美祢市の導州ヶ嶽(どうしゅうがたけ)は30分かそこらで登れる低山です。
山道も山頂も十分に手入れされていますが、歩かれる方がやや少ないのでしょう蜘蛛の巣が多いのは残念なところ。あとスタート地点から山深いせいか道中が静かすぎて耳がキーンとします。
導州ヶ嶽への行き方
美祢市街地から美祢西インターに向かう県道33号線を走っていると、四郎ケ原の手前で235号線に曲がる看板があります(たしか恩愛の碑の看板もあった気がします)のでこれを右。
徐々に山に入り左右から草が張り出してきて「これ本当に県道かよ」と目を疑うような道になりますが、そこを抜けた先のピークが導州ヶ嶽の登山口です。
導州ヶ嶽の登山口は少し開けています。道のわきにスペースがありますので詰めれば車が5台は置けると思います。トイレなどはないので美祢市街で済ませておきましょう。
導州ヶ嶽
導州ヶ嶽は、導州という修行僧が入浄(浄に入る、悟りに入る)したことから名づけられたことが書かれています。また山容から厚狭鍋とも呼ばれていたようです。
ではさっそく行ってみましょう。
手すりの付いた登山口を上がるとすぐに導州ヶ嶽と彫られた碑があります。その左下に小さく書かれているのは「江舟××」でしょうか。最後の字は読めません。
導州ヶ嶽にとりついた時には「山奥の山だしなー」とまったく期待をしていなかったのですが、林に入った途端に「こりゃ相当手が入ってるわ」と180度導州ヶ嶽への見方が変わりました。
しっかりと手の入ったきれいな道です。前の週に塔の岩の荒れた林道を歩いた身としては「これぞハイキングコース!」と言いたくなるような道です。
登り下りがきついところはありません。ほぼ横移動と言ってもよい道ですが、苔むして滑りそうなところにはロープも渡してありました。こういうところがちゃんと手が入ってるなーと思わせるところです。
林間を抜けるとシダが出てきました。僕は例によって半袖です(笑)が、この程度のシダであれば全然余裕です。
ただ…道が狭まったところから蜘蛛の巣がすごいんです。
2回くらい顔にクモの巣をかぶった後は魔法の杖を振りかざしながら歩いたのですがその結果がこれです。
先のシダのかかり具合を見るとちょっとだけ帰りたくなりました。ま、ここまで来て帰るわけないんですけど。
単調な登りで山頂までたどり着くかと思っていたのですが、導州ヶ嶽までは2,3の小ピークを越えていくようになります。
その一つがこの大岩でここから明るい下りと林道になります。わずか30分の工程ですが道に変化があって楽しい山です。
導州ヶ嶽の山頂
最後の坂を登って岩を回り込むと草の向こうに山頂が見えました。
導州ヶ嶽の山頂にはなんとも立派な碑がありました。きっとこれがあるから地元の方も道をきれいに整備されてるんですね。地元に愛されてる山だということでしょう。
岩に腰を下ろしてとりあえず山頂でコーヒーを一杯。ふぅと落ち着いて周りを見渡しているときに気がついたのですが、何も音がない。
喧騒が聞こえないとか生活音がないとかではなく風の音も木がこすれる音すらもないんです。無音。耳がキーンとするくらいに無音。
登りの途中に獣の気配もありませんでしたし鳥のさえずりも、そう言えばセミの鳴く声すら聞いていない気がします。
なんだかオカシクなっちゃいそうな気がして周りの景色だけ納めて早々に下山しちゃいました。
あれは何だったんでしょう。
その他の写真
最近は美祢から下関に向けて33号線を走ることもなくなったので、ついでに色々と見てきました。
導州ヶ嶽をサクッと降りてマツダ株式会社美祢自動車試験場(旧MINEサーキット、旧西日本サーキット)の入口まで行ってみました。
導州ヶ嶽の登山口へはマツダ株式会社美祢自動車試験場側から県道235に入ったほうが道が良いようです。少なくとも草が張り出したところはないので、こちら周りがおすすめです。
今日の寄り道1つめ。1990年頃はF1ブームがありまして、ここMINEサーキットでもF3とかF3000の全日本選手権に多くの見物客が訪れていました。
西日本サーキットが改修されてMINEサーキットに名称変更されたのもちょうどその頃でして、改修に携わった地元の建設業の社長さんなんかが「パドックパス要るならやるぞー!」なんて配ってくれてましたねえ。なんとも懐かしい。
今日の寄り道2つめ。おばけクレーンは美祢市街地近くにて撮影。かなり前に桜山から見たときにはあの工場に3本の煙突が立っていたはず。なのでお化けクレーンで今1本解体してるのかなーと思われます。とにかくクレーンのサイズがでかすぎて驚きました。
あと写真には残していないのですが、33号線を美祢市街に戻っている途中、四郎ヶ原あたりで土手が落ちて線路が宙に浮いているのも見たんです。橋がひっくり返っているようにも見えたのですがあれは美祢線ですよねえ。復旧までにはかなりの時間がかかりそうです。
今日はここまで。