山口県光市の千坊山を登ってきました。千坊山に向かう道コバルトラインには室積海岸の見えるビュースポットがいくつかあるのですが「萩の平」からの景色が素晴らしい。千坊山の山頂はあまり開けていないので、景色を楽しむのであれば萩の平展望台がお薦めです。
と言いながら、山口県百名山に選ばれる千坊山ですから何かがあるに違いありません。行ってみましょう。
冠山総合公園からスタート
うめわぁ~咲いぃた~かぁ♪さくぅら~わぁまーだかないな~と、光市の冠山総合公園にやってきました。
公園
冠山総合公園は188号線を走って日鉄光を越えてしばらく行くと左手にあります。
公園に車を停めるのが一番迷惑にならないかなあということで、今日の出発点はここに決定。
千坊山は299mの低山と聞いていますので、歩く距離なんざどうでも良いのです。
冠山総合公園は池と山、子供が遊べる広場のある綺麗な公園です。入ってすぐに日本庭園があります。
あと冠山総合公園は梅が有名で、1月末から2月の上旬が見ごろ。池の向こうに見える山が一面梅で埋め尽くされます。
3月14日だと梅には遅すぎで、そろそろ桜かなと思いましたが河津桜(?)が数本咲いているだけでした。
って書くと桃だよって言われちゃうんだよw まあ良いや。今まで花なんか愛でずに暮らしてきたんだ。今更分かるフリもしてもしゃーない。
オートキャンプ場
冠山総合公園を登っていくとオートキャンプ場があります。この日は天気も良く、ほぼ全てのサイトが埋まっている状態でした。
みんな楽しそうでした。いいなあ。
オートキャンプ場を抜けると入口の手前にオープンな駐車場がありました。ああ、公園の下側じゃなくてここに車を停めても良かったなあ。
コバルトラインを行く
光市から千坊山を越えて田布施に抜ける道をコバルトラインと言います。昔から海の見える道はコバルトラインって名前が付けられますね。
では、駐車場からコバルトラインに乗っていきましょう。
オートキャンプ場から上がっていくと打ちっぱなしの光ゴルフセンターがありました。
僕は若い頃、光市に住んでいた時期がありましてねー。ここいらには若干の土地勘があります。
よく仕事終わりに「千坊山行こうぜ!千坊山!」ってこの打ちっぱなしに集合して、寄せの勝負で缶コーヒーを奢ったり奢られたりしてました。
なるほどねー。道はこうつながってるのかあ。
光ゴルフセンターを見つけてからもひたすら舗装路を登っていきます。途中で猫ちゃんがナーナー言いながら寄ってきました。
カメラを構えても逃げない。妙に人懐こい猫ちゃんでした。
ゴルフ練習場からひとしきり登った後は下りになります。
僕はゴルフ練習場を千坊山と呼んでいましたから、直ぐ右に上る山が千坊山じゃないのか?と下りの道に違和感を感じましたが、地図で見ると千坊山はかなり先のようです。
その内になにか綺麗な白樺並木(?)のような道になりました。僕は木に詳しくないのですが、もしかしてタイワンソウですかね。
道を降り切ったところにお地蔵様。どなたが供えたか竹筒に新しいお花。大事にされてますねえ。思わず手を合わせて拝みました。
石碑をよく見ると普賢大菩薩と刻まれています。これは室積半島の普賢寺の関係かな。
一方、お地蔵さんをよくよく見ると不動明王と刻まれています。おおう。優しいお地蔵さんかと思ったら「なめとったら縛るど!」の仏さんやんけ。
やべーっ。もう一度手を合わせておきました。
ここまでずっと舗装されたコバルトラインを歩いてきましたが、なぜかこのコバルトライン、中国電力が整備のために作った側道(多分、この先に鉄塔がある)があちこちにあるんです。
入口にどこの何番と書かれた道標が立っているので山道じゃないことは分かるのですが、結構きれいな道なので、ちょっと行ってみたくなります。
さて、かなり歩いてきました。光ユネスコ教会のモニュメント近くで再度地図を確認。
どうやらここから目の前に見える山が千坊山のようです。
道の途中に何かの小山があったので上がってみました。上がった先には特になにもなし。
降りてから傍にあった看板をじっくり見ると、どうやらここは四季の森というようです。ああ、そう言えば小山の向こうに周回路みたいなのが見えました。
どうやらコバルトライン沿いに自然公園がいくつか整備されてるんですね。
先の看板の通り紅葉の谷の入口がありました。四季の森からは(知っていれば)見上げて気づくくらいの距離です。非常に綺麗な道ですが、ここは置いて千坊山を目指すことにします。
先ほどの看板は距離感がめちゃめちゃですが、紅葉の谷の入口からもう少し上がると萩の平展望台がありました。
コバルトラインの上りから見ると右手に東屋が見えてきまして、あれは何だろうなあと土の壁を上ると萩の平展望台に出ます。
もう少し舗装路を登れば駐車場への出入り口があるのですが、多分ハイキングの人はみな土の壁を上るのだと思います。そこだけ土が削られてたもん(笑)
写真は萩の平展望台に据えられた看板です。
萩の平展望台は海に向けて開けていて、右に日鉄光、真ん中に室積海岸、そして左手に室積半島が見えます。たまらない景色なの。
日鉄の沖にあんな島あったっけ。室積半島って結構でかいなあ。おお、先っぽに灯台が見える。とか、景色を見ていても一向に飽きません。
萩の平展望台の開けた景色も良かったのですが、室積半島を眺めるなら少し先のカーブからが良いです。
写真が汚くて申し訳ないのですが、フィッシングセンターから象鼻ヶ岬の灯台まではっきり見えます。
カーブから室積半島を楽しみ、振り返って最後の坂を上ると何やら遠くに看板が見えてきます。なんかキタ――(゚∀゚)――!!
