右田ヶ岳でティラノサウルスに遊んでもらった翌日「あんなに面白いなら別ルートも行こう」とまたも右田ヶ岳に行ってきました。
今回は片山登山口から入って西峰・右田ヶ岳を越え塔の岡へ。前日の天徳寺ルート・塚原ルートの一回り外を回ってきた感じになります。
昨日の今日でそんなに写真撮らんやろと自分自身思っていたのですが、なんと100枚近く撮影してしまいました。
今度のルートもそれだけ面白かったということになりますが、さすがに多すぎるので今回はその中から抜粋して記事興しをいたします。
※ 未推敲のβ記事です。かる~い気持ちで眺めてください。
片山ルート
車は前日と同じく天徳寺駐車場に置きまして、見知らぬ片山登山口を探しに行きます。
例によって地図は家で見たっきりでね、登山口くらい感覚で分かるやろと呑気に歩き始めました。
なんかこの住宅街を通る道が山に向かっとるな。
これか。
墓なんかが並んでいる舗装路を登った先は、行き止まりでした(ピエン
いや、舗装路は終わってるけど山道はあるやん。特に登山口とも書いてないけどこれやろ。これっちゃ。行ってみよ。
踏み跡十分の悪くない山道を登っていくと砂防ダムのところで道が切れていました。
くっそ!間違いだったか!と思ったのですが、この堤体、向こう側に渡れます。そして渡った先も山道が続いていました。
よし片山ルートに乗っかったな。やっとここで確信が持てました。
砂防ダムから先はほとんど登る感じもなく、中国山地の中腹にありがちなシダと白い道が続きます。
この道が石船山に向かうわけでもなくずっとトラバース。その内に262号線が見えました。だいぶ巻いたな。
なにも考えずに道なりに歩いてましたら日本庭園みたいな広場に出てきました。コレ花崗岩質の山にありがちなアレです。一枚岩の上に草木が生えないやつ。
で、その先の道がないの。うん?
あれれと思って少し戻ると、沢の向こうにロープが渡してあるのが見えました。おお、こっちに行くのが正解だったのかー。見逃してたわ。
前日に西峰の鞍部でお会いした方が「片山はアドベンチャー感があって良いですよ」と言われたけどこの登りのことなのかな? なんて気楽に考えていたのですが、これがとんでもないんです。
ま、その話はあとで出てきます。
ロープを伝って沢向こうの崖を登ると、石船山が見えました。やっぱり道は巻いてたんだなあと確認できたのですが、同時に片山ルートが西峰に直登する道だということが分かりました。
つまりさ。ここまで緩かったんだから、ここからきつくなるってことじゃん💦
でも滑りそうなところにはロープの補助もあるし、十分整備されてる道だから大丈夫だろと思ってたら、、、
やっば!ドンドン追い込まれていくんですけどー。片山って楽なルートって聞いたような気がするんですけどー。慣れた方のアドベンチャー感ってこういう感じなんですかー💦
初めてで単独で道が合ってるかも分からない上に、さっき蛇を見たもんで岩に手をかけるにも気を使います。
だからって今更戻ってもさっきの岩を降りるようになるわけでね。前進あるのみです。
そうこうしてるうちに傾斜も緩んできまして西峰手前の岩の広場に出てきました。
広場に顔を出すと、防府出身のおじさんに「待ってたよ」と言われ、なぜだか分かりませんが世間話を10分。西峰から勝坂に降りるというおじさんは「それじゃ行くね」と去っていきました。
何とも言えん余韻ですが、敢えて言えば右田ヶ岳はお話し好きの方が多いと。そういうことかな。
ちょっと話変わるんですがここで岩と真砂の話。
前記事で右田ヶ岳は花崗岩質の山なのに真砂の粒が小さいと書きました。僕が思うに花崗岩質の山ってたいていジャリの粒が大きくて足元が滑るんですよ。右田ヶ岳はちょっと砂の質が違う。
で、足元の割れた石を手に取ってみたら、なんか結晶の粒が小さいじゃないですか。色味的にはこのあたりでよく見る花崗岩なんですけど粒が小さい。
これ熱変性でも受けてるんですかね。
この小さい粒が砕けてできた真砂であればキメ細かいのも納得なんです。なんで花崗岩の砕けた砂利じゃないんですか。地質に詳しい方、教えてください。
西峰
防府おじさんに遅れること1分。西峰に向かいました。ヤマレコだとここが南峰になってるのが不思議ですけど、地元の方は西峰(にしのみね)って呼んでるんですよね。
山頂の看板も西峰でした。
右田ヶ岳西峰は右田ヶ岳城跡でもあるそうで、天徳寺の看板によれば「その城は鎌倉時代末期に大内氏一族の右田氏が築城。城は東、中、西の3つの峰に分かれて築かれ、西峰に本丸、その東下に二の丸があった。」とのこと。
大内一族なのになんで右田って思う人もいるでしょう。鎌倉かもうちょい前の武士の氏って自分の領地の名前を付けたからね。右田一帯を治めるから右田氏。陶一帯を治めるから陶氏。そんな感じらしいよ。*1
今、思い出したんだけど、学生時代に防府市右田出身の右田さんって女の子がいたわ。あの子はきっと名門の出だったんだね。
