11月23日、いい兄さんの日。前から気になっていた阿知須の六畳岩と貝殻山を歩いてきました。近くの明栄寺もよかったので併せておおくりします。
最初にYAMAPの3Dリプレイ機能をどうぞ。
サンパーク阿知須スタートの六畳岩周回です。井関川を登って明栄寺さんを越えたあたりから昔の有料をくぐりあとは山道を周回。いくつか迷いましたが後半の道は明らかでした。
うーん、これだけで十分内容が伝わっちゃう。あとは余禄くらいで見てもらえれば💦
阿知須の六畳岩に行こう
阿知須の六畳岩が良さそうってのは前から知っていたのですが車を停めるところが微妙でね。この日は天気も良かったのでサンパーク阿知須から歩いてみました。
阿知須サンパークからスタート
「商業施設に車停めるのもいかんやろ!」って意見はごもっとも。なのでジュースを買っておきました。
購入目的で寄ったのでギリギリ許してちょんまげ。山から戻ってお昼ご飯もここで食べたしさ。
あじす健康づくりウォーキングコース
サンパーク阿知須の横には井関川が流れています。これを登っていきます。
井関川沿いには遊歩道がありまして上流まで桜が並んでいます。あじす健康づくりウォーキングコースと名付けられてるようで太陽光発電の街灯もありました。春に歩くと桜が咲き乱れて気持ちいいだろうなあ。
11月というのに26度もあったこの日。上着を脱いでロンT一枚になりました。たまに吹いてくる緩い風も気持ちいい。
僕、宇部出身なんですけどね、むかーし昔、宇部から山口に行くときは2号線に出るか190号を回るか、東岐波の裏を回るかくらいしか道がなかったんです。東岐波の裏を回ると向こうの交差点に出るんですよ。HONDAのバイク屋さんがある交差点。原付で曲がった交差点。
HONDAの交差点を右に見ながら井関川沿いをそのまま登っていきます。この道はあれだな。片倉のカッタ君のタンクに出る道だ。自転車やってるころに何度か通ったことがある道です。
この道のおすすめは明栄寺さんとお姫様松のようです。今日はゆるゆるハイキング。後で明栄寺さんとお姫様松にも寄ってみましょう。
YAMAPのおすすめルートを見てるとこの道の横の広場にPマークが付いてたんです。六畳岩は興味があったので何度か駐車場を探して回ったのですが見つからなくて。でもこの道の端に車を置くのはなんかはばかられまして。
それでサンパーク阿知須さんの駐車場をお借りしたわけ。
六畳岩へ
このPを見つけるとすぐ2つ目の白い橋が六畳岩への入口らしいです。「らしいです」ってのはYAMAP以上の情報がないからね。ここからは結構運任せ。
橋の向こうに見えるのは昔の有料(山口宇部道路)です。橋を渡って有料の高架をくぐっていきます。
高架をくぐった先は畑でZooの看板が建ってました。太陽光発電がついてたので夜は光るのかも。有料は結構通るけどこんな看板あったっけ。Zooが何かは地元民なら分かるので割愛いたします。
これが最初の分かれ道。まん中は畑に入っていくだけなのでおいておいて、大きく左と直進に分かれます。「山に行くんだろ」と思っているので迷わず直進しましたが、左に行ってももしかしたら六畳岩につながるのかもしれません。むしろ左がメイン道なのかもしれません。確かめてないのでさっぱりわかりませんが。
そのまま山道に入っていくのかとも思ったら左手に大きな納屋が現れました。ここが実は重要なポイントだったのですがこの時は知る由もありません。
写真のように道が続いていますので直進しましたがこれは間違えです。よほど気を付けていないと現地では直進してしまうと思います。だって直進のほうが山道っぽいんだもん。
そのまま進むとため池にたどり着きます。間違ってるなんて露ほども思ってないわけで、雑草の堤体を奥の奥まで進んでみました。んが、いくら探してもその先に道はありません。
ふーん、間違えたかなあと来た道を戻りました。
戻って初めて知る納屋の角っこにでっかい看板。こんなにでっかいの見逃しました。
でもね無理ですよ。僕は山っぽい方に進む習性がある前しか見えてないイノシシなんだもん。
直進に道があれば直進する。普通そうじゃん。
納屋を曲がるとその先に水道局(?)関連の建物があり車が停められそうでした。ここは入る道がわからんなあ。その先は写真のようなほっそい林道。脇にずっと溝があるので間違いなく手が入ってる道です。
この道、なんとか回廊の名前がついてましたが忘れました。あ、「通行止め」の看板も一枚ありました。が、ほかに道も知らないのでそのまま進んでしまいました。危なそうなとこが一か所あったかな。
コンクリ橋が一か所壊れたところを越えると広い場所に出てきました。しかもここ駐車場の看板までありますよ。えーこんな停めやすそうなとこあるんなら地元民はYAMAPに投稿してよ。
どうやったらここに来れるんよ。
えっとここから直進直進イノシシタイムです。
先の広場には「六畳岩▶」の看板がありまして、看板の立ってる方に進みましたら養蜂場があって行き止まり。蜂におびえながら奥の道を探しましたが、やはり進むべき道はありません。
うーん、、、
少し戻ると写真の場所がありました。ああ、そうか。車は通れないけど人なら進んでいいこの道を行けばいいのかと鎖をくぐって先に進みます。なんだか草が多いなあ。
うーん、めっちゃダム。普通に生きてると一生に一回使わない言葉。六畳岩に行く人が全員、この藪を漕いでダムに登っていくとは思えないし、こりゃまた道を間違えたな。
よし!戻ろう。しかしどこまで戻れば。。。
とりあえず駐車場の看板まで戻ってコーヒーを一口。養蜂場にすすむ道を見ると「六畳岩▶」となってます。▶?
