美祢の日ノ岳でバリエーションルート開拓!?

美祢の日ノ岳でバリエーションルート開拓!?

明けましておめでとうございます。新年1発目は美祢市の日ノ岳に行ってきました。

年明けに仕事でお世話になってるYさんから「地元の元旦登山のために日ノ岳の草刈っといた」って話を聞いたもんですから。

日ノ岳へ

日ノ岳は荒滝山からの縦走が有名ですが「日ノ岳単発でも登れるよ」と地図を書いていただきましたので、今日はそちらの登山口を目指します。荒滝山の犬ヶ迫駐車場を越えて、宇部市と美祢市の市境から入れるんですって。

荒滝山近くは通行止め
荒滝山近くは通行止め

山口市から荒滝山に行くのなら、最短はアイランドゴルフガーデン宇部の横を通る231号(美祢小郡線)ですが道が狭いので注意が必要です。
やっぱ、十文字交差点を山陽小野田市方向に曲がって県道490,30,231号線と乗り継ぐのがいいですね。

荒滝山の犬ヶ迫駐車場手前は通行止めになっていましたが、迂回路はあります。

迂回路
迂回路

迂回路は畑の横を走るダート。でこぼこもそれほどないので普通車でも十分通れます。

荒滝山登山口の看板
荒滝山登山口の看板

231号線沿いの荒滝山登山口の看板を右に入っていくと犬ヶ迫駐車場があります。駐車場はわりと奥まっていてたどり着くまでは車一台分の道幅しかありませんが、駐車場自体は舗装されていてトイレもあります。

荒滝山については過去記事をどうぞ。

今回はこの看板をスルーして、宇部市と美祢市の市境へと進みました。

日ノ岳登山口
日ノ岳登山口

Yさんに教えてもらった日ノ岳への登山口が分かりません。ちょうど散歩中の奥様がいらっしゃったので聞いてみることに。

立石:すみません。日ノ岳単発で登れる登山口があるって聞いて来たんですが…
奥様:ここですね。

(@@)地元民のみが使う秘密ルートとの思い込みからまったく見えていなかったのですが、登山口は目の前でした。

奥様:ちょっと待ってくださいね。お母さーん。

大奥様がいらっしゃいました。

立石:すみません。元旦登山で使った登山口があるって聞いて来たんですが…
大奥:ここですね。普段は皆さんが下りてこられるところ。

あれ、もしかしてバリエーションルートじゃなくて、みんなが使ってる荒滝山・日ノ岳の周回ルートなの? これ。

犬ヶ迫駐車場の文字が見える看板
犬ヶ迫駐車場の文字が見える看板

立石:犬ヶ迫に通じる道があるってこ…
大奥:まあ、そこに停めてええよ。

犬ヶ迫まで戻ろうと思ったのですが、川向こうの広場に停めるのを許していただきました。ひええ、すみません。ありがとうございます。

日ノ岳登山

猪除けのゲートを開けて入山。

畑沿いの道を行く
畑沿いの道を行く

そう言えばYさんが「ジムニーなら奥まで入って停められるよ」って言われてたのを思い出しました。いや、さすがに地元民じゃないのでここらに停めると怒られちゃいそうです。何かあったら電話頂戴ってのはそういう意味だったのかあ。

第2ゲートオープン
第2ゲートオープン
気持ちのいい坂
気持ちのいい坂

元旦登山に向けて十二月に整備したと言われてましたが、確かに下草がよく刈ってあります。斜度もほとんどない気持ちのいい坂をひょいひょい登っていきますと、ちょっと悩ましい分かれ道に当たりました。

行き止まり?
行き止まり?

ここまで良い道だったのに急に行き止まりかと思うような広場。先に進んでみると左下に沢がありまして、リボンが結んであるのが見えます。ところが沢を渡った先は急傾斜なんです。

左下の沢にリボン
左下の沢にリボン

あの先の急傾斜を上るのかなあ?と悩みながら周りを見回していると、広場の右上にもリボンがありました。ただこちらはシダが茂っててあまり道らしくない。

右上にもリボン
右上にもリボン

ここで、Yさんに言われた「一か所だけ紛らわしいところがあるけど右ね」という言葉を思い出しました。

「地元の元旦登山の先頭も間違いかけた」とか「直進は旧道で最後は這って上るようになるよ」とかそんな話を聞いた気がします。

ピンクのリボン結んどきました
ピンクのリボン結んどきました

ここだな。ここは知らなきゃ直進するわ。よし。後進のためにダイソーで買った可愛いリボンを結んでおこう。

上がってみればよい道
上がってみればよい道

先ほどの分かれ道、岩の間を上がってみると大してシダもなく、山腹を横切る道へとつながりました。いかにも元旦登山に使われそうな道でこっちが正解に違いありません。話を聞いておいてよかった。

