風景がありました。
道に腰を降ろし、冷たいコーヒーを一杯。
寂しいので動くものを探します。
左手の冠山の頂上に人影と、遥か遠くの道に車が見えました。良かった。世界は動いてる。
更に下るとただただ広がる台地が目の前に現れました。ポカーンと。規模感に圧倒され頭の中が空っぽになります。
知らない道を登ったり下ったりしてる時にはドパミン・ノルアドレナリンがドパドパ出て、立ち止まったときにはセロトニンがドパドパ出てるに違いありません。
こうした緊張と緩和が脳に効いて、ハイキングが止められなくなってるんだろうなあと自己分析したりして。
地獄台からの細い下り道を慎重に降りていると突然目の前が開け、車が通れそうな広い道に出てきました。
T字路には地獄台登りと長者ヶ森への道標があります。
この道は何だろうと、戻りとは逆方向の坂の上の道標を見に行きました。
中国自然歩道だそうです。この道を行くとどこに行くんだろう。豊田湖とかかな?
よく分かんないけど、豊田湖なんか行ってられないので、帰る方向に歩き始め良悟松の看板にやってきました。
江戸時代に222本の松を道しるべに植えたとのことですが、
いや、どう見ても、松じゃないよね…しかも一本しかないし。なんだろ。もう地名しか残っていないってことなのかな。まいっか。
このあたりでお腹がすいたので、いつものセブンの「ナッツたっぷり マカダミアナッツクッキー」をいただくことにしました。
ところで、道を外れると藪ですし、岩は石灰岩で雨に侵食されて鋭角に切り立っていますし、秋吉台のハイキングはなかなか座れるところがないんです。
どうせ誰も来ないだろーと思って道の真ん中にどっかり座っておやつを食べていたら、うしろからお若いカップルが来られました。
す、すみません。ちょっと恥ずかしい。
良悟松から長者ヶ森へ
良悟松というか中国自然歩道に出てからは、本当に道も良くなんだかあっという間に長者ヶ森まで戻ってきてしまいました。
景色はともかく、印象は地獄台が一番強かった感じですね。
秋吉台で出会った花
かなり引っ張りましたが、秋吉台で出会った花のお話しです。
地獄台の頂上付近で、後から登ってこられたカップルさんに「頂上どこなんすかねー」なんて気軽に声をかけたんですよ。こんな藪の中を頂上まで登ってくる熟年カップルさんはここらに詳しいに違いないと思って。
そしたらそこから話がはずんじゃってね。
それでこのお姉さまが「この前、絶滅危惧種の1Aを見つけたのよ」とかやたらと草花にお詳しい。
退任された教授かなにかかなーと思って訪ねたら照れて教えてくださらず。
すかさずダンディが後を継いで「たこさん日記で検索したら出てくるよ」と。
家に戻って検索しました。
http://www.c-able.ne.jp/~takosan/
わお!
年間300日を秋吉台で過ごし、1500を超える秋吉台の植物を記録・紹介されてる、山口県文化功労章受賞、秋吉台地域エコツーリズム協会所属の中沢妙子さん、御年80歳でした。
実は今回のタイトルの「秋吉台で出会った花」ってのは中沢さんの著書のお名前なんです。
山頂でのお話しが実に面白くてですね、教授とか先生とか、敬意をこめて先輩とかお呼びしたくなる朗らかな感じの方でした。
秋吉台に行けば、またお会いできることでしょう。
今日のコース 長者ヶ森~北山~地獄台
山頂で人に会ったら軽く声かけるようにしてるんだけど、いやー、山は景色や歩いた達成感だけでなく、素敵な出会いもあって良いですねえ。
ドパミンだけじゃなく、これだからやめられないんだな。