山口市秋穂の福西山には「癒しの池」ってのがありまして、天気が良いと湖面がエメラルドグリーンに輝いて美しいんです。
2月23日天皇誕生日、祝日。日本には「国民の祝日に関する法律」というのがありまして、第一条は以下のように定められています。
第一条 自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。
国民の祝日に関する法律
休日ばんざーい!とまずは感謝し、今上陛下は登山がお好きということなのでそれにあやかって山に行きましょう。ばんざーい。
癒しの池に向かう
癒しの池には勘十郎岳から周回ルートで入る人が殆どだと思うのですが、別ルートがあるのでご紹介しますね。
山口県セミナーパークをスタート
山口県セミナーパークに車を停めさせていただいてスタートします。
ため池横を進んでいると左手に畑の中を進む良い道があります。帰りに確認しましたがここを福西山方向に曲がっても山道の入口へとつながります。
以前来た時に二光寺公会堂さんで道を聞いたので、僕はその時のルートを再現すべくちょっと遠回りをしています。
もちろん効率的なのは前者です。
このあたりのお地蔵さんは地域で大事にされているのでしょう。みな新しく綺麗なおべべを着てらっしゃいます。
84番札所のお地蔵さんの横には天保十一年とありました。
天保の改革と聞くとめちゃめちゃ古く感じますが、高杉晋作が10年、伊藤博文が12年の生まれなのでそれほど古いものでもないのかも。
右に継ぎ足したような真新しい道路ができていました。これは(たぶん)奥のため池の堤体で行き止まりではないかと思います。
ここは、以前通ったことのある山に入っていくほうの右の道に進みました。
林道
奥に砂防ダムがあるので、この林道は工事用に作ったものと思われます。初めて来た時は車で、なーんも考えずに奥まで行っちゃいました。
上の写真のように全然、車で入れる道です。あんまり奥まで入ると癒しの池までの距離がなくなりすぎるので、今回は山口リフレッシュパークから歩いてきたってわけ。
で、歩いてきたことで勘十郎岳東峰への分岐を見つけちゃいました。なるほど、ここにつながるんですね。
まだまだ林道は奥へと続きますがちょっと分岐の話。
上の写真の左手に福西山ルートPの看板が見えます。車で入った時に駐車場所を探して左(福西山P)に進んでみたのですが、草木が張り出しが酷くて、車のサイドをこするので途中であきらめてバックした思い出があります。今はどうなのか分かりませんが。
あと、この分岐に「エメラルドグリーン癒しの溜池」の道標が出てきます。かなり新しくなってて分かりやすいです。道標に従ってここは直進。
明確には書かれていませんがここが林道終点です。この終点の右には少し広くなったスペースがありまして、前は箱わなが置いてあったのですが、なくなってるので車を停めさせてもらっても問題ないんじゃないかなあ。車で来たならここから徒歩になります。
なんでこんな山奥にまで綺麗な林道が続いて、Uターンできそうな広場まであるのかというと、林道終点近くに砂防ダムと思わしき跡があるんですね。たぶん、このダムの工事用に道を整備したということでしょう。
では癒しの池へと進みましょう。
癒しの池へ
この山道は結構踏まれてますし、人の手が入った跡があるので怖さはありません。
あれー褒めておいたのに写真で振り返るとけっこう酷いじゃんwww でも大丈夫。
一瞬道が無くなったかな?と思うところは木の隙間から向こう側にピンクテープが見えますし、シダの張り出しが酷いところもこの一箇所だけ。距離も短いですから。
そしてシダを越えると素敵な沢が待ってます。
足元注意ですがこの小さい沢登りがまず楽しいです。亀尾の滝は小っちゃいんで下から見てもあまり感動はありません。でも上に立てるので良い絵が撮れます。
亀尾の滝の看板には千防川砂防公園駐車場に向かう道標が併設されていて、林道の途中にあった勘十郎岳東峰への分岐と併せて周回ルートになってることが分かります。
癒しの池へはその周回ルートを外れ、亀尾の滝を左奥へと進んでいきます。
ここの沢は岩が剥き出しで格好いいです。見た感じ一枚岩っぽいのも良いじゃないすかねー。
山の形のせいで徐々に表層が削られて、硬い岩盤が出てきて、その岩盤も長い年月をかけて雨に削られ滑床(なめとこ)みたいになってる。
長い長い年月を感じさせます。亀尾の滝はあまり感動がないなんて上で書きましたけど、そうやって考えると亀尾の滝も格好いいんだなー。
