先々週、YAMAPを眺めているときに津和野に青野山を発見して「青野山って島根県の山だったのか!」と軽く衝撃を受けました。
というのが、羅漢山だったか十種ヶ峰の山頂方位盤で青野山の文字を見た覚えがあって僕の中で青野山といえば山口県内の山という認識だったんです。
こりゃまいった。津和野は学生時代から良い思い出のある町だし、天気も良いし、青野山に行ってみよう。
事前に青野山について調べてみた
青野山のことを全く知らなかったので出かける前に青野山を検索して少し調べてみました。
最初に検索に引っかかったのは「おいでませ山口」という観光サイトで、やっぱ山口で引っかかるんじゃんかというのは後述。
島根県の最西端の町、津和野町。この町のシンボルである青野山は、標高907.6mのお碗を伏せたような乳房山である。古くは、妹山とも呼ばれその美しい容貌から柿本人麿をはじめ、今日まで多くの歌人、画家の素材となっている山である。トロイデ型の特徴であるその山体は、麓は緩やかだが、中腹は急勾配となり、頂上近くになると緩い平坦地となる。
おいでませ山口
上の説明をかみ砕いてみると、”お碗を伏せたような乳房山”って堅苦しい表現はつまりおっぱいだね。
”古くは、妹山とも呼ばれ”の妹って言葉は、昔は妻や恋人を指していたのでつまり柿本人麿をはじめ男はみな青野山を題材として「おっぱい恋しい ( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!」って表現したってこと。まあ、今も昔も男はスケベと。そういうことかな。
後半のトロイデ型というのは、粘性の大きな溶岩が地上に噴出して生じたドーム状の火山を指してて、青野山は「青野山火山群を代表する溶岩ドームで,日本列島におけるプレートの沈み込みとマグマ活動のプロセスを理解するために重要な岩石で構成されている。中世からは信仰の対象として,近世以降は絵図に描かれるなど景勝地でもある」ことから国の天然記念物および名勝に指定されています。
これだけ知っていれば十分かな。よし!津和野に行こう。
青野山
山口市市街から9号線をひた走り、徳佐の大きな交差点を越えれば津和野町は目と鼻の先です。
青野山への行き方
青野山への行き方は簡単ですが初見だと迷うかもしれません。ナビに入れるならトイレ完備の青野磧駐車場が良いでしょう。行き方を説明しておきます。
最近は津和野に降りていく大きくて立派な道が出来たみたいですが、昔はこの大鳥居から降りていくのが主流だったのね。
青野山に向かうにはこの大鳥居の交差点を右。細い山道を上がっていくと、道が広がって青野山を示す道標が出てきます。
まさにこの道標が指しているのが青野山です。この道標を越えて進むとカーブの手前左手に看板があって、いかにも登山口っぽい雰囲気を漂わせますがそこはスルー。
ここはそもそも車を停めておける場所もないのでスルーしてください。この看板から1㎞くらい進むと左手に広いチェーン脱着場が現れます。
チェーン脱着場の先を左に曲がるのですが、この交差点は実は笹山登山口にあたります。
僕は今回、青野磧駐車場から上がってこの笹山登山口に降りてきました。
もし笹山登山口から上がりたいのであれば前の写真のチェーン脱着場に車を置くとよいかもしれませんが、まあ、ここにはトイレもないので、やっぱこの先の青野磧駐車場を使いましょう。
先ほどの交差点を曲がった先は一本道の登り。登りの頂上付近に笹山トンネルがあって、トンネルを抜けた先の左手下に青野磧駐車場があります。
この道、割とバイカーさんが突っ込んでくるので徐行したほうが良いっすよ。
先ほどから重ねて書いているように青野磧駐車場はトイレ完備です。登山道に入る場所には地図も階段もあり、登山者ウェルカムな造りになっていました。
うん。ここに車を停めるのがベストですね。
青野山登山
階段を上って道路を渡った先が登山口です。いい天気。早速行ってみましょう。
青野山登り
青野磧駐車場登山口から山頂までは1.4㎞くらい。比較的段差の低い階段とつづら折りが続きます。
青野磧駐車場から登ると道が荒れていると聞いていたのですが、またぐことのできる倒木がある程度でそんな荒れた感じはありませんでした。
100mごとに子供たちが描いてくれたプレートが現れます。これは階段に嫌気が差してきたときに励みになります。
つづら折りにはなっているんですが「中腹は急勾配」との説明通り実際中腹あたりはきつかったです。
そこで休みがてら振り返ると写真のように景色が良い。青野山はこの辺りではなかなか高い山のようです。
中盤は足が進みません。なにか道の雰囲気が変わってきたのでこりゃ稜線にでも出るのかなと思ったら、ここから直登開始でした(笑)
これは安山岩なのでしょうか。足元には茶色っぽい石が転がってまして、火山に関係あるのかなと思って撮っておきました。割と石のきめが細かいんです。なんだろね、これ。
直登の途中に道標がありまして、ここでも振り返ってみますと津和野市街がよく見えました。山頂からは津和野側は見えないので、この景色はこの場所ででよく堪能しておくとよいです。
ちなみに太鼓谷稲荷からも青野山はよく見えます。この日はあっちとこっちから景色を見たんだなあと後になって満足できました。
稜線に出てきました。ここからの傾斜は緩く気持ちよくテンポよく歩けます。ゴールまであと200mと聞けば元気も出るってもんでね。
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!