右を見ると道がありました。なんで向うに進めそうな鋭角の角に立てるかなあ。
ここで分かりましたがどうやら六畳岩の周回コースは▶に注目しなきゃいけないようです。
ただまあ、このめっちゃいい道を見逃す僕もたいがいアホなんですけどね。
前半に書いたため池しかり、今日は僕は周りが見えない道迷いデーのようです。
いけない兆候です。気をつけて歩こう。
この先はしばらく沢沿いの森林を歩くようになりまして、そのうちに階段が見えてきます。
階段の奥の看板に「やまぐち森林づくり県民税」の看板も見えました。こりゃめっちゃハイキングコースじゃんか。なんでこんなとこで迷ったんだ。たぶん入りどころを間違えてるな。最新コースを歩くときれいなんだろう。
ま、そりゃいい。そんで階段を登ったらどっちいけばいいんだ?
「←手掘トンネル」ね。はいはい。こっち行ってみましょう。で、結局、手掘トンネル見なかったけどどうなってんのよ?
結局僕が向かったのは普通にロープのある山の方。
手掘トンネルどんとこいと思って急登(ほんの一部)を登ってみたら嘘みたいに奇麗な道に出てきました。宇部の霜降山にも似た感じの車が通れそうな林道です。別ルートだとここまで車で入れるんじゃね?と思わせます。
看板を見ると向こうは黒谷池。あー堤の工事か何かで道を開いたのか?
六畳岩は右手らしいので右に行くことにしました。黒谷池はさっき下から見たからねw
なんかこのあたりから急に道が良くなりまして日の入りが抜群にいい。明るい。電動ノコで削っただろう遊び心のあるお地蔵さんもあったりしてものすごく今っぽい道なんです。
あーこの感じ。この感じはあれですよ。秋穂二島の臼美歩道一年目。あれと一緒。きっと、やまぐち森林づくり県民税の補助が付いて伐採一年目ってやつじゃね? 歩きやすいけど日影がないやつ。
とかなんとか思いながら緩い坂を登っていくうちに遠目に見えました。
たぶんあれが六畳岩。
六畳岩到着!!
うん、ぱっと見六畳岩って感じ。上に乗ってみると八畳岩でも許されそうな広さです。
僕、六畳岩だけでも十分感動したんですけど、ここ森林づくり県民税で景色を開いたんじゃないかなあ。最高の景色は動画じゃないと伝わらないかもしれません。
まず動画を。
写真で海側を追いかけてみると
一部旧称、俗称が混ざっておりますが、まーなんつー見慣れた場所がぐるっと見渡せます。六畳岩(貝殻山)は90m程度のど低山ですが遮るものがなければここまで見渡せるものかと。素晴らしいねえ。
1123(いい兄さん)の日なので11おじさんも顔出し。いやマジで六畳岩は11です。平らな岩もあるしベンチもあるし。天気のいい日にお弁当を持ってピクニック、そういう遊び方が一番しっくりくるんじゃないかな。そのためには駐車場だなあ。トイレもか。それがあればもっと流行るのにな。
なんておじさん思いました。
貝殻山
あいにくおじさんは弁当を持ってきていないので景色を堪能したら先に進みます。
六畳岩の先に貝殻山ってのがあるらしいんですよ。
六畳岩の奥に進むと道別れに三角点がありました。ほーん、こんなとこに三角点があったのか。まったく調べてなかったわ。
標高95.82m、貝殻山の三角点はなまいきにも三等でした。冠字選点番号は呂48で基準点名は六畳岩。「1974年以降観測されている」とのことなので、明治以前からずっと六畳岩として親しまれている場所だということになります。でもここ再開発価値ありでしたよ。僕は少なくとも景色に感動しましたもの。
でね、カイガラ山➤って看板あるじゃないですか。だったら行ってみようと思うじゃないですか。
開発しすぎてどこが山頂かわからない、そんな奇麗な道でした。
あのな、そういうとこだぞ。
下山
気を取りなおして下山に入ります。貝殻山を降りると登りのルートに出会いそうだったので、先の三角点から奥に進んでみました。
赤い矢印に弱いんです。坂もゆるいしどっかでるやろくらいの感じで頭もちょっと弱いんです。
◀長坂コースはいかにも林道といった風情。三角点から林道を下っていくとやがてロープありの登りに出くわします。たいした距離ではないのですがしばらく登り。すると三叉路に出てきました。
ここまで阿知須の海側とはまったく違う方向に歩いてきたのですが、とりあえずこれを右にとれば海かも。この三叉路には「出発点」とかいう謎の看板もあったのですが「とりあえず海かも」方向へ。迷ったところでたかが知れてます。
