前日までの雨で山道はズルズルだろうなあ。どこか滑らない山はなかったかなあと考えていたら、秋穂二島の臼美歩道を思い出した。
そうだ。新設から一年経った臼美歩道を見に行ってみよう。
臼美歩道まで
臼美歩道に入るなら美濃が浜海浜広場に車を停めるのがお薦めです。
美濃が浜海浜広場は目の前が海。綺麗なトイレもあるし無償解放のキャンプ広場もあります。
GW中は満車だったようですが時期を外せば余裕で車を停められます。
臼美歩道へは美濃が浜海浜広場から市内へむけて200mくらい戻ります。曲がり角に「兜山古墳」への看板があるのですが、そこに臼美歩道駐車場が新設されていました。
車で入ると停めるところが少なかったからねえ。これはありがたい。
臼美歩道
今回は兜山(兜山古墳)をスルーして、右手の臼美歩道に直接入っていきました。さて、新設から一年経った臼美歩道はどうなってるかな。
臼美歩道の入口、去年は手書きのようなウェルカムボードがぽつんと置いてあるだけでしたが、今年は新たに綺麗な道案内が設置されていました。
兜山から臼美歩道に入る道も舗装され(個人宅か管理棟か分かりませんが)建屋も新設されていました。
さてそれじゃあ行ってみましょう。
岩屋山(高山)
岩屋山までの状況は1年前とあまり変わらず、まあ1年くらいじゃそれほど草木も成長しないでしょうからね。ちなみに階段も1年前と変わらず綺麗なままでした。これはすごいことかも。
岩屋山は101mの低山ですが、細長い半島の途中にあるので、海に向かって270度開けた景色を楽しめます。この景色に気分も上がってきました。
追記
国土地理院 基準点成果等閲覧サービス
見逃しちゃいましたが岩屋山には三等三角点があったようです。基準点名は高岡、冠字選点番号は知38だそうで。まあまたそのうち見に行きます。
分岐 二ツ岩
もうすぐ長浜山というところで分岐っぽい道を発見。これも1年前にはなかったよ。
特に看板も出ていないのですが、三歩下がって周りを見ると手前の木にピンクテープが巻いてあり「分岐 二ツ岩」と書かれています。
行ってみるしかないじゃない。
あれ?ここ分岐だよねと気がついた道を降りていきます。下りはなかなかの傾斜で乾いた真砂土が滑ります。
下りきったらほとんど登りもなく二ツ岩が見えてきますが、二ツ岩の手前にはこのルート一番の難所が…
一つ一つよけて進まないと、チクッ!イダダダダになります。それ以外は快適な道。距離にして100mくらいかな。
後から気がついたのですが、二ツ岩の分岐は道案内にもちゃんと描かれていました。
長浜山から潮寿荘
二ツ岩からの抜け道はないので本コースに復帰。
長浜山って名前はついてるけど、特段山頂の雰囲気はなく、唯一、この岩に書かれたハートマークが山頂の印なんだと思います。可愛いね。
1年前、長浜山から潮寿荘までの道は木を切ったばかりでまだあまり開けておらず、ロープがあったのは覚えているのですが、下りの階段があったかどうか記憶が怪しいです。少なくとも補正の段はなかった気がするなあ。
ほぼ平行移動になると道は歩きやすいのですが、小さな切り株が残ったままなので、これを引っかけないよう足元注意。
1年前の記事を読む限り潮寿荘に降りる最後の階段は間違いなく新設。今回、潮寿荘の門を出てすぐ左の広場から直接山口湾に降りる道を見つけたのですが、これは新設なのかなあ。前回はこの道を知らなかったので、舗装路をずっと降りて大遠回りをして山口湾まで行ったのです。
このショートカットは良いね。お薦めです。
山口湾は自然がいっぱい
さあ、山口湾まで出てきました。椹野川河口にあたる山口湾は汽水域をかかえて自然がいっぱい。楽しみだなあ。
先まで続く砂浜、猿の惑星ごっこができそうじゃない。ああ!ここが地球だったのかー!とか言って。
引き潮に置いて行かれたクラゲちゃん。紫のハートが可愛いこいつは水クラゲ。よく見るやつね。毒性は低いらしいけど痛いのは嫌なんで触らないでおこう。
そう言えばさ、イソギンチャクみたいな形の塊からクラゲの幼生が一個一個剥がれてくビデオって見たことある?あれ結構衝撃的よ。
アオサか青のりか分かんないけど、こういうのって平らな岩があって干満の差で程よく日干しになるような場所にしか自生しないんじゃないの。これ食べられるのかなあ。食べてみてえ。
と歩いていると…カブトガニの死骸を発見!
でか!両掌をめいっぱい広げたくらいの兜が波打ち際に転がってました。遠目にはヘルメットかと思ったもんね。
死骸なら触っても良かろうということで、ひっくり返してみるも中身はなし。ま、そりゃそうだ。
子供の頃からカブトガニってちょっとだけ珍しいもので天然記念物だと思い込んでたんだけど、実はカブトガニそのものは天然記念物じゃないんだって。Wikiから天然記念物の項目を抜粋してみます。
天然記念物
カブトガニのWiki
日本では佐賀県伊万里市、岡山県笠岡市の繁殖地のみが国の天然記念物に、愛媛県西条市の繁殖地が県の天然記念物に指定されている。
カブトガニの繁殖地は天然記念物指定されてるけどカブトガニ自体は天然記念物じゃない。ついでに言うと山口県のカブトガニの繁殖地は天然記念物指定されてないと。ふーん、初めて知ったわ。
とは言えカブトガニが絶滅危惧種であることは間違いないわけで。山口県だとここ山口湾と平生町の内湾にしか生息していないみたいよ。この自然を大切にしよう。
カブトガニを見つけたよ
「自然はありのままに」というかこの時点ではカブトガニを天然記念物だと思って触ってないので、こいつが生きてるのか死んでるのかは不明なのですが、少なくとも完全な形のカブトガニを見つけました。
家に帰って調べてみると、横の棘が3本しかないのでこいつは雌のようです。元々6本の棘があった(雄は今もある)んだけど、交尾の際に邪魔な後ろ3本は退化したとかで、これがカブトガニの雌雄を見分けるポイントらしいです。
メスってことは、産卵のために砂浜に上ってきたのかなー。
今日のルート
美濃が浜海浜広場に車を停めて、臼美歩道で岩屋山と長浜山を歩いてきました。長浜山の手前には1年前にはなかった二ツ岩の分岐が新設されていました。
臼美歩道終点の潮寿荘からは直接山口湾に降りる道が新設されたようで海沿いを巡りましたが、ここでなんとカブトガニを発見!
学生時代は阿知須の象山の下とか、小学生の頃は宇部でもカブトガニを見たものですが、今は生体を見ることのできる場所が限られてるそうです。
この素晴らしい山口の自然を残していかないといけないですね。
開設当初の臼美歩道の記事はこちら
山口市南部はなかなか見どころ満載なんだよ
さて、興も乗ってきたことだしもうちょい歩くかな。