5月30日(日曜日)、柳井市の最高峰である氷室岳を登ってきました。
山頂の祠を覗き込んでいるときにヘビに会い「うわーマムシじゃー!」と驚いたのですが、家に帰ってから写真を見て「うわーシロマダラじゃったー!」と2度驚きました。
シロマダラは準絶滅危惧種に指定されていて、昼間に生きてる奴を見かけるのはかなり珍しいみたいですよ。僕、ニュースに出ちゃうかも( ´艸`)
と、シロマダラの話は別の記事に譲り、いつもの山行記録を先に済ませます。
氷室岳への入り方
熊毛ICから県道8号、県道63号と乗り継ぎ、周東大規模農道を岩国方面へ進んでいますと道の端に「氷室岳登山口」の看板が見えます。
今日も後輩の升井君と山登りです。ちょうど彼の頭の上に見える電波塔のたくさん立った山が氷室岳です。看板に従って左に入っていきましょう。
道なりに進むと臨済宗日照山高山寺様に突き当ります。
お寺さんの手前が二股に分かれてまして、本来これを右に進むべきなのですが、この先だんだんと道が狭くなり、登山口付近になるといよいよ離合できなくなるんです。
どうすっかねえと徐行していると、梅の木を手入れされていた方がいらっしゃいました。ご挨拶をして氷室岳に登りに来たのですがと告げると、お寺に止めて行きなさいよと。
高山寺の和尚さんでした。お礼を言って、前に来た時も気になっていたのでお寺を拝観させていただくことにしました。
升井君と先ずは山門を見学。職人の技ってのはすげえなあと見入ります。
禅宗のお寺さんは華美なところがありませんが、逆にそれが威厳を感じさせますね。この山門は古い木材を組み替えたものだとのことでした。
境内に入りますと青い芝が綺麗に刈り込んでありました。
本堂にお参りをし、法堂を覗き込み、本堂の横から入れるお庭があるようですがこれはさすがに失礼かと境内を後にしました。
山門を出てお庭の梅まで戻り、和尚様から御本尊は法堂に移られているなどのお話を伺いました。
本堂の上の龍の彫物が三つ葉葵の玉を持っていたのが気になって聞いてみると、寺紋なのだけど徳川との所縁は分からないなあと。うちの方が古いからねというお話し。なるほど看板を見ればその通りですね。
車を停めさせていただくご厚意に感謝しつつ、登山口へ。
お寺さんの横の道を進んでいくと最初の分岐があります。正面に氷室岳が見えるので左に進みたくなりますが、人の家で行き止まりです。いったん山から離れますが右に進むのが正解です。
以前来た時は間違えて人のうちの庭に突っ込みました。すみません。
畑のある小山をぐるっと回っていよいよ道が氷室岳に向きました。ここから氷室岳登山口までは一本道で、軽自動車でもすれ違えません。
車もほとんど通っていないので一発勝負かけても良いかもしれませんけど、バックにそうとう自信がないと厳しいかなあ。
氷室岳登山口に到着。登山口のわきには車が2台程度止められそうなスペースがあります。今日は1台停まっていました。やりますねえ。
氷室岳について詳しく書かれている看板を書き写しておきます。
氷室岳
平成16年2月 柳井市
氷室岳は、標高563mの柳井市域最高峰で、山頂からの眺めは絶景で、山頂には中継放送所が開設されています。
山体は、花崗岩や堆積岩からなり、良質の砥石を産したのでそこから流れる谷川を砥石川と呼び、現在は由宇川の支流の戸石川となっています。長い年月の間に、固い岩だけが風雨に耐えて残り、山の姿が富士山に似ていることから、周防富士として親しまれてきました。氷室岳は、空にそそり立つ威容な岩山のため、昔から神山、霊峰として修験者の修行の山となり、和銅4年(711年)伊陸や祖生の村人が氏神として、南側山腹8合目堂屋敷に、氷室大権現・井戸等が造営され、その跡が現在も雑木林に、眠っています。
氷室岳は、室町時代に栄えた日照山高山寺本堂の北側に、江戸時代の初めに造営された庭園の借景にもなっています。
日照山で検索すると砥石が出てくるんだけど、関連性はなにかあるのかなあ。
氷室岳登山
氷室岳はめっちゃ道が良いんです。
氷室林道
先の看板に書いてあった通り、氷室岳の山頂付近には携帯基地局やテレビの中継所があります。これらの建築資材を持って上がる必要があったわけでね、コンクリ道が残ってるんです。
車は厳しいかもしれませんが、バイクなら山頂付近(氷室林道終点)までじゅうぶん行くことができます。
ちなみに氷室林道は全線、ストリートビューで見ることができますので興味のある方はPCからどうぞ。Googleもすげーな。
良い道ばかりを歩いていてもつまらないので、途中、入っていけそうな道を見つけると少しだけ脇に逸れて、先を見ておきます。下りで脇道にそれるためのアタリを付けるわけです。
