【山口県百名山】岩国の城山を迷走してきたよ

【山口県百名山】岩国の城山を迷走してきたよ

午前中に美和町の白滝山を登り終え、お昼ご飯を食べに岩国の錦帯橋にやってきました。目の前には岩国の城山。時間もあることだし城山も登っとくかーと、下調べもせずに歩き始めることにしましたが、これが大失敗だったんです。

錦帯橋

錦帯橋と岩国城
錦帯橋と岩国城

お昼ご飯は錦帯橋の手前でビラを配っていた佐々木小次郎おじさん(実はお店のオーナー、見た目は木枯し紋次郎w)に導かれ緑の里へ。

緑の里は中庭のある古民家を改造した素敵なお食事処でした。小次郎うどんセット(880円)でお腹を満たし、本日2座目の城山に向かいます。

山の右にちょこんと見えるのが岩国城です。

城山(横山)登山

迷走1-直登

吉川家墓所横の階段
吉川家墓所横の階段

岩国城には昔、車道を歩いて登ったことがあります。その時の記憶を頼りに吉香公園を左斜めに横切ると、吉香公園臨時駐車場の奥に階段を見つけました。

立石「あれ上がったら車道に繋がるんかなあ」
升井「行ってみますか!」

いえいえ、これが全く繋がらないのですよ。

墓所の端から山へ
墓所の端から山へ

階段を上がり墓所の端まで進みますと山側にリボンが見えます。踏み跡はあるようなないような。

まー行ってみるかと道なき道を登ってきたのですが、ここから先にはリボンが見当たりません。

ここまで登って初めてYAMAPのログを入れました。地図を見てみます。

升井「どうします?」
立石「まっすぐ登れば舗装路があるなあ。」

無謀な直登
無謀な直登

道なき道を標高でざっと60mくらい登ると舗装路に届きそうです。戻るのも面倒だし、下草もないし、木を握って登れば何とかなんだろ。(写真はかなり登ってから空の切れ目が見え始め、もうすぐ舗装路かなーというところです)

ロープウェイ山頂駅からの景色
ロープウェイ山頂駅からの景色

車道のガードレールにたどり着くと道を清掃してるおじさんがいらっしゃいまして、「どっから上ってきたん?」「えーっと吉川公の墓所かな?」みたいな会話で。別に変な顔もされなかったので、間違って登ってくる人は結構いるのかもしれません。

おじさんがガードレール下の僕らに話しかけてるもんで、岩国城から下ってきた外人さんらも僕らを覗き込み爆笑してました。ガードレールを乗り越えてから彼らに手を振ってサムズアップしといたよ。日本人の魂見せたった(笑)

そこから普通に車道を歩いてロープウェイの山頂駅に到着。まあまあ上がってきたね。景色よしだ。

迷走2-岩国城へ

岩国城へ
岩国城へ

何せ下調べをせずに登ってるものですから「城山ってくらいだから山頂は岩国城の方だろ」って感覚で歩いていきます。道はロープウエイ駅から城に向かって右の道。

岩国城の石垣
岩国城の石垣
岩国城の大手門
岩国城の大手門
岩国城(下から)
岩国城(下から)
岩国城(復興された天守)
岩国城(復興された天守)
岩国城(発掘復元された本来の天守台)
岩国城(発掘復元された本来の天守台)

「こっちが元々天守閣があったところなんすねー」
「錦帯橋からの見栄えがいいように山腹寄りに建て替えられたらしいよ」
とか、看板を読みながら完全に観光気分で城の周りを歩きまくります。

しかし三角点が見つかりません。

ここを三角点と定める
ここを三角点と定める

しようがないので、適当に高台に入って「ここを城山の三角点と定める!」とか馬鹿話をしていました。

※ 国土地理院地図で見るとロープウェイ駅のすぐ傍の山に四等三角点があるようです。高い位置に三角点があるとは限りませんね。

城山(姉ヶ山)登山

ロープウェイ駅まで戻ってGPSを覗き込み「三角点ねーなー」「城山展望台の方にありますね」「城山展望台ってどっちだ?」なんてワチャワチャしておりましたら、親切な姐さんが「護館神の方に行ったら良いよ」と教えてくれました。

護館神への道標
護館神への道標

そう言えば、入口に立入禁止的な看板が立ってたので無視してた道がありました。あれのことか。

姐さん曰く「護館神から城山展望台に行く道は通行止めになってるけど、迂回路使えば大丈夫」とのこと。

ちなみにこの姐さん、ここから下山まで付かず離れずの距離でご同行をいただき、まるで我々の専属ガイドであるかのように岩国のことを教えてくださいました。

護館神へ

護館神へ
護館神へ

入っちゃいけないのかと思っていた落ち葉の道を護館神へと進みます。

遊歩道通行止の看板
遊歩道通行止の看板

護館神から城山展望台へは遊歩道(きっと山腹を回っていく緩い道)があるはずなのですが、上の写真のように令和3年4月~令和6年3月まで通行止めになっています。でも、護館神を上がって右へ取れば大丈夫です。小山を一つ越えるようになりますけど。

