美祢の桜山は景色よし!南原寺もほのぼのする。

美祢の桜山は景色よし!南原寺もほのぼのする。

あまり遠出もできないし今週も県央部を攻めるかーと思案しているところに毎度のYさんと遭遇。

「美祢は良い山ないっすかねー」の問いかけから桜山の名前が上がりました。美祢市の桜山は山頂に公園があり市民の憩いの場となっているところ。名前は聞いたことがあります。

Y氏:あれ、コンパルから登れるんだよ。
立石:旧道にポツンとある電気屋さんっすか?
Y氏:そうそう。昔からそっちで登ったもんだよ。

Google Mapsで調べてみるとコンパルから桜山まで普通に道が表示されました。山頂まで4.6km。軽いウォーキングか。万倉側に降りて一周して帰ってきても12~13㎞くらいかな。
行ってみよー。

桜山ハイキング 登山口まで

事前の調べで駐車場はコンパル近くの美祢スポーツセンターに決定。

右が美祢スポーツセンター
右が美祢スポーツセンター

勝手に決定して車を置いておくのもどうかと思うので、受付に行って「桜山登るんで道向かいの駐車場に車置かせてください」とお願いし快諾をいただきました。これで車は安心ね。

コンパルは美祢スポーツセンターから50m程度市街地方向に進んだところにあります。

コンパル手前の交差点
コンパル手前の交差点

僕はあえてコンパルまで行きジグザグ経路で登山口に向かいましたが、実際はコンパル手前の交差点を左に曲がって直進すれば最短で登山口に到着できます。

桜山登山口
桜山登山口

明確に桜山登山口と書かれた看板はないのですが、この石碑以降はほぼ一本道なのでここを桜山登山口としておきます。

この石碑、道祖神かなと思ったのですが書いてある文字をよく見てみると庚申塔でした。山口県の田舎道を走ってると庚申塔はよく見かけます。雁飛山の近くには猿田彦が祀ってありました。

庚申塔
庚申塔(こうしんとう)は、庚申塚(こうしんづか)ともいい、中国より伝来した道教に由来する庚申信仰に基づいて建てられた石塔のこと。庚申講を3年18回続けた記念に建立されることが多い。塚の上に石塔を建てることから庚申塚、塔の建立に際して供養を伴ったことから庚申供養塔とも呼ばれる。

庚申塔wiki

庚申講とはなんぞやというのは後ほど南原寺で出てきますのでしばしお待ちください。

桜山ハイキング

万倉に向かう途中から桜山総合公園に車で登れる道があるというのは聞いたことがありますが、美祢の市街地側から歩いて登れる道があるなんて。
しかも地元民はこちらを歩くと聞けばがぜん期待が膨らみます。

桜山ハイキング開始

舗装路は山へ
舗装路は山へ
宇部興産伊佐セメント工場
宇部興産伊佐セメント工場

庚申塔からの舗装路は木の茂った森へと続いてゆきます。森に入る前に振り返ると宇部興産の伊佐セメント工場が見えました。

立入禁止・火気厳禁の鉄柵
立入禁止・火気厳禁の鉄柵

道の脇に壊れたレンガ造りの建屋、その横に土手で囲まれた建屋、その反対の山手側には立入禁止・火気厳禁が付けられた鉄柵。

これは軍事工場の跡かなにかでしょうか。なんだかよく分からないまま本道に復帰して先に進みました。

杉並木
杉並木

ここからずっと杉並木の舗装路が続きます。陽の入りはよく非常に快適。車道には轍が見えますが、この日は最後まで一台も車は通りませんでした。

道のわきにガレがゴロゴロ
道のわきにガレがゴロゴロ

少し山に入りますと沢の音が聞こえてきます。その辺りの道のわきにはガレがゴロゴロと転がっていまして、化石の一つも見つかるんじゃないかと拾って歩くのが楽しい。
なんたってここは世界に名高い化石の産地、美祢市ですから。

ため池を左に見て
ため池を左に見て
僧房でもあったような林を見て
僧房でもあったような林を見て
桜山への分岐
桜山への分岐

ずっと緩い登りですがため池のところは特に平坦。その先は僧房でもあったかのような林があります。坂を登りきったところが桜山に向かう分岐となります。

水源かん養保安林の看板
水源かん養保安林の看板

事前に地図を見ていて一か所だけ曲がるところがあったのを覚えていたのですが、この「水源かん養保安林」の看板に、桜山総合公園への分岐が明示してあったので助かりました。