さて、癒しの池へと進みましょう。
やっぱり変わってないかっていうのは、この先めちゃめちゃ道が悪くて薮漕ぎしながら進んだ思い出があるんです。
でもね、今回嫌な感じがしたのはこの場所だけ。ずいぶん道が整備されていましたよ。
以前は滑床2を見た記憶がありません。林も漕ぎまくって進んだし相当手が入ってます。これなら迷わないっすね。
そして癒しの池が見えてきたー。
癒しの池
癒しの池 キタ――(゚∀゚)――!! 今回は雲がかかってて完全なエメラルドグリーンとはいきませんでしたが、ここは晴れてたら本当に綺麗なんですよ。しかもルートから外れてるのでほとんど人が来ないという穴場なんです。はあ~癒されるぅ。
堤の下に降りてみましょう。
見渡す限り人っ子一人見当たらない山頂近くの池です。このシチュエーションがいいわー。
で、思ったんです。 もしかしてこの池一周できるんじゃね? 思ったらもう止められません。
行ってみよー。
寒空の下、山頂付近で池に落ちたら洒落になりません。でも行っちゃう。
足元がズルズル滑りましたが乗り越えてきました。ここちょっと入江になってるところ。次の右の土手で水に落ちなけりゃその先は難所はなさそうです。
ここ登り口の反対側です。こんなところを掘り返してメリットのある人間なんかいやしません。
写真手前に獣の足跡が無数に見えますね。これイノシシかなー。やばいね。こんなとこでイノシシの大群に囲まれたら俺、死んじゃう。
続いてくっそでかい泥浴びの跡を見つけました。こっちは大型のオスかしら。逆に人っ子一人いないのが怖くなってきたんですけどwww
池のほとりを4分の3ほど回ってきたところで取水口に到達しました。はい。エメラルドグリーン癒しの池は湖ではなく防災重点ため池なんです。ため池名称は大河内新池です。
というわけで水にも落ちず獣にも吠えられずに池のほとりを一周することができました。
大満足です。
よし!コーヒーを飲もう!
今日は霜降山で見た「癒しの湖」に触発されて秋穂の「癒しの池」に来たんですが、もう一つの目的は山でコーヒーを飲むことだったんです。僕ね、最近、山でコーヒー淹れなくなったんですよ。足元に枯葉があると万が一でもアルコールこぼしたら怖いなって思ってまして。
でも今日は池。池のほとりなら安心してコーヒーを淹れられるぜ!
と思ったら…ゴトク忘れてきてる…
転がってた石を組み合わせてゴトク代わりにしちゃいました。直火やるなー!って人がいるかもしれませんが、アルコールストーブの底は木を置いても焦げないくらいなんで、石で遮熱すれば地面が熱くなることはありません。それに池の傍の砂地だしね。木の根っこが燃えて云々なんてこともありません。
コーヒー飲むなら池のほとりです。
どっかで聞いた記事の名前ですw この商品、紹介記事は多いのに実際に山で使ってみたよって記事を見ないのはなんでなんでしょね。やっぱカップが映えないからかな。
うーん。やっぱそれほど美味しくないわw あれかな、前の記事はブラウニー補正がだいぶかかってたかもなあ。重たいし面倒くさいけどやっぱ僕はフレンチプレスで淹れたコーヒーの方が好きだな。
宇部市の霜降山で癒しの湖を見てからずっとここに来たかったんですよ。今日はあいにくの曇り空でエメラルドグリーンには程遠かったんだけど、記憶にあるあれは夏の青空がバックにあったから印象に残ってるんだろうなあ。
ともあれ、癒しの池には来たし、コーヒーも飲んだ。僕的には大満足なのでした。
エメラルドグリーン 癒しの池 二光寺ルート
山口県セミナーパークからエメラルドグリーン癒しの池までは片道約1時間。林道終点まで車で入れば30分程度で到着します。道中の高低差はほとんどなく息が切れるところもありません。沢を登ったり渡ったりするので雨の降った週は行かない方が無難です。道は以前よりも格段に快適になっていたのでハイキングに良いと思いますが、若干のケモノ感がありますので散歩レベルだとちと辛いかもしれません。
最後に、ゴールの癒しの池は絶景ですが、途中の滑床も必見です。あれは水音を聞いてるだけでも癒されますよ。
亀山を正面に見ながらセミナーパークに戻りました。そう言えば火の山連峰は陶ヶ岳から入って火の山から降りたっけ。あの辺り(写真正面:亀山、遠下山、梅の木山)は歩いてないなあ。その内に行こうっと。
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