湯野城山と鴨南蛮と海コーヒー

湯野城山と鴨南蛮と海コーヒー
エバニューが手元に届いてるけれども
エバニューが手元に届いてるけれども

2021年2月11日木曜日、建国記念の日。天候は晴れ、最高気温は16度の予報。

エバニューのアルコールストーブが手元に届いているのですが、土日が雨予想のため今のうちにと山へと行ってきました。

湯野の城山

アルストで遊ぶつもりでしたから寝起きの時点ではノープラン。近場で軽い山はないかなあと検索して周南市湯野の城山をチョイスしました。

湯野の町

湯野温泉郷はソレーネ近くの交差点を山側に入っていきます。山登り前にトイレが心配であれば、2号線沿いのソレーネで済ましておくのが気兼ねがなくて良いと思います。

湯野郵便局
湯野郵便局

湯野温泉と言えば20代の終わり頃に一度泊まったことがありますが、ほとんど忘却の彼方。とりあえず湯野郵便局から左に折れて湯野温泉街に入りました。

湯野は小さな町です。城山を求めて町中を縦横に走り登山道の看板は見つけたのですが、安心して車を停められる駐車場がありません。

ホテル芳山園
ホテル芳山園

最初の郵便局まで戻り、隣のホテル芳山園さんに向かいました。レストランの入口が併設されているので入りやすそうだなと思ったんです。

あのー。城山に登りに来たのですが。降りてからお昼をいただくので、車を止めさせていただけませんか。

とお願いし、ホテルの方に快諾をいただきました。これで車については安心です。

湯野の足湯
湯野の足湯

予め車で湯野の町を動きましたから良いスポットも押さえておきました。まずは無料の足湯。

湯野の足湯
湯野の足湯

湯加減ばっちりです。山から下りてきて足をつけるなんて良いじゃないですか。多分、癒されるよね~。

山田家本屋
山田家本屋

足湯のお隣には山田家本屋。江戸時代に湯野・戸田地区の領主であった堅田氏の家臣、山田氏の屋敷跡だそうです。

中に入ってお屋敷をぐるっと一周したのですが、昔ながらの田の字の家かな。裏の張り出した縁がとても良い雰囲気です。

土間と縁と庭って、庭キャンの憧れだよね。

城山へ

城山登山道の看板
城山登山道の看板

僕は湯野の町を徘徊したので時間的には若干ロスをしていますが、ナビに入れるなら山田家本屋です。

山田家本屋から山に向かって最初にかかる三差路に写真の看板があります。

城山へはこれを右に進めばOK。

打ち捨てられた公園
打ち捨てられた公園

お寺さんの坂道を上らずに舗装路をそのまま進むと、右手に打ち捨てられた公園があります。

滑り台と鉄棒が寂しげにポツン。かつては子供も多くにぎやかだったことを思わせる公園ですが、ここであれば遠慮気味に車を置かせてもらっても良いのではないかと思いました。

猿田彦大神の四叉路
猿田彦大神の四叉路

舗装路を道沿いに進みますと、比較的新しい猿田彦大神の祠と石碑があります。ここを直進すると最短で城山に取りつけます。

実はこの写真は帰りに撮りました。この時点の僕はそんなことは知らないわけでして、道の大きい右へと進みました。

右に進むと…
右に進むと…

右に進むと、登って、登って、道が下りはじめて、これ道を間違ったかなあと思うようなります。

大丈夫です。左に曲がる道があります。

城山登山道の看板
城山登山道の看板

曲がってみると城山登山道の看板。OK、看板を見つければ問題ありません。

ところで、今日の最高気温は16度の予報。既に体が暑くなりすぎていたので、ここでインナーを一枚脱ぎました。そのついでにアスファルトで一服。

城山 登山

城山 登山口
城山 登山口

先の看板から舗装路を登っていくと、上記の分岐点に差し掛かります。

分かれ道の看板には以下のように書かれています。

城山【樽山城】
古城跡(452.6m)頂上は三方が開け眺望が素晴らしく瀬戸内海はもちろん九州が遠望出来る。中国山脈の山々も見え景色が良い。この登山道八合目には役行者の摩崖仏等山岳信仰の遺跡、また頂上には権現社が祀られている。樽山城の城主は上山右衛門佐勝俊である。
(樽原河内社勧請文書による)