で、護館神って何なのって話ですが

護館神入口
護館神入口

護館神様の看板を簡単に書き写すと「岩国城の石垣はこのあたりの石切場から運ばれたもの。天明3年(1783)頃、飢饉・地震・火災などが起きたので、藩政の中心であるお館を護り城山を鎮めるため、石切場跡に天狗堂が建立され、護館神が祀られた。」とのこと。

護館神様
護館神様

お参りをして、岩を少し下がったところ(鳥居からも出たかな?)から右に入っていきます。入りどころが分かりにくいのですが踏み跡を信じればOKです。

城山展望台へ

一山越えて
一山越えて

入りどころが分かりにくい割には電線が通ってる道です。護館神様を反時計回りに一山越えて降りていくと、通行止の遊歩道に合流します。

階段上って
階段上って

遊歩道にぶつかったところが鞍部。そこから階段状の道を上がり、稜線を数十m歩けば城山展望台に到着です。

城山展望台
城山展望台

城山展望台は岩国市の管理の様子。ベンチがいくつか置いてあるだけですが、見晴らしの良いところです。

親切な姐さんが追い付いてきまして「下山はここからの道が良いよ。ていうか城山登山はこっちの道が有名なの」と教えてくれました。

下山はここからにしよう。

城山(姉ヶ山)山頂

電波塔かな?
電波塔かな?

さて、城山(姉ヶ山)山頂は城山展望台を数十m登ったところにあります。あそこが山頂なんです。

城山(姉ヶ山)の三角点
城山(姉ヶ山)の三角点

城山(姉ヶ山)には三角点がありました。三等です。なんでこっち向きに木の杭を打っちゃうんだろうね。

ここは姉ヶ山(300.4m)の看板
ここは姉ヶ山(300.4m)の看板

「やったー!城山制覇!」とか喜んでたら、ここは姉ヶ山(300.4m)とか書いてあります。

この時点では僕らは「城山」としか思ってなかったんです。なんで姉ヶ山なんだ!?

まだ姐さん展望台にいるかなーと、取って返して聞いてみました。「上ってみたら姉ヶ山って書いてあるんすけど、城山じゃないんですか?」と聞くと、以下姐さん

元々、こっちが姉ヶ山で、お城のほうは横山って言ってね。城山ってのはお城が出来てからじゃない? 山の麓の町名が横山だし、地元だと城山っていうより横山っていう人が多いかな。
そうそう。岩国はお侍さんが住んでた町は町って付かないの。山の麓が岩国市横山、錦川を挟んで岩国市岩国、川西とか錦見とか。そこから下がると○○町ってあるけどね。町人が住んでたから○○町。
ちなみに錦帯橋も昔はお侍さんしか渡れなかったの。

うむ。立板に水。ベテランガイドのようだ。

家に戻って基準点名を調べてみたらロープウエイ駅近くの通称横山は「城」で四等、こちらの姉ヶ山は「城山」で三等。いや余計に分からなくなったが、姉ヶ山を制覇できたのは間違いないので城山を上ったことにしておこう。

城山(姉ヶ山)下山

城山(姉ヶ山)の下山は城山展望台から。ハイキングにとても適した道だと思うので、登りもこちらからのほうが良いと思います。登山口の説明も付けておきます。

城山(姉ヶ山)下山道
城山(姉ヶ山)下山道

道はとてもよく整備されています。齢80を超える方が日々一人で整備していらっしゃるというお話しを伺いました。そう言えば、城山展望台のベンチのいくつかもその方のお手製とか。

ありがたいことですね。

城山(姉ヶ山)下山道から見る錦帯橋
城山(姉ヶ山)下山道から見る錦帯橋

下山中、(季節は外れていましたが)椿のトンネルがあったり、景色の開けたところがいくつかありました。この写真はかなり降りたところからですが、龍江から錦帯橋を眺めることが出来ます。

城山(姉ヶ山)に登るのであればこちらからが良いというのは、こうした風景があるからです。

展望台・登山口
展望台・登山口

ここが下山に使った登山道の入口です。

錦帯橋を渡ってすぐに左。川沿いを降りていくと左手に神社があります。そこを越えてさらに進むと龍江のカーブがありますが、そのカーブのところに写真の展望台・登山口があります。

城山(姉ヶ山)へはこちらからあがると気持ちが良いですよ。

岩国城山迷走コース

岩国城山迷走コース
岩国城山迷走コース

吉川家墓所から登り始め途中でログを取り始めたので無茶苦茶なコース図になっていますが、皆さんにはG(ゴール)から逆順に回られることをお薦めします。

錦帯橋を渡って左、川沿いに降りて展望台・登山口から入山。姉ヶ山を越えて、護館神経由でロープウエイ駅へ。岩国城を見学して舗装路で降りられると良いでしょう

最後に錦帯橋
最後に錦帯橋

朝から美和町の白滝山・大師山と歩いて岩国に移り、横山・姉ヶ山と歩いて錦帯橋で終了です。後半はお話し好きのボランティアガイド姐さんに助けられた一日でした。

朝7時に出て19時に帰着。また12時間遊び続けてしまった。すげー楽しかったけど横山を踏めなかったのは残念だなあ。やっぱり下調べしとかないと若干悔いが残るね。

ちょっぴり反省しとこう。

       アウトドアブログ前後記事