ここからしばらくは九十九折が続きます。

楠町有林?
楠町有林?
中腹はガレ
中腹はガレ
大岩ゴロゴロ
大岩ゴロゴロ
そろそろ稜線?
そろそろ稜線?
道標
道標

稜線に出たかなと思ったら黄色い道標がありました。左が犬ヶ迫で右が伊佐。赤いペンキの上に鉛筆でうすーく日ノ岳とあります。回れ右して日ノ岳への道を発見。

これは日ノ岳から降りてきた人向けの道標なんですね。この道標の立て方や後から出てくる犬ヶ迫駐車場への道標を見ても、きっと荒滝山から回ってくるのが正規ルートってことなんでしょう。

逆ルート時に道標に気を取られてると日ノ岳への道を見逃しちゃいそうです。

偽ピーク
偽ピーク

先の道標からはわりと急登。空が開けてきたので山頂かなと思ったら偽ピークでした。木陰から向こうに山が見えます。あれが日ノ岳か。

気持ちの良い稜線
気持ちの良い稜線

この気持ちのいい稜線って宇部市と美祢市の境なんです。日ノ岳の山頂も。年明けにYさんと話したんですけれども

立石:そういや山頂って市や県の境にあること多いですね。
Y氏:分水嶺にあたること多いからね。

分水嶺を検索すると「分水界になっている山稜」と出てきます。なんのこっちゃ。役に立たないので分水界を検索。

分水界
分水界(ぶんすいかい、drainage divide)とは、異なる水系の境界線を指す地理用語である。山岳においては稜線と分水界が一致していることが多く、分水嶺(ぶんすいれい)とも呼ばれる。

wikipedia

なるほどね。昔の水利権がそのまま行政界になってるってことか。水系が変われば支配者も変わる。大きくは中国山脈で隔てられ山陰・山陽で文化も変わる。その歴史が行政界に生きてるってことね。なんか納得できるなあ。

山を歩いてると細い境界杭をよく見かけるけれども、逆に境界杭を打つために道が作られてて、僕らはそこをハイキングコースとして歩いてるだけと考えたほうが良いのかも。周南アルプスなんかはきっとそうだな。弟見山も。

突き出た岩から荒滝山を見る
突き出た岩から荒滝山を見る

気持ちの良い稜線を歩いていると突き出た岩から荒滝山が綺麗に見えました。美祢市(あえて美祢市という)の日ノ岳から宇部市の荒滝山を見るってか。

日ノ岳山頂

稜線を歩いているとやがて日ノ岳山頂に到着。迷い道に悩まなければ第一ゲートから30分といったところです。

日ノ岳山頂から荒滝山を眺める
日ノ岳山頂から荒滝山を眺める

日ノ岳山頂はよく草が刈ってありました。「日の出方向の木も切り倒した」とYさんが言われてましたが、たしかに東に景色が開けていました。この日は風もなく日差しが温かい気持ちのいい山頂でした。

二等三角点 日ノ嶽
二等三角点 日ノ嶽

日ノ岳の二等三角点、基準点名は日ノ嶽。冠字選点番号は仁5。「仁」さんは全国の二等、三等を精力的に調べまくった方のようで、山口県だけでも141点が冠字「仁」で登録されています。

山頂では荒滝山から縦走してこられていたお二方と長々歓談。下山時は迷いどころにリボンを追加し、下山後は駐車のお礼のご挨拶に伺っておきました。色々な方に助けられた新年1発目のハイキングでした。

今日のルート

日ノ岳ピストン
日ノ岳ピストン

地元民しか知らないバリエーションルートを開拓じゃーと鼻息荒くやってきましたが、蓋を開けてみれば荒滝山・日ノ岳周回ルートの一部だったという落ち。いや、お恥ずかしい限りです。

犬ヶ迫駐車場への道標1
犬ヶ迫駐車場への道標1

第一ゲートの中には犬ヶ迫駐車場への道標があり

犬ヶ迫駐車場への道標2
犬ヶ迫駐車場への道標2

道を挟んだ向こう側にも犬ヶ迫駐車場への道標があります。この道を行けば犬ヶ迫駐車場から少し上った石垣のところに出ますので、犬ヶ迫駐車場から周回ルートを左回りすれば日ノ岳まではこの記事の道を歩くって感じです。

こんな感じで今年もてんやわんやになるのかな。ま、知らない道歩くってのはこんなもんか。

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追記:靴を買い換えたよ

私的記録のためにちょっとだけ靴の話を書き添えておきます。

ワークブーツの底が剥がれてた
ワークブーツの底が剥がれてた

去年3月に買ったワークブーツがもう破れちゃった。今回は1年もたず。

で、またティンバーもどき買っちゃった
で、またティンバーもどき買っちゃった

山を歩くおじさんが増えたのか登山靴の棚にティンバーランドもどきが結構ありました。たしか去年は置いてなくてネットで購入したんだよなー。

今回はシューフィッターさんに足を計ってもらってピッタリサイズをチョイス。靴は踵に合わせて履くようにとか足の甲の部分は締めすぎないようにとか色々教えてもらいました。

でもしっかり締めとかないと下りでつま先が当たって痛いんだ。知識はありがたいけどこれは守れないかな。結果、靴の寿命が短くなるのかもしれないなあ。

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