湯野温泉旅館組合
城山 登山分岐点
城山 登山分岐点

少し進むと横から登ってくる道がありました。T字の正面には上の写真の看板があります。下りはここから右に降りました。行き着く先は先の猿田彦大神の曲がり角です。

登りは少しだけ遠回りしたってことですね。

舗装路が落ち葉に覆われている
舗装路が落ち葉に覆われている

まだ舗装路ですが、良い感じの道が続きます。

間違えそうなところには道標
間違えそうなところには道標

明るく広い道です。結構、どこにも進めそうなのですが、城山頂上に向けて細かに看板が出ています。ありがたいですね。

尻坂
尻坂

舗装路が終わり尻坂と呼ばれる坂を登っています。ここからはいよいよ舗装が消えて雰囲気が出てきました。

尻坂
尻坂

尻坂はそこそこ急ですが、左右が土の壁になっていて自然の造形には思えません。中世山城樽山城の名残でしょうか。気持ちのいい登り坂です。

尾根筋
尾根筋

尻坂を登りきると尾根筋に付きました。左右に沢があって水音が聞こえます。

陽の入りもよくここが妙に気持ちが良い。綺麗な場所でした。

延命の滝への分岐
延命の滝への分岐

延命の滝というのがあるようです。

湯野には山口県百名山の一つ観音岳がありますが、あそこにも延命水がありました。やたらと命が伸びる地区です。

少しでも長生きするために登山道を離れて延命の滝を見に行くことにしました。

延命の滝
延命の滝

分岐点から延命の滝まで、距離は大したことないのですが足元が狭くてですね。延命じゃなくて絶命しそうw

しかも、奥まで進んでも大きな打ち下ろしの滝があるわけでもなく、むしろこうやって見おろす感じ。

えー。これだったら下に降りて見上げた方が良かったんじゃないのと。

延命水
延命水

再び登山道に戻って頂上を目指していますと「延命水はここ」の看板。うん、橋はかかってるけど完全に水は干上がってるね。

陽当たりの良い場所
陽当たりの良い場所

少し進むとやたらと陽当たりの良い場所がありました。この山は気持ちがいいなあ。

水よりも景色で命が延びる気がするね。

表参道・裏参道
表参道・裏参道

表参道・裏参道の分岐に来ました。表参道は頂上まで30分、裏参道は頂上まで20分。パッと見、表参道の方が最初の登りもきつそうです。

うん。まあきついかどうかは兎も角、最初の訪問は表から行くのが礼儀だよね。

天狗の足跡
天狗の足跡

表参道は山腹を回っていくコースでした。距離はありますが、陽が入って明るい道です。流石、表やね。

途中、ふっと振り返ると「天狗の足跡」なんて看板がありました。

ありゃなんだ。行ってみよう。

天狗の足跡
天狗の足跡

うっほ、人が3人くらい乗ってくつろげそうなめっちゃ平らな石です。天狗の足でかすぎやね。

もちろん乗っかりましたよ。目の前の景色が開けていて、風の抜けも良い気持ちの良い場所でした。

休憩のお茶がうめえ。

役の行者の石仏の看板
役の行者の石仏の看板

登山道に戻って少し上ると、右上に役の行者の石仏の看板がありました。

役の行者の石仏
役の行者の石仏

看板の位置から見るとただの岩が見えるだけで、確かに大岩ではありますが、そこまで石仏とも思えません。

え、手前のシミに見えるのがそうなのかな。行ってみるか。

役の行者の石仏
役の行者の石仏

岩を左に回って祠を見つけたので手を合わせておきました。あれ、もしかして石仏って別にあったのかな。見落としちゃったかな。

誰か知ってる人がいたら教えてください。また行きます。

稜線歩き
稜線歩き

役の行者の石仏からは稜線歩きです。倒れてた看板によると頂上まであと15分とのこと。

看板情報ですが、この稜線は春には桜並木になるそうです。

ま、そうじゃなくても気持ちがいい道です。

ここから鳥居を経て頂上に至る
ここから鳥居を経て頂上に至る

いったん鞍部に降り、裏参道と合流すると上記の看板を見つけます。

ここから鳥居を経て頂上に至ると書いてあります。ほほー鳥居があるんだ。

三社大権現の鳥居
三社大権現の鳥居

こりゃまた立派な鳥居です。いつも思うのですが、こういう山の中に誰がどうやってこの大きな石を持って上がったのでしょう。職人さんてすげーな。

帽子を取り頭を下げてくぐります。

最後の登り
最後の登り

