臼美歩道でカブトガニを見つけて気分は上々。興が乗ったので草山崎灯台を歩こうかと思ったんだけど距離的にちょっと足りない。
お昼も近いしお腹も空いてきたことだし、串山遊歩道を歩いてあいお荘でエビフライ定食を食べよう!そうだ。そうしよう。
串山遊歩道を越えていく
串山遊歩道は秋穂役場からあいお荘に抜ける全長3㎞の道。美濃が浜で食べたポンデライオンもどきを消化するのにちょうど良いかなと。
串山遊歩道は旧秋穂町役場の先にあります。この看板から入ると下に駐車場もあります。安心して車を置いておけるのはありがたいですね。
最初は延々階段が続きます。きついのはここだけで後はゆるゆるです。登り切った先が善城寺山。
善城寺山
善城寺山は低山の割に景色がいいです。テーブルと椅子もあるのでここでお昼休憩も悪くありません。
串山遊歩道は稜線の右に左にと順繰りに景色が開けていきます。善城寺山からは秋穂中道(赤瀬ビーチ側)がよく見えました。
で、善城寺山って四等三角点があったようで、前は見逃してました。
善城寺山は標高117.43m。四等三角点の基準点名は善城寺、冠字選点番号はK合35。四等三角点の漢字選点番号はそれほど興味がないのですが、基準点名の由来は後述。
休憩所を経由
串山遊歩道には「出会いー88」という名の88個の彫刻があります。秋穂八十八か所の札所から集められたモノをアートとして展示してあるそうです。
串山遊歩道も前日までの雨なんか関係のない滑ることのない道が続きます。
善城寺山から行者嶽の間には休憩所がありまして、地元のおじちゃん、おばちゃんでにぎわってるかと思ったら今日は誰もいらっしゃらない様子。
休憩所独り占めで景色を堪能しました。ここは何時間でもいられる感じなんすよ。まあ、お腹もすいてるので何時間てわけにはいきませんけど。
休憩所を出てしばらく行くと、今度は左手が開けて赤瀬ビーチが見えました。
赤瀬ビーチは何年か前の台風でコンクリ二階建ての休憩所が壊れてから営業されてないんじゃないかなー。僕の若いころはビキニのお姉ちゃんが来てたりしてそこそこ賑わってたところです。
さて、この景色を見て大岩が増えてくればもうすぐ行者嶽です。
正面の白く光ったコンクリ道が行者嶽へ続く道。左へ下っていく舗装路はあいお荘へと続きます。
おなかも空いてるしそのままあいお荘で全然構わないんだけど、ここまで来て行者嶽に寄らないのも変かなと。
行者嶽
コンクリ道は30mくらいなのでまあ行者嶽も行っとくかくらいの感覚で進みました。そんな感じなので今回は山頂の大岩には登りません。
行者嶽(151.70m)の三等三角点。基準点名は中道で冠字選点番号は知40です。秋穂中道の代表的な山ってことですね。
展望台もあるので一応行っておきましょう。
大岩の裏側にちょっと斜めになった面白い展望台があります。この展望台、狙って造ったんじゃなかったらやばいくらいに傾いてます。
展望台正面の景色は秋穂湾側で秋穂二島。さすがにもう飽きたかな。じゃあ、これはどうだ。
左側には草山埼灯台の景色。この景色を見たらきっと行きたくなるね。草山埼灯台周辺は公園になってるんでウォーキングにもちょうど良いんだ。
行者様
ここまでは歩いたことのある道。行者嶽からあいお荘に向かって降りていたら、看板を見つけちゃったのよ。
「行者様」
行者様の看板
これから奥へ約八十メートルのところに大岩があり、その下に扉のついた「行者様」の祠がある。
これが行者嶽って俗称の由来なんだろうなあ。もうエビフライでいいんだけどなーと思いながら看板を読み進めると
(中略)中津江立石川地蔵堂に行者参道の道標があり、山腹に鳥居と灯篭がある。
行者様の看板
