
長門峡の先を左に入った県道344吉部下篠目線を進むと見える景色です。真っすぐな道にかかった山の端が美しいじゃないですか。
ずっとあの山を登ってみたいなーと思っていたのですが、先週グーグルマップを眺めていて彼の山が山口県百名山の一座、黒獅子山だということに気が付きました。
これはもう行くしかないね。

今回、黒獅子山には344号線ではなく裏の県道11号側から入りました。山頂まで行程の半分くらいは林道歩き、そして登山口から山頂までは普通の里山な感じです。黒獅子山、今回の山行で気に入りました。次はゆるゆるの344号線側から入りたいなー。
黒獅子山に行こう!
山口県百名山のわりには情報の少ない黒獅子山です。初めて行くのでYAMAPとヤマレコで駐車場と登山口を確認してみました。
黒獅子山に入るのに344号側の情報が少なくて、県道11号萩篠生線から入るのが簡単そうなんです。今回はこちらから行きます。

県道11号線ってのは国道9号線からハンバーグの樹里庵さんを左に巻いて萩・むつみの看板に沿って進む道です。最寄りは山口線の三谷駅。カーナビに入れるなら三谷駅が簡単です。
上の写真のように11号に入るとすぐにチェーン脱着場が見えてきます。気兼ねなく車を置けるので駐車するならここチェーン脱着場がベスポジです。トイレはないので道の駅長門峡で事前に済ませておきましょう。
黒獅子山 登山
黒獅子山に向かう林道上三谷線はチェーン脱着場から10m戻ったところにありました。
林道上三谷線

山に向かう道はこれしかないので、ちらっとでも地図を見てたら迷いようがありません。

迷いようはないのですがこの林道が結構長くてですね、あまり歩きたくない方はお墓のあたりまで車で入れるのでそれもありかなと思ったりします。
ちなみに車のドアを擦るのが気にならなければまだまだ奥まで行けますよwww


標高400m地点あたりです。林道上三谷線は途中で舗装が消えますが再度復活したりして最後まで林道が続きます。
ただ倒木があったりUターンもできそうにないので、車はお墓のあたりで乗り捨てるのが良いと思います。車を転がして遊ぶ人たちなら何も恐れずに奥までGO!です。

林道を倒木がふさいでいました。ここまで人っ子一人会ってないのでさすがに進もうかどうしようかと迷いましたが、まあここまで来たんだから奥まで行ってみるかと木に手をかけて揺さぶり、安定を確かめてから下をくぐりました。リュックを背負ってるとギリギリ抜けられる感じです。

ここは倒木から進んだ明るいカーブのところ。黒獅子山を11号から入ると道中の景色はほとんどなく、遠景を楽しめたのはここだけです。
このカーブはコンクリ道で、こんなところまで林業で入ってた人がいたんだなあなんて感心しました。

さて、林道上三谷線のメインロードを登っていくと最終的に沢にぶつかり行き止まりになります。
そこが黒獅子山の登山口です。
途中に脇道もありますしピンテの誘惑もありますが、とにかく脇目もふらずにメインロードを突き当りまで登っていくと登山口にあたります。
黒獅子山 登山道
黒獅子山の登山口には小さな沢があります。林道上三谷線がコンクリで整えられてた割にはこの登山口がしょぼくて、看板もないし本当にここで合ってるのかなあと不安になりますが、上にピンテが見えるので入ってみました。

山に入ってみれば思いのほか踏まれてますし、ピンテもこれでもかと付けられてました。
こりゃ安心だなあと思ったのもつかの間、いきなりの急登が始まります。
多分、今回の山行でとりつきが一番斜度が高いんじゃないかなあ。

幸い杉の枝がたくさん落ちてるので臨時のストックを入手しました。
いつでも捨てられるし獣とも戦える最古にして最高の万能ストックです(笑)

最初の急登を登りきると広場がありました。間違った方向に進まないように奥にはロープも渡してあります。ピンテといいロープといいこの山には結構手が入ってまして、地元の方に愛されてる山なんだなということが分かりますね。

YAMAPやヤマレコで地図を見たときにはあまり深い山という印象は受けなかったのですが、県道344で見たイメージからするとまだまだ奥まで歩かないといけないのは分かります。
次の山はあれか!行ってみよ。



深い山だということは分かってるんですが低山にありがちな偽ピークが続くんです。
心が折れそうになったので、携帯の音声を大きくしてヤマレコのログを聞くことにしました。
黒獅子山は700m何某なので500m付近でピークっぽいものを見ても心躍らせなきゃ良いんですよ。
期待しなきゃ心が折れることもない。あ、今なんか良いこと言いました。
期待しなきゃ心が折れることもない。大事なことなので二回言っておきます。

さて、今度も偽ピークと分かって登ってきた広場。ここは他とちょっと違ってて、なんだか稜線歩きっぽい雰囲気が出てきました。
ここまでずっと登りぱなっしでしたから、横移動の稜線はありがたいです。

登り始めてからそう言えば水分とってなかったことに気が付きました。夏山は水分補給が大事っすよねー。
ちょっと水を飲むだけでめっちゃ元気が出てきます。

短い稜線を歩いての登り。これいかにも山頂に向かってる感じがします。

大きな岩の間を越えて。この岩の向こうは草まみれです。道を間違いそうってほどではありませんが。
岩を回り込んで真っすぐに上っていくと、なんか山頂っぽいの見えてきたよー。

あれを登ればさすがに山頂でしょう。
黒獅子山の山頂
岩の間の小道を登ればYAMAPで見た道路標識と可愛い獅子の看板がお出迎え。

こちらが黒獅子山の山頂です。平らな場所の広さは畳三畳程度。


YAMAPで見たこの看板をこの目で見たかった。格好いい看板を取り付けてくれた方に感謝です。
黒獅子山には三等三角点もありました。

山口県の三等三角点には珍しく鋲を打ったタイプです。標高716.17m、黒獅子山の三角点は、冠字選点番号が「仁68」で基準点名は「黒獅々山」です。獅子じゃなくて獅々ってのが面白いですねえ。
あと黒獅子山の山頂近くに祠が2つあります。


僕は山頂で一服するのが好きなんです。好きなんですが足元は枯れ草で覆われ土が見えず。これじゃ火を使う気にゃなれません。
家から持ってきた氷入りのコーヒーを飲み、祠に「お邪魔しました」と挨拶をして下山に入りました。
諸々今日の感想

ほとんどの低山は沢沿いに登っていく登山道が作られているのはみなさんご存じの通り。黒獅子山も阿武川にそそぐ水量豊かな山なのですが、沢のほとんどはコンクリ道を横切る形で流れていて林道上三谷線終点の小さな沢を渡渉した後は登山道に水を見ることはありませんでした。
たぶんそのせいだと思うのですが、黒獅子山は獣感があまりなくまた羽虫に悩まされることのない山でした。この時期にはありがたい山です。
また黒獅子山の登山道はほとんどが木陰なので直射日光が当たることはありません。比較的歩きやすい山だったと思うのですが、やはり夏場は湿度が高いものですから下りですらじんわりと汗をかきました。
細心の注意で下りましたが、途中で木の根っこに足を引っかけることが何度か。誰にも会わない一人の山でこけるなんてことになるとこりゃもう最悪です。
夏は自分でも気が付かないうちに暑さでボーっとしちゃうこと多いですからね。
気を付けましょう。

夏場は給水と休憩と冷却が大事。帰り道に道の駅長門峡の梨ソフトクリームで火照った体を潤しました。五臓六腑に染み渡るわ。
そんじゃまた来週。