*1 大内だけは土地の名前じゃなかったかも。すごい大きな内裏を治める俺様は大内と自ら名乗ったような記憶があります。違ったらごめん。
初めての西峰なので山頂をウロウロしていましたら、なにやら見慣れた後ろ頭が見えました。
知り合いのIさんでした。
昼飯の邪魔をしても悪いのですが、途中で西峰にやってきたお兄ちゃんも加わって、なんだかんだ10分くらい話し込んじゃいいました。この山は話してばっかだよ。
右田ヶ岳
勝坂に降りるというお知り合いのIさんと別れ、さっきから喋くってたお兄ちゃんと一緒に右田ヶ岳へ。
右田ヶ岳は前日も堪能したのでまいっかって感じ。勝坂に降りるというお兄ちゃんとここで別れ、僕は塔の岡へ。
ああ、お兄ちゃん、夏に南アルプス行くとか言ってたっけ。頑張ってください。
塔の岡ルート
途中割愛。塔之岡道と塚原道の分かれ道にやってきました。
昨日は塚原道を降りたので、今日は塔之岡道へと進みます。
まずは丘を登る階段を進みました。
なんすかねーこのゆるゆると続く稜線は。僕の大好きなパターンじゃないですか。しかし結構続くなあ。結構遠くまで来たよ。
やがて三谷山と塔之岡の別れがやってきました。この道標が非常にわかりやすくて好きですねえ。
塔之岡へはここから下りが続きます。
坂を下りたところが二股で「ようこそ展望食堂」との看板ありです。
景色が開けていそうな右は行き止まりで、休憩中のおじさんがいたので挨拶をしてこの先の道を教えてもらいました。
今度は二股を左に。左側にはかつて食堂だったかもしれないあばら家がありました。これ、食堂というにはあまりにも、なんつーか、やばい感じです。
その先は石畑峠。峠と言いながらずっと下りだったイメージがありますけれども。そしてその石畑峠は滑る!
砂の粒子は細かいままなんですけれども道の真ん中にガレが集まってるんで石車に乗るとバランスを崩しそうになります。木の杭もお尻に刺さりそうでやばい。
ここは慎重に行きました。
石畑峠を降りて緩い丘を1つ2つ越えると岩が出てきます。展望食堂近辺で会ったおじさんに「石畑峠を降りたら岩が多いよ」と聞いていたので、ここでお昼を採ることにしました。
休憩と落ち着きは大事かなと。
お昼はローソンのBASE BREAD。なんかよく知らんけど栄養食的なやつです。BASE BREADのパッケージの向こう正面に見えるのが右田ヶ岳で、なるほど、この位置からは稜線をグルっと回ってきたのがよく分かります。
コーヒーとタバコを一服して下山を再開。
塔の岡の岩場はそんなに長くなくしかも段差もさほどありませんでした。塚原と同じく緩いルートの範疇かなあ。ただ塔の岡ルートは長くてしつこいのが嫌っす。
ああ、それで先ほどの大きなケルンですが、これは分かれ道を指していました。こういう意味のある本来のケルンは僕は大好きです。ホントありがたい。
逆に山道の途中にポツンとある石積みは「誰かここで死んだのかな?」と思ったり「これを蹴り崩したら三途の川の鬼と一緒だな」とか思ったりして横を通るのも嫌なんすよね。
今の人は賽の河原とか知らないだろうし、人の嫌がることをしてるつもりもないんだろうけど。でも無知は罪だね。
ケルンを塔の岡登山口方向に曲がった先の坂はきつくて、かなり滑りました。登山道を作られた方もそこはよくご存じなようでロープがふんだんに渡してあったのでそこは救いですね。
崩れた山肌を間近に見てさらに下っていくと、壊れた橋1、壊れた橋2に出会います。いずれも橋を渡らずに沢に降りることができますので回避可能です。
橋のたもとにある看板がいいじゃないっすか。「参名以上で渡らないで!!事故の責任は自己責任でお願いします。」だそうで、ま、どう見ても木が腐れまくってるので一人でも渡らんでしょって感じですけどね。
壊れた橋2を越えて降りていくと砂防ダムに出てきて、小さな沢を渡ると次は林道。なんかそのまま直進すると人ん家の庭に入っていきそうなんですけど、そのまま直進すると塔の岡登山口です。
ほい。今日も無事降りてきました。
片山登山口~右田ヶ岳~塔の岡登山口
結構歩いたと思ったのに距離を見ると5㎞なんですよ。やっぱ変化にとんだ山は面白いってことなんでしょうね。
このルート、最初に片山登山口を見つけるのと最後に塔の岡登山口を見つけるのに迷いましたが、一度山に入ってしまえばその先の道はほぼ明瞭でした。(あ、片山の岩場は除きます。あれは結構初見殺しなとこあると思いますから)
塔の岡登山口の真ん前には登山者用の駐車場もありましたので、こちらに車を停めてから山に入ったほうがもっと迷わない気がしますね。
さて、右田ヶ岳で残るのは勝坂ルートですが、すげー怖いと聞いたので行かないかもしれません。
だって怖いのやだもん。
5ルートの内、4つ制覇したら、もう右田ヶ岳を制覇したってことで良くない?
てか片山でも十分怖かったし。
前日の右田ヶ岳の記事はこちら