お友達のX(旧twitter)の投稿に「クソとか使っちゃだめですよ💩」なんて投稿した僕ですが、ここからクソ長い林道が続きます。これも宇部の霜降り山に似た感じ。こういうの嫌いじゃないんですが何処に出るかさっぱり分からないので距離を感じます。少なくとも海方向じゃないのは分かるので余計にもどかしいのもあります。
と、歩いているうちに舗装路が見えました。
舗装路に出て今来た道を振り返ってみると立入禁止[地主]と六畳岩の看板。うーむ。これをどう捉えればいいのか。知らずに出てきちゃったから今回は許してもらうとして、次回、ここから入るわけにはいかんぞ。
でも六畳岩の看板はあるしなあ。たぶんここが一番楽な道っぽいし。
右に行くか左に行くか。とりあえず一本道なので、海方向に舗装路を下っていきます。
降りていく途中、道のわきに「六畳岩駐車場」の看板のある広場と、その近くに「六畳岩▶」の看板を見つけました。
ああ、この道が貝殻山に続くのかもしれないなあ。次はここから入ってみるといいかもしれないなあと思いました。
ならばこの舗装路がどこに続く道なのか知っておかなければなりません。
舗装路を降り、有料をくぐって、出てきました。正面に見えるのは明栄寺さん。ああ、そうか。これはあれだ。宇部カンの万年池西コースに出る道。100人中99人までなんのこっちゃだと思いますが自分的には納得できました。
井関側からいうと安願寺の看板を曲がって山に入っていく道です。そいつを登ると途中に六畳岩の駐車場があるので、僕みたいにサンパーク阿知須に車を置かなくてよくなります。トイレはないけどね。駐車場はこれで分かった。
明栄寺
六畳岩の話はさっきでおしまい。個人的にお姫様松が気になったので明栄寺さんに寄ってみました。
僕的にはハイキングってただ歩きましたじゃなくて、地元のことを知れるのも楽しいと思ってるんです。若い人だとなかなかお寺を愛でることもないと思うのでちょっと一緒に遊んでいきませんか。
新しいけども立派な御門です。屋根の上に狛犬がいるのも面白い。
狛犬の右側は「あっ」って口を開けています。左は「んっ」って口を閉じてます。
阿吽の呼吸とかよく聞くでしょう。
あれはお寺さんによくある「あっ」「んっ」の仏像から来てるんですね。
「あっ」は阿、「んっ」は吽。万物の始まりと終わりを示すんですって。
日本語の50音順も”あ”で始まって”ん”で終わります。不思議ですね。
お寺に行って柱とか一対のものをみつけたらよーく見てみてください。
「あっ」「んっ」になってるかもしれませんよ。
お寺さんのお名前の前につく〇〇山を山号と呼びます。
もともとお寺さんは山の中に建つということで山の名前を頂いていたのです。
最近のお寺さんは山の名前に寄らず由来ベースだったりしますが。
こちら明栄寺さんの山号は仙遊山。
どこのお山か分かりませんが「仙人が遊ぶ山」なんて考えると楽しいですね。
あと浄土真宗。うちも浄土真宗ですが、浄土真宗は西日本に多い宗派と聞いたことがあります。
「南無阿弥陀仏」と唱えれば誰でも極楽浄土に行けるよというファンキーな教えが西日本の風土に合ったのかもしれません。
塀にあるお寺の瓦がすごく可愛いくてつい写真に撮って、家に戻ってから調べました。
この寺紋(家紋)は「丸に橘(まるにたちばな)」という名前のようです。
橘はミカンのことで「まん中にお花が咲いてるー」と思った真ん中の花は実はミカンだったんです。
関西から向こうに多そうな家紋ですが、山口でほかにも丸に橘を使われてるところがあるのでしょうか。明栄寺さんがなぜこの寺紋(家紋)になったのか聞いてみたいものです。
※自分のうちの家紋って知ってる?そのあたりから興味がわくよ。
お姫様松
さて、明栄寺の向かいの丘にお姫様松を見に行きますか。
お姫様松の由来をかいつまんでご説明します。
毛利輝元の養女古満姫が、京都興正寺門跡准尊に嫁ぐ際、井関村(このお寺がある一帯)を化粧料としてもらい受け輿入れをした。
その縁から、准尊の死後、古満姫は明栄寺に移ってきた。
萩にいた古満姫の次男は病を患い母の元へと明栄寺へと来たが、間もなく亡くなってしまった。
古満姫は次男を悼み明栄寺の向かいの丘に埋葬をし松の木を植えた。
その松の根はあたかも母親が子を抱くように墓を包んだという。
親思う心に勝る親心
ってやつか。山もいいけど歴史や伝記もいいなあ。