えーっと次は何の森だっけ?
千坊山へ
看板は市民の森でした。市民の森の道標の横には千坊山の由来の看板がありました。
千坊山の由来
昭和54年4月 光市観光協会
東千坊は伝教大師、西千坊は弘法大師が開かれたと伝えられ、この山谷に、約三百の僧房が営まれていたという。三百坊、仁王堂、鐘撞営などの地名が、当時の寺運を物語る。
大内氏隆盛の時は、その加護を受けたが、次第に衰運となった。
このあたりを三霊泉、閼伽あかの水、三ヶ月井、御井と呼ぶと伝記にある(蓬菜山ほうらいさん、室積院略縁記による)
この山頂は西千坊山で標高298メートルである。
だそうです。
えっと…ここ市民の森に向かう看板はあるんだけど、千坊山がどっちかの道標はないんだよね。この道っぽいんだけどさあ。うーん、山頂への道標がないのって珍しい。
GPSを見るとここから千坊山に向かうことになっててそれは確定なんだけど、でも道路沿いの地図看板を見る限りコバルトラインにはまだ上に自然公園がある。ならばそちらが頂上か?
いやいや他にも山道っぽい横道がありましてね、下りも入れれば4差路になってるんですよここ。んで下り以外の道は全部怪しい。行政の手抜きか知らんけど、まじで初見殺し。
正解は最初の感の通り「市民の森」方向に進めばいいのですが、せっかくなら山頂方向への道標置いといて欲しいよなあ。
山頂への道は非常に良いです。折り返しが2,3ありますが、ブルが入っていて軽なら上がれる幅があります。一部ガレが転がっていますが、ジムニーあたりなら大丈夫でしょう。
看板から山頂までは200mといったところでしょうか。あっという間に空が開けて千坊山山頂に到着です。冠山総合公園からだと9割9分舗装路な感じ。まあ、いいんだけどさ。
千坊山山頂
どこが山頂なんだろうとしばらく悩みました。
空が開けて広場に出ると、まだ奥に行ける道を見つけました。あれ? 山頂じゃない?
下の看板に西だ東だって書いてあったので双耳峰かなと思って奥に進んでみたのですが、段々と下っていく。
これはちょっと違うかなと。
奥から戻って、上ってきた道の反対側に折り返してみると三角点を見つけました。
この山、登り口方向から見ると奥が高く見えるので、初見だとすぐには振り返らないですねえ。たぶん、みんなやられてるんじゃないかな。
狙ってやってるなら初見殺しだし、意図してないならサービス精神なさすぎ。おい、光市どうなんだよ。しっかりしろよ。てか、後から書くけど看板のつけ方もだいぶ間違ってるよ。
はい。景色についても写真のキャプションそのまんま。周りの木々に遮られて山頂からは景色なしです。
途中の萩の平をお薦めしたのはそのためです。
あまりにも土埃にまみれた三角点だったので、手でほこりを払うと立派な二等三角点が現れました。
いいじゃん。こういうのでいいんだよ。
千坊山 今日のコース
今日のコースは冠山総合公園からスタートし、ひたすらコバルトラインと呼ばれる舗装路を歩き、最後に市民の森の看板から千坊山頂上へと向かう、なんというか非常に退屈なコースでした。
僕と同じコースをたどるのならば、萩の平展望台駐車場に車を停めて景色を楽しんでから市民の森へと向かい千坊山山頂でもかまわないと思います。
別コースもありました
山頂から奥に降りていく山道にはリボンが巻いてあったので、登山道が整備されているはずです。それは帰りに見つけた「千坊山」と書かれた道標へと繋がっているはずです。
萩の平展望台手前の入り路
萩の平展望台の手前左手に「千坊山→」の道標がありました。登りで言うと左の山に入っていく細い道です。
萩の平展望台の東屋が坂を上る途中から右手に見えていましてね、左は完全ノーマークでした。
下りは余裕があるのか見つけられちゃいます。
紅葉の谷入口
登りの時、紅葉の谷入口に立ち止まって写真を撮ったにも関わらず、左手にあった「千坊山→」の道標を見落としていました。
この道標はね、角度的にもサイズ的にも登りだと見落とすよ。でも下りからはよく見える位置に設置されてるんだ。位置を間違ってるに一票だね。
別コース結論
萩の平展望台手前左もしくは紅葉の谷入口からは千坊山に行けると看板がかかっていました。一方、千坊山山頂では奥に進める下りの道(リボン)がありました。まあ、僕が実際に歩いたわけじゃないけど多分これらは繋がっているんだろう。
なので舗装路9割9分が嫌な人は途中から折れましょう。あ、でも萩の平からの景色は良いのでこれだけは見といたほうが良いよ。
マジだから。
そんじゃまたね。