曲がった先はダート
曲がった先はダート
明るい林道
明るい林道

先ほどまでは舗装路でしたが、水源かん養保安林の看板から曲がった先はダートに変わります。オフロードバイクならこのまま山頂まで行けますが、車だとちょっと厳しいくらいの道です。

ずっと山腹を歩きますが、木の枝がよく刈ってあり日の入りが良いので、まるで稜線を歩いているような気持のよさです。斜度もなくテクテクと歩いていますと、南原寺参道の看板が出てきました。

南原寺参道
南原寺参道

南原寺は桜山にある有名なお寺。下りで寄らせていただこうと考えていたのですが、参道があるならこちらから入らせてもらいましょう。

南原寺へ

南原寺は「神功皇后との故事にもとづき難を払う寺として聖徳太子自ら難払寺と命名され開山。神功皇后を草創とし聖徳太子を開山、花山法皇を中興とする県内最古刹」で真言宗のお寺さんなので弘法大師や役小角にも関りがあります。

参道は山道
参道は山道

苔むした階段が続くのかなと思ったら、すぐに山道に変わりました。さすが密教系。ワクワクするぞー。

岩屋不動様
岩屋不動様

参道を登りきると正面に岩屋不動様がいらっしゃいました。背後の岩に描かれた火炎が良いですね。
軽くご挨拶したのちに橋を渡って、細々拝観させていただきました。

馬蹄岩
馬蹄岩

お不動さんの横にも大きな岩。これは神功皇后の馬が滑った蹄の跡があるという馬蹄岩でした。近づいてみるとたしかに馬蹄のような跡があります。

神功皇后は仲哀天皇の九州熊襲征伐に随伴。仲哀天皇の遺志を引き継いで熊襲征伐を達成した方で、前線基地となった山口県にはこうした遺跡がいくつかあります。
ちなみに仲哀天皇の陵墓も下関の華山近くにあります。

一山越える
一山越える
南原寺への道標
南原寺への道標

山道はさらに続き一山越えて下りに入りました。左手が桜山にあたると思うのですが脇道はありません。

しばらく下ると山口県十八不動三十六童子霊場南原寺への道標が出てきました。これに沿って進むとお寺さんの畑を通り、脇から境内に入るようになります。

南原寺本堂
南原寺本堂
南原寺の看板
南原寺の看板
南原寺の山号額
南原寺の山号額

こちらが十八不動三十六童子霊場 第七番札所 桜山 南原寺様です。シックで美しいたたずまいの本堂で、借景は山号ともなっている桜山。良いですねえ。
こちらでは桜山へのお邪魔を報告しておきました。境内にはその他になる地蔵様もいらっしゃいます。

なる地蔵様
なる地蔵様

頭を擦ると響く音がすることから「鳴る地蔵さん」と呼ばれていたが「鳴る」とはすなわち「成る」に通じることから、成就の地蔵様として多くの参詣があるとのこと。
こちらでは下世話なことをお願いしておきました(笑)

ちなみに伊佐側から登ってきて横入りしたために後から知ったのですが、南原寺の境内に入るには拝観料200円が必要です。

えっ!本堂となる地蔵さんでお賽銭をあげたのでもうあまり小銭がありません。財布にあるだけの小銭を入れときましたが、トータルで足りてると思うので許してください。

小道にお地蔵さん
小道にお地蔵さん

本堂から降りていく小道にたくさんのお地蔵さん。
よく見ると足元の岩の隙間にもお地蔵さんがいらっしゃるので拝観には気が抜けません。そう言えばYさんは千体地蔵なんて言ってた気がします。どこかにそう書いてあるのかもしれません。

可愛い六地蔵さん
可愛い六地蔵さん

ここのお地蔵さんはみな綺麗なおべべを着て可愛がられているのがよく分かります。写真の六地蔵さんは新しいものかもしれませんが、小さな体と子供のようなお顔が愛くるしい。

