下関市と長門市の境にある山口県百名山の一座、天井ヶ岳を歩いてきました。登山道では誰にも会わず今日は僕が天井ヶ岳を独占状態。正に天上天下唯我独尊! 天井ヶ岳唯我独占!なわけでお釈迦様ポーズでキメてみました。
どう?キマってる?
天井ヶ岳に入るのはとても簡単
天井ヶ岳への一番簡単な入り方は、国道491号線の下関市と長門市の境から横入りすることです。
今週土曜は升井君が遊んでくれないので、山口県の一等三角点でもつぶしとこうかなとGoogleで地図を確認すると天井ヶ岳がヒットしました。
天井ヶ岳って、前に一位ヶ岳に登った時に道標を見つけてね「俵山から登るのかあ。遠いなあ。」と思っていたのですが、Googleに示された地図を見る限り国道491号線から入れそうに見えます。そこで、YAMAPを使って天井ヶ岳のルートを確認すると、どうやら国道491号線の下関市と長門市の境に登山道がありそう。行政境界は山道が整備されてること多いもんね。これだな。
「よし!行ってみよう」とやってきた国道491号線(一ノ俣温泉から油谷に抜ける道)ですがさすが3桁国道。国道とは言え、この先は一車線の酷道になっていきます。
天井ヶ岳の前に天井ヶ滝
国道491号線が一車線の酷道になってからすぐに天井ヶ滝の看板が現れます。滝、いいじゃん。滝。天井ヶ岳の前哨戦で、心拍を上げるために滝を見に行ってみました。
天井ヶ滝入口の看板は国道491号線沿いにあります。曲がった先の道は車でも入っていけそうにも見えますが、奥まで進んでUターンが切れるかどうか不安です。500mくらいなら歩いても良いか。国道沿いの看板のそばに3~4台分のスペースがあったので、そこに車を置いて奥に入っていくことにしました。
※ 実際のとこ、車で入れるのは50m先の堰まででした。Uターンも切りずらいので写真の入口に車を置いて歩くのがベストだと思います。
入口からは沢の音を左に聞きながらコンクリ道を登っていき、堰を越えると山道に変わります。山道はガレと枯葉。また木橋で沢を左に右にと渡るようになります。
天井ヶ滝への看板の指示通り右に登り、沢を左下に見ながら徐々に高度を上げていきます。見下ろすと左下の沢沿いに炭焼窯の跡がありました。
あまり周囲の景色に目を奪われていると、浮石に足を持っていかれるので注意が必要です。
ずっと足元に注意していたのですが、滝の音が聞こえてくると目の前が開け、天井ヶ滝がありました。
見回すと滝の上に登っていけそうな道もありましたが、この先、天井ヶ岳も登る予定です。ここは滝を見るだけで良いとしました。そうして、滝の前の心もとない二本木橋を渡り、見上げた天井ヶ滝がこちらです。
天井ヶ滝はなかなかのものです。一人で行くにはちょっと寂しいかな。足元も滑るので慣れてないと厳しい感じです。491と天井ヶ岳が入っている地図を添付しておきます。
こんなしょうもないウォーキング要るかいとか思う方もいらっしゃるかもしれませんが、軽く心拍を上げておくと、その後の登山の立ち上がりが楽なんです。1km弱のウォーキング。悪くありませんでしたよ。
天井ヶ岳登山
いつもながら前振りが長くてすみません。天井ヶ滝から1.5kmほど酷道491号線を登ると下関市と長門市の境界に着きます。
下関市と長門市の境界には「長門市」の看板があるのでめっちゃ分かりやすいです。ここが登山口近くなのですが、車は右手の側道に停めればOKです。
491号の下関市と長門市の境界にある側道は行き止まりなんです。しかも「登山等の目的で車両により入山されたい方は管理者へ」なんて看板も立ってるすごく登山者に優しい側道です。道の真ん中に車を止めるのはさすがに気が引けますが、道の脇に車を置くのは構わないでしょう。
この側道は一位ヶ岳から天井ヶ岳に降りてくる道ですよ。たぶん間違いないと思うなあ。
天井ヶ岳登山
天井ヶ岳に入るのはとても簡単。天井ヶ岳の登山口は「長門市」の看板の道を挟んで反対側にありました。