あー立石って名前が出ちゃったよ。これは呼ばれてるってことじゃん。いくら腹減ってても行くしかないじゃん。
ちょっとワイルドな80mを下っていくと広場に出てきました。正面に回り込むと確かに大岩の下に祠があります。これが行者嶽の名の由来ってわけね。
祠の中を覗きこんでみると、行者様と蔵王権現様、不動明王様がデンと構えていらっしゃったので、手を合わせて山に来たことを報告し、写真を撮らせていただきました。アップは怖くて撮れなかった僕です。
ちなみに「行者様」へは別ルートで上がってくることも出来るようで朽ち気味の階段がありましたが、そちらは調査せずルートに戻ってあいお荘へ。
3㎞しかないんだけど、なんだかんだここまで長かったっす。
あいお荘でエビフライ定食を食す
あいお荘は食事だけじゃなく温泉にも入れる良いところ。今も国民宿舎だと思うんだけど3セク化はされてないんだよね?昔からちょいちょい来てるのにそのあたりに疎い僕です。
一応、綺麗目のヤッケを羽織って「飛び込みなんですけど食事大丈夫ですか?」と受付で確認すると、お姉さんがレストランに案内してくださいました。出てきたお茶にほっこりします。
で、たまたま空いていたのが一番角っこの景色の良い席。
車エビ養殖発祥の地「秋穂」ですからエビフライ定食を注文しました。注文を終えてから、正面に目を移すと午前中に歩いた秋穂二島が近くに。煙ってなければあいお荘からは国東半島が見えるんですけど、今日はダメみたいですね。
来ましたエビフライ定食。遊歩道入口から思い描いていたエビフライ定食。いやコロナ下であいお荘に入れなかった前回から数えれば1年越しの夢にまで見たエビフライ定食。
いただきます。
熱々の大エビフライをタルタルソースに浸して頭からかじりつけば、舌を焼きそうなエビの身がプリッと弾けます。これを転がし冷ましながら、良い頃合いで奥歯でかみしめれば、エビの風味と衣そしてタルタルソースが相まってえも言えない味わいが口いっぱいに。すかさず白飯をほうばってコメの甘みを堪能したら、味噌汁の塩味で一旦口をリセット。うむ。この味噌も好きな味だ。煮物もひじきも良き。こりゃあバランスを取らないとご飯がいくらあっても足らないぞ。茶碗蒸しとケーキはデザートにするとして漬物は箸休めに。バランスを考えてご飯を大事に使おう。
よきかな。
秋穂の旧道をお散歩
今日の目的「エビフライ定食を食す」を果たしたら途端に遊歩道を戻る気が失せたので、帰り道を秋穂の旧道散歩に切り替えることにしました。平地ですが大遠回り。でもねーなんか見どころ満載だったんですよ。
秋穂から平川・湯田に繋がるって道は多分だけど幻の県道200号線だね。これもいつか歩きたいと思ってるんだ。歴史のある道だってことがわかってよかった。
正面に見えるのが善城寺さん。善城寺さんは秋穂八十八か所のお参りどころの一つになっているようです。善城寺山の俗称とか基準点名になってる善城寺は、つまりこの善城寺さんってこと。古刹なんだねー。
今日のルート
串山遊歩道は秋穂役場からあいお荘に抜ける道。午前中に歩いた岩屋山(高山)は向かいの秋穂二島にあります。岩屋山は串山遊歩道から何度も見えるので、地図と見比べても位置関係がはっきりしていい感じ。串山遊歩道の終点には国民宿舎あいお荘があります。あいお荘のエビフライ定食、たぶん2年ぶりくらいに食べたんだけど安定の味で満足でした。
帰りは秋穂の旧道を歩いてみました。ここ数十年の間に秋穂はものすごく道が整備されて、旧道を通ることは殆どなくなったんだけど、歩いてみるとやっぱり味があります。迷い迷いながらも善城寺さんを見つけることができたのは大収穫でした。
やっぱ歩くって面白いです。
午前中に歩いた臼美歩道の記事はこちら
山口市南部はなかなか見どころいっぱいなんだよ