青面金剛様
青面金剛様

青面金剛は庚申の御本尊です。お待たせしました。やっとここで庚申講の話が出てきます。

庚申講
庚申講(庚申待ち)とは、人間の体内にいるという三尸虫(さんしちゅう)という虫が、庚申の日の夜寝ている間に天帝にその人間の悪事を報告しに行くとされていることから、それを避けるためとして庚申の日の夜は夜通し眠らないで天帝や猿田彦や青面金剛を祀り、勤行をしたり宴会をしたりする風習である。

そうした庚申講をやり切ったぜーという証として庚申塔を建てるんですね。

役小角も祀ってた
役小角も祀ってた

役小角の他にもボケ封じ観音様なんかがありまして、観音様の足元のじいちゃん、ばあちゃんも良いお顔をされておりました。

最後に閻魔堂
最後に閻魔堂

本堂から降りたところには南原寺さんの広い駐車場があります。そこには閻魔堂という怖いお名前のお堂が。

閻魔堂横の看板を読みますと、人は死後に迷いの六界のどこに輪廻転生するかが決められるそうです。7日ごとに裁判が行われ、その五番目つまり35日目に現れる裁判官が閻魔大王様とのこと。

これは見たい。どうしても閻魔様を見てみたい。格子の隙間から覗き込んでみました。

閻魔様
閻魔様

ひえー。目が怖すぎるやろ。「私、悪いことはあまりしておりませんので、なにとぞ、なにとぞよしなに。」とお願いをしておきました。
これで僕の死後も安泰です。

桜山総合公園へ

南原寺さんの入口から
南原寺さんの入口から

南原寺さんを降りてきました。このあたりで一応地図を眺めましたが、山に向かって登っていけば桜山総合公園へたどり着けそうです。

テレビ塔と桜山総合公園の分岐
テレビ塔と桜山総合公園の分岐

桜山には二等三角点があります。二等三角点はテレビ塔の方向だと思われますが、まずは桜山総合公園へ向かいました。

自由広場の桜山総合公園案内図
自由広場の桜山総合公園案内図
自由広場のトイレ
自由広場のトイレ

桜山総合公園にはこの自由広場と奥のキャンプ場跡にトイレがあるようです。山に入ってからずっとウ○コしたかったものですから、この存在は大変助かりました。霊峰でおもらしするわけにはいかんもんね。
トイレの中は清掃が行き届いており紙も常備。大はボットンなので下から手が出てきそうです。

桜山総合公園の展望台
桜山総合公園の展望台

スッキリした気分で見上げると4階建ての展望台が見えました。
2階でカップルさんがきゃっきゃうふふしてたので邪魔しちゃ悪いなと脇道にそれ、先にキャンプ場跡を見に行くことにします。

桜山総合公園キャンプ場跡
桜山総合公園キャンプ場跡

僕が桜山の名前を知っていたのは、このキャンプ場があったからです。
無料、予約なし、電話一本で利用可能という夢のようなキャンプ場だったのですが残念ながら2020年9月をもって閉鎖。
芝のところどころが掘り返されていましたが、跡地になにか植える予定かもしれませんね。

炊飯塔は今も綺麗なまま
炊飯塔は今も綺麗なまま

炊飯塔は閉鎖から1年半も経ってるとは思えないくらい綺麗な状態でキープされていました。
シンクの水は出ませんが電気は生きています。これはたぶんトイレが併設されているからですね。掃除も一緒にしてくれてるんじゃないかなあ。

消えたキャンプ場
消えたキャンプ場

看板のキャンプ場と書かれていた部分も削られ白塗りされていました。やっぱ使っちゃダメなんだろうなあ。

さて、そろそろカップルも消えたかな?展望台に行ってみましょう。

桜山総合公園の展望台1階
桜山総合公園の展望台1階
桜山総合公園の展望台2階
桜山総合公園の展望台2階

1階の上り口が2つもある変わった形をした展望台です。築何年のものか分かりませんが、コンクリの剥がれはありませんし、手すりはステンレスで錆もない。これは安心して登れます。