僕の経験上、行政境界は分水嶺になっていて、山道があれば十中八九道が良いです。ここもご多分に漏れずいい感じの道です。いきなり稜線歩きかなって錯覚するくらい。まあそんなに甘くもないんですが。
一山越えると左に林道が現れました。林道を見つけるとつい乗ってしまいたくなりますが、ここは山道直進をチョイス。鞍部からは次のピンテが見えないので林道で楽をしたくなりますが、結果直進が正解でした。
林道を見つけた鞍部からは割ときつい登りが始まります。どなたが設置してくれたのか分かりませんが、ロープがあるのが救い。
傾斜うんぬんよりもこの山滑るんです。乾いた土の上に枯れて乾いた広葉樹の葉っぱがフカフカ乗った感じ。幸いに往復とも尻もちや手をついたりはありませんでしたが「おっとー」とバランスを取ることは数度。片足が滑るなんてのは常時です。
上り始めから常に稜線が見えるような道で、偽ピークは2つ、3つあったように思いますが、まあ低山ハイクだとよくある話なので割愛。
この山は登山中の景色は期待できません。登りの途中に振り返っても林にさえぎられて景色はゼロです。景色を気にするくらいなら足の置き位置に注意しろって感じ。滑るから。
さて国道491号線の「長門市」の看板からは40分少々で山頂に着いたのですが、この「頑張れ山頂まで10分」の看板を見てから逆に足が重たくなったような気がします。不思議。
さて、山頂手前には椿の落花が残ってました。椿の見頃というと基本的に3月あたりだと思うのですが、そこそこの高さがある山だと時期がずれちゃうのかな。綺麗に首から落ちた椿が残っていましたので、手元にいくつか集めて歩くことにしました。
そんな10分後、森の向こうに光が見えました。
長門市の看板から片道1.3km。ようやく森を抜け天井ヶ岳の山頂に到着しました。
天井ヶ岳山頂
天井ヶ岳山頂は周囲を木に囲まれて360度まったく景色がありませんでした。ただ最初に見た山頂広場の雰囲気、僕は嫌いじゃないです。看板も風情があるしOK。
拾った椿の花を一等三角点に据えると華が出ました。なかなか良いではないですか。
天井ヶ岳(691.27m)の等級種別は一等三角点で、基準点名は「天上ヶ岳」です。この基準点名、打ち間違えではありません。つまり天井ヶ岳・天上ヶ岳のどちらで読んでも間違いではないのです。
さて、天井ヶ岳の三角点をあらためて見ると「角」や「点」に旧字体が使われていないので、これは作り直されたものですね。ビシッと角の立った三角点も気持ちが良くて良いもんです。
ここで天井ヶ岳の近隣の山のことを考えてみると、隣には一位ヶ岳があったり、天井とか一位とかこのあたりの地域は上昇志向が強いのか?なんて思っちゃいますね(笑)もう少し向こうには華山や拘留孫山もあるし、上昇志向じゃなくて昇天志向なのかも。
「天国に一番近い山」ってか?
そんなところから天井ヶ岳唯我独占とお釈迦様のポーズ。もちろん悟りは開いておらず、相変わらず一切皆苦。みんな頑張って生きよう。
いやーそれでね。この写真を撮るために生まれて初めてスマホ用の三脚とiPhoneのカメラのタイマーを使ってみたの。初めてにしてはいい写真が撮れたと思うんだ。
今日のルート
国道491号線にある長門市の看板から入り、天井ヶ岳山頂まで歩いてきました。
このルートには景色がありませんが、行政境界にあたる道でよく整備された綺麗な道でした。難点を挙げるとすれば上げ下げの斜度がきついこと、乾いた土の上に乾いた葉っぱが乗っかり登りも下りも滑りまくること。でもまあ往復でも2.6㎞と距離も短いので慎重に歩けば問題はないんじゃないかな。
天井ヶ岳下り:追記
知らない道を歩いてみたいなと、下りは林道の鞍部から国道491号線方向に向けて歩いてみました。
歩いてみればああここだったかと、行政境界の「長門市」の看板の少し下に出てきたので納得しました。が、登りでここから入るとなると、林道から登山道に乗り換える場所が分からないかもしれません。なので初回は「長門市」の看板から左に入ってくのが良いでしょうね。
今日も楽しかった。また来週。