青野山山頂
青野山の山頂で最初にお出迎えしてくれるのは青野山王権現様。
山王権現ってのは比叡山系の山岳信仰と思っていたのですが「山王権現は比叡山の山岳信仰と神道、天台宗が融合した神仏習合の神」なんだそうです。習合しすぎじゃろwww
山王権現さんに手を合わせて山に来たことを報告したのちに写真を撮らせていただきました。
神紋は何かなーと屋根の前側をカメラに納めておいたのですが、家に戻ってから調べるとこの御紋は「繋ぎ四つ目」というようです。
繋ぎ四つ目は主に武家の紋らしいのですが勧請した方の紋なのかな。分からん。紋も調べると色々と楽しいよね。迷うけど。
さて、山王権現様へのご挨拶を終えていよいよ山頂へと向かいます。
登山口駐車場には登る準備の方が数名いらっしゃいましたが少し引き離した様子で、今しばらくは山頂を独り占めできそうです。
はー満足。満足した後で三角点の確認を行いました。
青野山の二等三角点(907.49m)は基準点名も青野山、冠字選点番号は以1。
( ゚∀゚)o彡゚おっ このブログで初めて紹介する島根県の山が「いの一番」だなんてずいぶん調子がいいじゃんか。
青野山下り
山頂には笹山登山口の道標がありました。
車で青野磧駐車場に向かう時にチェックしておいたので、ははーん、笹山登山口はあそこに降りていくんだなと分かります。じゃあ、同じ道歩いても面白くないし、こっちに行っちゃおう。
笹山登山口方面は稜線がなく最初からきつい下りが始まります。振り返ってみると上の感じ。笹や広葉樹の枯れ葉が乾いた土に乗って滑りまくりんぐですよ。
滑りまくりんぐの急傾斜を終えて巻き道に入ったかなと思ったのもつかの間、ここからは階段地獄が始まります。
もうね、ほんと、いつまで階段が続くのよって感じ。しかも段差が結構高くてね、僕の膝はもうボロボロよと思ったところにベンチが現れました。
お腹もすいたしちょうど良いのでベンチで休憩しましょう。土が崩れて少し浮いたベンチ。ヘビとか虫とかいないかなと、蹴りまくって確認してから座ります。
今日のおやつはセブンイレブンの「メープルとアーモンドのスコーン」です。僕はスコーンには少しうるさいよ、上手ではないけど自分で焼いちゃう人だから。
んー。スコーンはさ、それ自体あんまり味がないからシロップとかジャムとか付けると美味いんだよね。でもこのセブンの奴はあんまりメープルシロップの味がしない。アーモンドも風味がないなあ。ま、コーヒーとスコーンで腹は膨らむから良いんだけど。
味はともかく人間お腹が膨らむと元気が出るもんです。しかもベンチから先はほとんど階段がなかったので、元気にバンバン進めました。
青野山を降りきってみたら予想通り、来るときに見た交差点でした。ここからは車で通った道です。この舗装路が意外に遠いんだけどね。
無事帰ってきました。
今日のコース
青野山山頂の気持ちよさは別格です。特に今回は誰もいなかったので青空を独り占め。十分に堪能できました。
青野山は道も良く迷いようがないのは良いのですが、急傾斜に階段が延々続くので膝への負担が大きく徐々に嫌気が差してきます。
もう一度行くかと聞かれると、うーん、良い思い出もできたしもういいかなって感じで。誰か誘ってくれたら一緒に行くくらいかな。
はい。
津和野観光
青野山は距離も短いし夕方まで時間も余ったので津和野の町を巡ってみました。津和野観光ってやつ。なんか色々懐かしい気持ちになりました。
山口市と隣り合う島根県の津和野町は、山口県央連携都市圏域形成に係る7市町と連携協約を締結されています。萩・益田・津和野圏域広域連携観光交流推進協議会にも参加されています。ま、そんなで観光的には山口寄りかな。
島根県は県庁所在地が遠いからねえ。文化的にも石見と出雲で別れてる感じがするし。
そういえば昔、僕が山口市内の病院に長期入院した時に津和野から来たおじちゃんに聞いたんだけど、津和野の医療圏も商圏も一部山口市に依存してたりするんだそうです。一方、山口県側からも観光に行く人の多い町なんですけどね。観光の津和野、生活の山口って感じなのかな。
津和野城城下の白壁の町並みも撮ったのですがどっかいっちゃいました。なので太鼓谷稲荷さんの写真をもう一発。
そう言えば学生の頃に初めて自分の車で県外に出たのも津和野だったわ。あの頃は津和野までの道を遠く感じたよなあ。なんか島根県キタ━(゚∀゚)━!!って大人の気分だった。バブルの頃ね、元気が出るテレビとか流行ってて津和野の白壁の町並みに梅宮たっちゃんの柴漬けのお店とかもあったんだよ。デートで行ってさ。鯉見て、お店冷かして、お土産は定番の源氏巻買って帰るみたいな。うーん。津和野にはいい思い出しかないな。
るるぶ萩・津和野が刊行されてたり、島根の津和野に対して酷いなあと思ってたんだけど、あらためて状況を見てみると、観光経済のためには県よりも圏が重要なんだね。
山口県推しのこのブログだけど僕は島根県も大好き。
この連休は是非、津和野に遊びに行ってみてちょ。
今日のBGM「ワンルームディスコ」
自分が初めて自分の車で県境を越えたことを思い出したもんで。
昔からPerfume好きなんだけどさ、娘を就職に送り出した親父世代がちゃんと聞きこんだらこの曲で泣くと思うんだよね。この季節だからあえてチョイスしてみた。