湯野の城山の最後の登りは石が組まれて階段になっています。

太いロープも添えられていますが、登りには特に必要ありません。

でも、下り時はサポートになるのでありがたいですね。

頂上へ
頂上へ

石段を登りきると正面にお社がありました。左右に灯篭も。

まずは手を合わせてお山にお邪魔しておりますとご挨拶をしておきます。

湯野の城山山頂

城山山頂からの景色
城山山頂からの景色

木のベンチから見た景色です。山の向こうは新南陽の海ですね。うっすらですが黒髪島なんかが見えます。

そう言えば湯野を流れるあの川は新南陽に注ぐ夜市川なのかな。

位置的には多分そうだな。

城山山頂の景色
城山山頂の景色

写真の手前に手水、右に石灯篭と祠がありますが立派なお宮さんです。

山頂は開けていて平らですが、お宮さんの前を除いてはほぼ枯れ草が覆っています。

うーん。今日も山頂でコーヒーをと思ってたのですが、こりゃ無理だな。お宮さんでやったら呪われそうだし、万が一にも枯草に火が付いたら消せるわけないわ。

よし。降りよう。

裏参道

裏参道への分岐
裏参道への分岐

鳥居で頭を下げて、下りは裏参道を通って降りました。

裏参道はシダ多し。落ち葉がふかふかなのは良いけど、山影になるので雰囲気暗め、ゴロタも多い。

表も裏もリボンはほぼありませんが、道はよく踏まれていて間違いようがありません。

でもまあ、気持ちよく歩くなら表参道がお薦めかな。

今日のルート

湯野の城山ルート
湯野の城山ルート

表・裏と言っているのはルートの左側の分かれ道です。どちらを通ってもさほどの距離は変わりません。気持ちよく歩くなら左、表参道がお薦め。

真ん中の分かれ道は、猿田彦大神を直進するか回るか。どちらでも行けますが、直進が良いですね。

S近くは湯野の町です。

芳山園の鴨南蛮

下山後の鴨南蛮が美味い!
下山後の鴨南蛮が美味い!

城山を登る前に「お昼をいただくので車を止めさせていただけないか」とホテル芳山園の受付の方に伺い、快諾をいただきました。思いには思いで応えたいっていうか約束は守らなきゃね。

降りてくるのが14:30と遅くなったので心配していたのですが、レストランは無事開いてました。お薦めは冬季限定の鴨南蛮とのこと。一も二もなくそれくださーい!と。

腹減ったー、まだーと待ってましたら、来ました! おおぅ、鍋なのね。たっぷりの白菜とネギにしめじと人参、その上に厚切りの鴨肉ドーン!

蓋をして固形燃料に火を着けて、早く煮えないかなーと鍋を見つめます。いや見つめててもどうしようもないんだけど、こちとらもう腹減ってんの。あーまだーーっ。

木蓋の横から沸々と出汁が泡を吹き始めました。頃合いを見計らって木蓋を取ると、いい感じに鴨が煮えたっています。

先ずはレンゲで熱々の汁を口に。おふぅ。醤油濃い目、味醂甘目、ベースはシイタケか。五臓六腑に染み渡るぜええ。

続いて蕎麦を鍋の中で軽く茹で、野菜を一緒に挟んで口に運びます。出汁の染みたネギの美味いこと、美味いこと。蕎麦も良し。

そしてたまに肉を摘まみます。鴨は出汁だなんて言う人もいますが、やっぱ肉の食感が嬉しいですし、肉を食うと元気が出ます。

ある程度、落ち着いてきてから薄い餅をシャブシャブ風に鍋で泳がせていただきました。

これ鴨南蛮っていうより鴨鍋に蕎麦だね。野菜たっぷりで良いわー。煮込む前におにぎりもいこうかと思ってたんですが、これだけで腹いっぱいです。

そして驚きのお値段、900円。奥さん、なななんと税込み990円ですよ。

芳山園さんの2月末までの冬季限定メニュー。

大満足です。

海コーヒー

海コーヒー
海コーヒー

鴨南蛮があまりに美味しかったので、どこか良いところでタバコを一服やろうと長田海浜公園にやってきました。

長田海浜公園は夜市川の河口にある公園です。海と島の景色が良いんだけど地元の人しか来ない穴場じゃないですかね。

湯野城山山頂は草ボーボーで山コーヒーを楽しめませんでしたが、まあ、万が一にも山火事なんぞ起こしたら世間様に顔向けできませんからね。今日は海コーヒー。防波堤とか火が移りそうなもんなんもないもんね。

良い山、美味い飯、海を見ながらコーヒー。

一日中遊んだ。

幸せ。

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