ここは氷室林道に入って間もないあたりの左側なのですが、結果的に下りはここに出てきました。
林道は左にカーブして山頂方向に向いているのですが、右によさげな道があるので進んでみることに。しかし行けども行けども左に曲がらない。さすがにスマホを取り出して道を確認しました。
まったく山頂方向に向いていない道だったので諦めて戻り、本道を行きます。
本道の右は山、左は林でほとんど景色がないのですが、たまに林の間から山頂の中継所が見えるので、あと少しかなという距離の目安にはなります。
氷室林道には一か所だけ景色の開けたところがありました。ここからは風力発電が見えたので上関に向けて開けていることになります。
林道なのでただただ歩くしかないのですが、道の脇の野イチゴの大きさに感動したり、岩に張り付いたマメヅタの葉っぱにハートを見つけて喜ぶ升井君。乙女チックだねえw
携帯基地局を3つくらい通過すると、氷室林道の終点に到着です。
氷室林道終点から氷室岳へ
氷室林道終点は由宇方向に景色が開けていまして、前の週に登った大将軍山や銭壺山が同定できます。
升井君の指差すのが銭壺山ですね。手前の山の山頂左には少しだけ大将軍山が頭を覗かせています。右に遠くに見える山は角度的に琴石山でしょう。
素晴らしい景色を楽しんだら山頂へ進みましょう。
氷室岳山頂へは階段が続いています。
この階段、途中に分岐がありますが右は薮がかかっていたので、歩きやすそうな直進を選びました。この分岐を右にとれば直接三角点に行けたようです。
林が途切れ空が開けました。いよいよ山頂か!?
氷室岳山頂
氷室岳の山頂は色々なものがあるので、見取図を作成しました。
階段を直進して登ってくると空が開けて広場(見取図左手)に出ます。ここはアブや蝶がブンブン飛んでいてあまり長居はできませんでした。
見取図の右上側が岩国方面になります。高照寺山に向けて景色が開けているのはこの広場だけ。優雅にパラグライダーが飛んでいる姿が見えました。
あと見取図の左上には玖珂の街が見えました。この方向は林で覆われているのでギリギリ見えるか見えないかくらいですが。
広場からわずかにNHK中継局に寄れば祠1があります。
この時点で僕らはここが山頂だと思い込んでいたので、散々三角点を探して歩いたのですが徒労に終わりました。皆さんは見取図があるので今後迷うことはありませんね。
閑話休題
前にストーンペインティングで作成した地蔵菩薩様を、こちらの祠に納めさせて頂きました。柳井の皆様をお見守り下さるよう重々お願いしておきましたので、どうか可愛がってあげて下さい。
NHKの中継局の前を通ると建物の反対に出ることができ、すぐにコンクリの建物に気が付きます。
コンクリの建物はお堂でした。ここでシロマダラに出会ってしまい升井君と僕、二人で「まむしじゃー!」と大騒ぎするのですが、長くなりますので別の記事に譲ることにします。
コンクリのお堂の向こうに氷室岳の祠2があり、その奥に三角点がありました。
氷室岳の三角点は三等です。日ごろピースする升井君が分かりやすく3を出してくれました。
氷室岳下山
氷室岳山頂はなかなか見るものの多いところでした。では帰ることにしましょう。
三角点の向こうに降りて行けそうな道がありまして、少しだけ薮をこぐと先の階段につながりました。
お堂でのヘビにビビった升井君、慎重に薮を歩いていると、そこにまたシマヘビが出てくるというw 彼、足がガクガクになってましたwww
地図読みはしていないのですが、下りは意図的に脇道に逸れてみました。めちゃめちゃ良さそうな道に見えるのに、角に「危険」って書いてあるんすけど大丈夫かいな。
どのくらい良い道かというと、こんくらい良い道です。どこが危険なんだよって感じでしょ。
あらら、思いのほか危険でした。
岩を触ってみたのですが、ここいら一帯は泥岩で僕らが少し力を加えるだけでもボロっと取れちゃう状態です。
崖の下がえぐれてるところもあったので、人が通った振動で落ちるかもしれないですね。
お薦めできない道でした。
出てきたところは最初に探った脇道でした。
車を置かせていただいた臨済宗日照山高山寺様に無事到着しました。
蛇にも会ったし危険な道もあったけど、無事に帰ってくることができました。
日々是好日やね。
氷室岳ルート
それじゃ今日のルートです。
臨済宗日照山高山寺様のご厚意で駐車場をお借りした。
氷室林道は道が良く迷いようがない。地図上で右に大きくそれているのは無駄に脇道を探ったためで無駄なことはせず本道を進むと良い。
氷室林道終点からは階段で山頂へ。三角点は階段あがって右。NHK中継所前を進むとある。
下りは別の脇道を通ってみたが危険個所が多いためピストンが良い。
梅雨時期、そろそろ藪がやばいっすね。