竹田城下の表米神社に立ち寄った際に、山口県長門市の赤崎神社にも地形を利用した桟敷があるということを知りました。
遠く離れた兵庫の地で長門の名を聞いたのも何かの縁。
さっそく赤崎神社に桟敷を見に行ってきました。
赤崎神社
赤崎神社へはいったん長門市役所に向かいます。市役所から湯本温泉に向かって500m進んだあたりの信号を左に曲がるとすぐ右手にあります。
重要民俗資料赤崎神社楽桟敷の石碑のある坂を登れば車を停めるスペースがあります。
駐車場の近くからすでに桟敷が見えているのですが、まずは正面から本殿にご挨拶。
坂を少し戻って赤崎神社の鳥居をくぐりました。
階段を上ると向こうに再び桟敷が見えてきます。そしてちょいとリアルな狛犬がお出迎え。なぜか両脇とも口を開けて阿阿!と叫んでいます。爪もがっちりで怖いよ。
赤崎神社様の由緒書はとくだん見当たりませんでした。ネットで探してみても楽桟敷ばかりがヒットして、せいぜい「赤崎神社の本社は飯山八幡宮」という表記を見つけたくらいです。
拝殿で手を合わせ「兵庫で桟敷を見てきましたのでこちらにもお邪魔しました」と経緯を伝えご挨拶に代えさせていただきました。
さあ今回のメインである楽桟敷へとまいりましょう。
重要文化財 赤崎神社楽桟敷
拝殿から右に進めば桟敷中段に横入りできます。
せっかくなので一番上まで登ってみたいと思います。
桟敷の最上段に上ると赤崎神社様を見下ろすようになります。一番高いところはもちろん景色が良いわけですが、文化財に指定されるまではこうした桟敷席には一般人は入れなかったみたいですよ。
桟敷は古くから所有者が決まっており、高桟敷約130戸と平桟敷約70戸、その占有権はかなり高価な値段で売買されていた。往時の所有者は、上層農民を主として、個人持ちのほかに祭組の楽桟敷・南条桟敷・芝居桟敷・宮桟敷などがあり祭礼当日は重箱に酒肴を持参し見物した。
長門市ホームページ
上はたしかに爽快感がありますが、ライブ席っていうかアリーナっていうか砂かぶりのほうが臨場感があって良い気もするなあ。
楽桟敷の最上段から舞台を見下ろしてみました。舞台という言葉であってるかな。下の説明を見ると踊り場なのですがその昔は芝居小屋なんてのもあったようですし。
重要有形民俗文化財
重要文化財データベース
種別:民俗芸能、娯楽、遊戯に用いられるもの
赤崎神社は長門市東深川の小高い丘の上に鎮座するが、その地形をうまく利用して、馬蹄形の踊り場を設け、大祭日(旧暦8月10日)には楽踊および南条踊を奉納する慣わしが今日までみられる。
この馬蹄形の踊り場を囲む三方の斜面には、階段式の観覧席が設けられており、これを枡形に区切って使用したものがこの楽桟敷で、自然の地形を上手に生かした野外演舞場の代表的なものとして極めて重要である。
赤崎神社はさすが重要文化財。表米神社の相撲桟敷と比べるとかなり大きく感じました。
ちなみに「楽踊」や「湯本南踊」の奉納がある赤崎まつりは9月10日前後のようです。今年は時期を逸してしまいましたが来年こそは!覚えてれば!
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どうでしょう。この記事で山口県と兵庫県の懸け橋になれたかな?