4階まであるように見えた展望台ですが、一番上は梯子が外されており上がれませんでした。それでも3階からの景色でも十分です。

展望台からの景色 伊佐工場
展望台からの景色 伊佐工場

桜山に登る途中に見た宇部興産伊佐セメント工場があんなにも小さく見えます。その奥の石灰岩の採掘の痕も。
こちら方向には雁飛山や如意岳、桂木山、花尾山が見えるはずですがいまいち同定できません。三角禿とか分かりやすいはずなんだけどなあ。

展望台からの景色 華山
展望台からの景色 華山

左に回っていくと高い山の上に電波塔が見えました。距離的にも方向的にも華山ですね。そしてギリギリ山の端に見えるのは竜王山か鬼ヶ城でしょう。

さらに左に回っていくと瀬戸内海が見えました。小野田の竜王山、宇部の興産大橋なんかが見えたのですが、写真がぶれまくっているので割愛いたします。

展望台からの景色 荒滝山
展望台からの景色 荒滝山

さらに左に回ると特徴的な三角形、荒滝山が見えました。荒滝山があるということはその手前は日ノ岳です。

桜山は455mの低山ですが思いのほか見晴らしが良い。四方の景色を堪能し、コーヒーとタバコで体を整え、いよいよ桜山の二等三角点へと向かいます。

桜山山頂へ

桜山は2山になっていまして、三角点は総合公園ではない方にあります。事前の調べでは電波塔のそばとか。行ってみましょう。

テレビ塔への道
テレビ塔への道

桜山総合公園からいったん下ってテレビ塔と道標の書かれた道を進みました。

舗装路を一番奥まで進んだのがこの風景です。

桜山の電波塔群
桜山の電波塔群

ここを散々探しまくったのですが三角点が見つからないんです。なんなら奥の奥まで歩き回って山道を総合公園まで戻ったのですが、それでも見つかりませんでした。

困ったなーと国土地理院地図を呼び出して三角点の位置と地形図を覚え、再度YAMAP地図と見比べると、どうやらもう一つ隣の山みたいです。

舗装路の途中にわき道がある
舗装路の途中にわき道がある

そう言えば舗装路を登ってくる途中にわき道があるのを思い出しました。そこまで戻って見上げると、たしかに隣の山にポツンと電波塔があります。あれか。行ってみよう。

このわき道は下山道っぽいのですが、そこから山に向かって入っていける道が分かれていました。

立入禁止の鎖
立入禁止の鎖

しかし!この入口に鎖がかかってるじゃないですか!

ピンクのリボンが見えるからこれを行けば桜山山頂だよなあとは思いますが、一方で鎖をかけるってことは私道なんだろうなとも思います。跨げば入れるので車両進入禁止の意図かもとは思いますが、万が一立入禁止だよと言われても言い逃れはできません。

うーむ。。。閻魔さんに怒られそうなんで断念しよう。

今回写真はありませんが、桜山の三角点は二等三角点。冠字選点番号は仁32、基準点名は伊佐村です。これ、何か思い出しませんか。

山名冠字選点番号基準点名
桜山仁32伊佐村
雁飛山仁33於福村
美祢の三角点並び

そう、雁飛山と並びで仁さんが測量し、おそらく明治当時の村の名前をそのまま基準点名とした山が桜山なんです。言ってみれば於福を代表する山が雁飛山で、伊佐を代表する山が桜山なんですね。

これは桜山の三角点を見てみたかったなあ。あのけち臭い鎖をかけてるのはいったいどこのTV局なんだろう。私有地に文句つけるのは筋違いだと分かってはいるけど、公共の益や文化活動にもうちょっと目を向けてくれても良いのになあ。

今日のルート

ま、そんな感じで今日のルートです。

桜山コンパルルート
桜山コンパルルート

スマホで三角点を探してるうちにバッテリー表示が17%になってしまったので、万倉へは向かわずそのまま伊佐方向への下山となりました。思った通り桜山山頂へ向かう脇道は登りのルートとつながり、最終的にピストンとなりましたが、先に南原寺を拝観できたので問題ありません。
桜山コンパルルートの距離は9.6km。ゆるく危険箇所もないウォーキングコースですね。このコースのお薦めどころは南原寺の気持ちよさと桜山総合公園展望台からの展望です。

今日も空が青い
今日も空が青い

三角点は見られなかったけど気持ちよくて楽しかったからまいっか。

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