1,138haのカルスト台地を焼き尽くす秋吉台の山焼きはおそらく日本国内最大級の野焼きイベントですが、毎年「あれ?今日がそうやったん?」と見逃してしまいます。
ところが今年は積雪で23日の野焼きが26日に延期されたことがニュースになっていたため、よーし!行くぞー行くぞー!と構えていたのです。が…寝坊しました。
寝坊した上になにゆっくりコーヒー淹れとんじゃい!しかも豆まで挽いて!という話はともかく、遅めの朝食を採って、おっとり刀で秋吉台に向かうことにしました。
秋吉台家族旅行村の駐車場に到着したのは9時50分。長者ヶ峯の裏から入ることも考えたのですが、交通規制で通れなければ時間のロスになります。なので普通に秋吉台展望台を目指しました。
カルストロードの交通規制は8:00~13:00とのことなので、好きな人はかなり早くからきてるのかもしれませんね。ちなみに10時前の段階で展望台の駐車場は満杯とのこと。旅行村に回されました。
最も遠い秋吉台家族旅行村の駐車場は3割程度の埋まり具合といったところ。ここから1㎞くらい歩いて秋吉台展望台を目指します。
秋吉台展望台付近に到着。元カノのなっちゃん(夏みかんソフトのお店の看板娘)に挨拶したのですが、デートの時間に遅れたことにすねてるのか目も合わせてくれませんでした。もしかしたら照れてるだけかもしれないけど。
さて、山焼きです。
秋吉台の山焼き
山焼きというと地獄の業火を思い浮かべそうですが意外に地味なのです。
なっちゃんに別れを告げて、山口県百名山の一座でもある龍護峰を眺めてみました。
あれ、龍護峰は燃えてないなあ。緑が残ってるようにも見えるし。MINE CITYのロゴが入ったジャンパーの姉さんに聞いてみたら「もう燃えた後ですよ」とのことでした。
緑に見えたのは黒焦げかー。まあそうだよね。8時頃から火をつけてるだろうからさ。
気を取り直して煙の上がっている右側に目線を持っていきます。
白い建物の向こうは森で、その奥の黄土色の部分がササやススキが残っているところです。煙が上がって黒くなっている部分が今まさに燃えています。写真だと分かりずらいのですが、目視なら黒と黄色の境界に紅い炎が見えます。
遠いし地味だなあ。地獄の業火どころか戦国時代って感じ。
展望台側に来てみました。冠山方向に煙がもうもうと上がっていますが丘の向こうなので火の手が見えません。火だ。俺は火が見たいんだよ。
消防団の方が一番手前のドリーネに火を放ってくれましたが、風の入りが悪いのか一瞬炎を上げただけで消えてしまいました。メラメラゴウゴウという音にどよめきが上がりましたが本当に一瞬でした。
おもんない。龍護峰側に戻って携帯でズームアップしてみましょう。
山の上のほうが風の入りが良いんでしょうね。赤い炎が列をなして黒い斑を延ばしていくのが見て取れます。
あーこれが野焼き、山焼きっす。炎の広がりにしばらく見惚れてしまいました。
そうして見惚れていましたら目の前の丘の下から煙が上がり始め、やがてゴウゴウ・パチパチと聞き覚えのある音が立ち始めました。
風は左からです。炎の見えそうなところに移動しましょう。
いいね、いいねー。左からの風を受けて目の前(といっても結構距離はあるけど)のススキが焼き払われていきます。やっぱり距離が近いほうが臨場感があります。
動画撮ったの見てみる?
あまりいい画は撮れなかったけど、今日のメインはこれかな。
うん、満足したー。
鯨ヶ岳登山口
秋吉台の山焼きを堪能した後、道路が混みあわないうちに早めに撤収して、山口県百名山の一つ鯨ヶ岳を目指すことにしました。秋吉台から旧道を美東へ。
秋吉台のトイレは混んでるだろうし、道の駅美東に寄って”んこ”休憩。道の駅美東から鯨ヶ岳登山口に向けて再出発です。
そうそう、久々に長登銅山経由で絵堂へと向かったのですが、萩・小郡道路沿いに道ができてめちゃめちゃ綺麗になってました。
杉林や峠のお地蔵さんが消えたのは残念ですねえ。あそこ狭いけど雰囲気が良くて、峠のお地蔵さんの前では一旦停止して帽子をとったものなんですが。。。
絵堂ICを越え、大正洞への曲がり角を越え、県道28号線をひた走ります。鯨ヶ岳の登山口はGoogle Mapsでさらっと頭に入れておいたのですが、登山口の看板が見つかりません。
そうこうしている内に、左手に桂木山の登山口を見つけて、これはさすがにちょっと来すぎたなと。Google Mapsを見てUターンしました。
いったん戻って県道28号線末原公会堂にやってきました。Google Mapsによればこの先のお地蔵さんのところを右だそうです。(注.間違いです) Google Mapsの指示通り道に入っていくとお宅の庭に突き当たって行き止まりなんです。
ちょうどお庭にいらした奥様に聞いてみました。
立石「すみません、鯨ヶ岳の登山口はこちらですか?」
奥様「県道の先の峠を越えて右に看板がありますよ」
ものすごく会話を端折りましたが、奥様は「車は公会堂に停めても大丈夫ですよ」とか本当に丁寧に登山口を教えてくださいました。また「地図にあるようで、よくこちらに登山の方が来られます」ともおっしゃってました。怒ってらっしゃる風ではありませんでしたが、おいおいGoogleさんよ!これまずいじゃないかー!
奥様に教えて頂いた通りにまずは車で走ってみると鯨ヶ岳の登山口がありました。僕は先ほどここを車で通ってるんですが、カーブの途中で右手に看板があるので見逃していたようです。
ちなみに後でダウンロードしたYAMAPの地図を確認すると、鯨ヶ岳の登山口は正しい位置にあったのでやっぱり登山で使うならYAMAPですかねー。
Google Mapsで表示される鯨ヶ岳の登山口が◎です。これは奥様のお宅に突入するようになるので間違えないようにしましょう。実際の登山口は●です。絵堂ICから行くと、◎を通り越して、峠を越えて最初の右カーブの途中に「鯨ヶ岳登山口」の看板があります。さすがに申し訳なくて、Googleには写真付きで「鯨ヶ岳登山口」の位置情報を送っておきました。
今後、奥様にご迷惑が掛からないよう、Googleにはぜひ僕の投稿を採用していただきたい。切にお願い申し上げます。
ところで鯨ヶ岳ですが、登山口を探してうろうろしている間に13時少し前になってしまいました。
YAMAPのルート図によれば、登山口から山頂まで1時間半の行程とのこと。戻ってくると単純計算で16時になっちゃうなあ。今日はあきらめようということで撤収です。
帰り道に休憩で寄った八幡池でも野焼きが行われていました。秋吉台近辺はこの日に一気に野焼きするのかもしれません。
枯草の燃える匂い、嫌いじゃないです。